アフォリスム

自然の形態はすべて自然の運動から作られている。

線とはアーティストの身振りを固定化した軌跡である。

太さのない線は存在しない。

線とは触れることができないイデア(「線」のイデア)である。

自然には線は存在しない。

自然には色彩やヴォリュームを持たないイメージは存在しない。

我々の視覚は立体視であり、物体の輪郭はあいまいに見える。

はっきりと見ることができるのは2次元のイメージだけである。

2次元のイメージは人工的にしか存在しない。

人が自己の精神の産物を愛するのはそれが明瞭に理解できるからである(注1)。

画家は詩人や音楽家が世界から作り上げたイデアを模倣する。

(無色の)白黒のイメージは人間の発明である。

  "Aphorismes"〈原注〉1975年アヌシー城でのアレクセイエフ展の会場を飾ったもの。


1.後年のインタヴューでほとんど同じ言葉を語っている。

目次へ