渡部流ガラス彫刻技法の基本の基本

T.「彫刻刃」の話


ブラスターのノズルから出る砂をノミの刃、彫刻刃の刃先に変えます。これが、基本的な考え方です。
素材を問わず、彫刻とは彫り削ることです。実際の彫刻では、その道具であるノミ、彫刻刃などは刃先を変える、また刃の角度を変えることで強さ、柔らかさ、鋭さなどを表現していきます。ブラスターの表現方法もこれと同じです。たとえば、

@圧力― 圧力を変えることで、優しさ、強さが表現できる

A砂の量(砂をあてる角度) ― 砂を集中させることで、鋭さ、強さを、また
        砂の幅を広げることで柔らかさや自然な曲線を表現できる。

B素材とノズルの距離 ― 砂を拡散(または集中)させることで、@Aに
            プラスの効果を与える。

C砂の広がりのどの部分で彫るか― 円形に広がる砂の、どの部分で彫るかに
                よって、タッチが大きく変わる。

Dマスクの強度 ― マスクの話で詳しい説明があります。

以上のことを組み合わせると、石の彫刻や木彫りなどと同じように彫刻ができます。いいえ、「ガラスは透明だ」という特性を生かせば、それ以上の、サンドブラストによるまったく新しいガラス彫刻技法が生まれます。


U.「修行」とは、「作家」とは


技術を上げるために必要なこと。刺繍や線画のデザイン集からトレーシングペーパーにトレースし、それをゴムに転写し、生地に貼り、カッターで切り、彫刻する。この繰り返しを自分に課し、何回も何百回も続けて修行することです。作家になる、作品を作る、ということはこの延々と続く繰り返しの作業の中に自分を置くことです。
これが「修行」であり、「作家」なのです。


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