こんな本があるんですけど♪


てのひら怪談



 「てのひら怪談」とは、怖い話、不思議な話、奇妙な話をテーマに、上限が800字=原稿用紙で2枚以内というルールにもとづいて書き綴られた、世にも小さな物語の愛称です。

 てのひら怪談は、2003年の夏に、インターネット上で誕生しました。母胎となったのは、オンライン書店ビーケーワンが、この年から公募を開始した「ビーケーワン怪談大賞」――参加者たちが自分なりの表現で書き綴った怪談をネット上に発表し、共有し、愉しみを分かち合うことを目的に創設されたユニークな文学賞です。回を重ねるごとに参加者は増加し、それとともに応募作の水準も、飛躍的に向上していきました。怪異の素朴な聞き書きの域を超えて、800字という制約を逆手に取るかのように、独創的な世界観を個性あふれる文体で描いた応募作が、数多く寄せられるようになったのです。

 本書には、過去4年間に寄せられた応募作の中から、選りすぐりの名作佳品、全100篇が収録されています。
 すべての作品が、単行本の見開き2ページに収まってしまうコンパクトさであるにもかかわらず、どの一篇をとっても、退屈な日常に亀裂をはしらせ、異界の光景を垣間見させるようなパワーと妖気を秘めた作品ばかりだと、編者一同、確信しております。

 思えばわが国には、日々の暮らしの折節に去来する感興を、17文字や31文字の定型に託して賞美する俳句や短歌、あるいは一座に参集した人々が、句作歌作を次々に披露する連句や連歌の文学的伝統が、今日にいたるまで脈々と受け継がれています。
 800字の怪談という本書の試みが、怪異に親しみ怪異を共有する、新たなる文学的伝統となる日を夢見ながら、私たちは今ここに、その最初の精華を掌上に差しだす次第です。

東 雅夫

ポプラ社刊『てのひら怪談 ビーケーワン怪談大賞傑作選』
東雅夫「はじめに」より引用

てのひら怪談 ビーケーワン怪談大賞傑作選
加門 七海編
福沢 徹三編
東 雅夫編
税込1260円
発行  ポプラ社
ISBN : 4-591-09699-8

GIMA付記:私が書いた話、「怖い話のメール」も収録されております。お買い上げよろしくお願いします。<(_ _)>



こんな本があるんですけど♪