散らされて花は少しまばら 指先に白い雪をともして 曇る夜空を透かし 腕を伸ばしきる桜 すべての花は咲くと信じていた 鍵はあなたの手に預けた 何の鍵かも忘れ 腕枕に解くのは髪ばかり 流して たゆたう 散った花ならいい 花が枝から別れるように 夢から別れた夢ひとつ 脈打つたび赤く滲むの 触れて 風に吹かれれば 形が無いという形へ 祝福された ひとひらの花 あなたに還るから