身体障害者の利便の増進に資する
通信・放送身体障害者利用円滑化事業の
推進に関する法律

平成5年5月26日 法律第54号

最終改正 平成11年12月22日 法律第160号


第1条(目的)

 この法律は、社会経済の情報化の進展に伴い身体障害者の電気通信の利用の機会を確保することの必要性が増大していることにかんがみ、通信・放送身体障害者利用円滑化事業を推進するための措置を講ずることにより、通信・放送役務の利用に関する身体障害者の利便の増進を図り、もって情報化の均衡ある発展に資することを目的とする。


第2条(定義)

1 この法律において「通信・放送役務」とは、電気通信役務(電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第2条第3号に規定する電気通信役務をいう。)並びに放送(放送法(昭和25年法律第132号)第2条第1号に規定する放送をいう。以下同じ。)及び有線放送(有線テレビジョン放送法(昭和47年法律第114号)第2条第1項に規定する有線放送をいう。以下同じ。)の役務をいう。

2 この法律において「解説番組」とは、テレビジョン放送(放送法第2条第2号の5に規定するテレビジョン放送をいう。以下同じ。)において送られる静止し、又は移動する事物の瞬間的影像を視覚障害者に対して説明するための音声その他の音響を聴くことができる放送番組をいう。

3 この法律において「字幕番組」とは、テレビジョン放送において送られる音声その他の音響を聴覚障害者に対して説明するための文字又は図形を見ることができる放送番組をいう。

4 この法律において「通信・放送身体障害者利用円滑化事業」とは、次に掲げる業務を行う事業であって、身体上の障害のため通信・放送役務を利用するのに支障のある者が当該通信・放送役務を円滑に利用できるようにするためのもので、身体障害者の利便の増進に著しく寄与するものをいう。

  1.  通信・放送役務を提供し、又は開発する業務
  2.  通信・放送役務を提供するための電気通信設備に付随する工作物を設置する業務
  3.  解説番組、字幕番組その他の放送又は有線放送の放送番組を制作する業務


第3条(基本方針)

1 総務大臣は、通信・放送役務の利用に関する身体障害者の利便の増進を図るため、通信・放送身体障害者利用円滑化事業の推進に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。

2 基本方針には、次に掲げる事項について定めるものとする。

  1.  通信・放送役務の利用に関する身体障害者の利便の増進に関する基本的な方向
  2.  通信・放送身体障害者利用円滑化事業の内容に関する事項
  3.  その他通信・放送身体障害者利用円滑化事業の推進に際し配慮すべき重要事項

3 総務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、厚生労働大臣、経済産業大臣その他の関係行政機関の長に協議し、かつ、審議会等(国家行政組織法(昭和23年法律第120号)第8条に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの意見を聴かなければならない。

4 総務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。


第4条(通信・放送機構の業務の特例)

 通信・放送機構(以下「機構」という。)は、通信・放送機構法(昭和54年法律第46号。以下「機構法」という。)第28条第1項に規定する業務のほか、この法律の目的を達成するため、次の業務を行う。
  1.  通信・放送身体障害者利用円滑化事業の実施に必要な資金に充てるための助成金を交付すること。
  2.  総務大臣及び財務大臣が指定する金融機関が行う通信・放送身体障害者利用円滑化事業の実施に必要な資金の貸付けについて、当該金融機関に対し、利子補給金を支給すること。
  3.  通信・放送身体障害者利用円滑化事業に関し、情報の収集、調査及び研究を行い、その成果を提供し、並びに照会及び相談に応ずること。
  4.  前3号の業務に附帯する業務を行うこと。

第5条(削除)


第6条(機構法の適用)

 第4条の規定により機構の業務が行われる場合には、
 機構法第17条第2項中「又は」とあるのは「又は両債務保証等業務(」と、「に係る」とあるのは「又は身体障害者の利便の増進に資する通信・放送身体障害者利用円滑化事業の推進に関する法律(以下「障害者利用円滑化法」という。)第4条第2号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)をいう。以下同じ。)に係る」と、
 機構法第19条第4項第29条第39条及び第40条第1項中「研究開発債務保証業務」とあるのは「両債務保証等業務」と、
 機構法第28条の2第2項中「の一部」とあるのは「又は障害者利用円滑化法第4条第2号に掲げる業務(利子補給金の支給の決定を除く。)の一部」と、
 機構法第31条中「研究開発債務保証業務」とあるのは「研究開発債務保証業務等(研究開発債務保証業務及び障害者利用円滑化法第4条第2号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)をいう。以下同じ。)」と、
 機構法第32条第35条第38条及び第43条第1項第2号中「研究開発債務保証業務」とあるのは「研究開発債務保証業務等」と、
 機構法第33条の2中「及び研究開発債務保証業務」とあるのは「並びに研究開発債務保証業務等並びに障害者利用円滑化法第4条第1号及び第3号に掲げる業務(これらに附帯する業務を含む。)」と、
 機構法第38条中「この法律」とあるのは「この法律及び障害者利用円滑化法」と、
 機構法第39条第40条第1項及び第45条第1号中「この法律」とあるのは「この法律又は障害者利用円滑化法」と、
 機構法第43条第1項第1号中「、第28条第2項、第29条第1項、第31条若しくは第35条の規定による認可(研究開発出資業務又は研究開発債務保証業務に係るものを除く。)」とあるのは「若しくは第28条第2項の規定による認可(研究開発出資業務又は研究開発債務保証業務に係るものを除く。)、第29条第1項の規定による認可(研究開発出資業務又は両債務保証等業務に係るものを除く。)、第31条若しくは第35条の規定による認可(研究開発出資業務又は研究開発債務保証業務等に係るものを除く。)」と、
 同条第2項第1号中「又は第29条第1項の規定による認可」とあるのは「の規定による認可又は第29条第1項の規定による認可(障害者利用円滑化法第4条に規定する業務に係るものを除く。)」と、
 同項第2号中「部分」とあるのは「部分(障害者利用円滑化法第4条に規定する業務に係る部分を除く。)」と、
 機構法第45条第3号中「第28条第1項」とあるのは「第28条第1項及び障害者利用円滑化法第4条」とする。


第7条(資金の確保等)

1 政府は、通信・放送身体障害者利用円滑化事業の実施に必要な資金の確保又はその融通のあっせんに努めるものとする。

2 総務大臣(第4条第2号に掲げる業務については、総務大臣及び財務大臣)は、同条に規定する機構の業務の円滑な運営が図られるように、情報の提供その他の必要な配慮を行うものとする。


附則(抄)

第1条(施行期日)

 この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


第2条(罰則に関する経過措置)

 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。


第3条(衛星放送受信対策基金に関する特例)

 機構は、機構法附則第7条第1項の規定にかかわらず、衛星放送受信対策基金の運用によって生じた利益の一部をあらかじめ総務大臣及び財務大臣の承認を受けた範囲内において第4条第1号に掲げる業務(これに附帯する業務を含む。)に必要な経費の一部に充てることができる。


附則(平成11年12月22日法律第160号)〔抄〕

第1条(施行期日)

 この法律〔括弧書省略〕は、平成13年1月6日から施行する。〔以下省略〕