鹿児島県熊毛郡上屋久町
環境保全型農業の推進に関する条例
平成11年12月28日 条例第16号
わたしたちの上屋久町は、世界自然遺産に登録された豊かな自然環境を次の世代へ引継いでいくため、その資産価値を目減りさせることなく保全し、活用していくという基本理念を掲げている。
この理念のもとに、自然環境と調和した豊かな生活空間を実現するため、屋久島憲章、上屋久町環境基本条例等に示された、おいしい水、澄み切った空気、安全な土のもとで永続できるまちづくりを目指している。
今、わたしたちは、この理念を更に追求し、化学肥料や農薬に過度に依存してきた従来の農業の体質に警鐘を加え、水環境、空気、土壌の保全を図るため、化学肥料や農薬に依存せず、たい肥による地力増進を図る環境にやさしい農業を確立し、普及しなければならない。
ここに、環境にやさしい農業の実践のために策定した上屋久町環境保全型農業推進の基本方針に沿って、食の安全性に対する消費者の要求を満たす安全で安心な農産物の安定的な供給と、環境保全型農業の持続的な発展を図るため、本条例を制定する。
第1条(目的)
この条例は、上屋久町環境保全型農業推進の基本指針(平成11年2月28日策定)に沿って、上屋久町における環境保全型農業の推進に関する事項を定めることにより、安全で安心な農産物の安定的な供給を図るとともに、上屋久町における環境保全型農業の持続的な発展を図ることを目的とする。
第2条(用語の定義)
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は当該各号に定めるところによる。
- 環境保全型農業
農薬、化学肥料等の使用を行わないこと若しくは減ずることによって水環境及び土壌への影響を軽減するとともに、安全で安心な農産物を生産する農業をいう。
- 認証
環境保全型農業により生産した農産物が有機農産物等であることを確認し、認定する行為をいう。
- 認証委員会
町長が認証に係る諮問機関として設置する委員会をいい、有機農産物等に関する基準等の環境保全型農業の推進に関し必要な事項について、調査、審議等を行い、答申するものとする。
- 生産者
規則に定める要件を満たすものをいう。
第3条(町の責務)
町長は、環境保全型農業の推進を図るため、環境保全型農業の基本方針に沿って環境保全型農業に関する技術の普及、指導等に努めるとともに、有機農産物等の販路の拡大に努めるものとする。
第4条(生産者の責務)
生産者は、環境保全型農業の実践に積極的に取り組むとともに、町が実施する環境保全型農業の推進のための施策に協力するものとする。
第5条(町民の責務)
町民は、この条例の趣旨を理解するように努めるとともに、町が実施する環境保全型農業の推進のための施策に協力するものとする。
第6条(認証にかかる申請)
1 有機農産物等の認証を受けようとする生産者は、町長に対して認証に係る申請を行わなければならない。
2 町長は、前項の規定に基づき申請があったときは、認証委員会に申請書の審査について諮問し、審査結果について答申を受けるものとする。
3 認証委員会は、申請書の専門的審査のために認証審査部会(以下「審査部会」という。)を置くものとする。
4 審査部会は、認証委員会に申請書の審査を求められた場合には、その結果を認証委員会に報告しなければならない。
第7条(認証の許可)
1 町長は、前条第2項による答申に基づき、認証の許可について決定することができる。
2 生産者は、前項により認証の許可を受けたときには、規則に定める行為を行わなくてはならない。
第8条(出荷に係る認証マークの交付)
1 町長は、認証を受けた生産者(以下、「認証者」という。)が環境保全型農業により生産された有機農産物等を出荷しようとするときは、規則に定める認証マークを交付することができる。
2 認証者は、前項の交付を受けようとするときは、町長に出荷に係る申請を行わなくてはならない。
3 第1項に定める認証マークは有償とし、規則で定める額とする。
第9条(出荷に係る申請の審査)
1 町長は、前条第2項の申請があった場合には、その申請内容の審査について認証委員会に諮問し、審査結果について答申を受けるものとする。
2 認証委員会は、前項の審査を行う場合、ほ場、農産物等の状況について、審査部会に報告を求めることができる。
第10条(認証の取消)
1 認証委員会は、認証者が次の各号の一に該当すると認められる場合、速やかに町長に報告しなければならない。
- 認証に係る申請書の内容に反する栽培を行ったとき。
- 認証マークを不正に利用したり、他人に譲渡したとき。
- その他、認証者として適当でない行為を行ったとき。
2 町長は前項の報告に基づき、認証の取消を行うことができる。
3 前項の規定に基づき町長が認証の取消を行ったときは、認証委員会は認証者に認証マークの返納を速やかに求めなければならない。
4 認証の取消を受けた者は、その翌年から起算して3年間認証を受けることができないものとする。
第11条(報酬及び費用弁償)
認証委員会の委員に対する報酬及び費用弁償は、報酬及び費用弁償に関する条例(昭和42年上屋久町条例第8号)の定めるところによる。
第12条(庶務)
認証委員会に関する庶務は農林水産課において処理する。
附則
この条例は、平成12年4月1日から施行する。