インストカード
用意できず
ポンポコ
ジャンル 固定画面アクション
メーカー セイブ開発/シグマ商事
発売年 1982


タンタンタヌキ

 『ポンポコ』は'82年にセイブ開発が製作、シグマ商事より販売されたアクションゲーム。これはそれほどヒットすることはなく、業界に及ぼす影響も皆無であった。何しろそのグラフィックときたらまるで子供の落書き。RAM不良でビット落ちしてるんじゃねぇのか? とも思えるほど稚拙、当時の水準で考えてもお粗末なものであった。だが、そんな見た目には左右されず、あくまでゲーム内容のみを見つめて作品の良し悪しを判断する、一部の目利きのマニアに好んでプレイされていた。
 ゲーム内容は、タヌキのポンポコを操作してフィールドに散らばっている野菜や果物を全て回収するという、オーソドックスなドットイートの翻案モノ。一見するとほのぼのとした平和的な印象を与えるゲーム画面だが、その実、巧妙に設計されたフィールドを立ち回るには応用の利く頭の切れと、ドット単位の繊細なレバーさばきを必要とした。そこには、現実社会と同じような厳しさが存在していたと言ってもいい。

実はパズル性に富んだシビアなアクション

 序盤の2〜3ステージこそ行き当たりばったりでもどうにかなるフィールド設計になっているが、高次の面に進むほどこのゲームの面白さがにじみ出てくる。一見するとどうにも取れなさそうな場所に置かれた野菜(果物)を、大胆な戦略と繊細な操作でゲットする。その瞬間、全身に何とも言えぬ達成感が駆け巡る。しかし、多くの者はその境地に達する前にプレイするのをやめてしまった。なぜなら、他に魅力的な作品が周りにたくさん存在していたからだ。同じワンコインを投入するのなら『ディグダグ('82、ナムコ)』のほうがマシ。それは至極真っ当な心情であっただろう。
 厳しい世界に生きるのん気なポンポコの姿に現実社会をオーバーラップさせたシニカルな輩。そんな連中がこのゲームにコインを注ぎ込んでいったのだった。

2000 10/5


●一口メモ


●スクリーンショット

何とも脱力系でほのぼのとしたタイトル画面。BGMは「たんたんタヌキのキ○タマは〜」で始まる例の曲。
しかし、ゲーム内容は非常にシビアで、プレイヤーはそのイメージの間に発生するギャップに衝撃を受ける。


ダッセぇゲーム画面。
だが、そのゲーム内容は思いの外味わい深い。


フィールド上の至る場所には画鋲が置かれている。
ポンポコの腹にこれが刺さってしまうとミスとなるのだが、その時、婆さんがひきつけを起こしたような悲鳴を上げながら落下していく。
チクリッという痛みを切に感じさせるサウンドである。



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