支部報   NO166   1月10日  戻る

 

自閉症・発達障害のため今年もめげずに活動を

 

   昨年12月、県議会で「発達障害者支援センターを各福祉圏域に設置する」との知

事さんからの答弁を、テレビニュースで知った。平成181月開設された“のぞみ”

を本幹として、県単でブランチを整備充実することを意味する。ぜひ各圏域の市町村

が積極的に手を上げていただきたい。これにより、遅れていた岐阜県の自閉症・発達

障害に関連する乳幼児健診・療育治療・就学前教育・学校・就労・福祉施設・相談

機関・クリニック・病院などが今より強く連携されるものと期待できる。

   岐阜県支部が30名で会を発足して40年。時代の流れを活動を中断させることな

く、自閉症をまず学校の先生方にわかってほしい、子どもに教育を受けさせたいと願

って現在までなんとか会を保ち続けてきた。当時の会員は現在2人だけになり、40

前の子どもたちは4648才となって自閉症者施設で暮らしている。親たちも当然70

才を超えてしまった。現在会員は100名以上となって、親たちは医師・先生・福祉職

員を含む多くの専門家といわれる方々の応援のもとに学習し、施設創設に参加し、個

々の家族の責任ではなく社会的責任の上で自閉症児者が人間として生きることを保障

すべく能動的に活動している。活動は自分の可能な範囲でやればいい。個々の条件に

よる判断でいい。ただ忘れてはならないことは、親は一生親であっても有期限の存在

であり、後事は人に託さなければならないことである。親がすることは信頼できる諸

機関をもつことに尽きる。そして他人を信頼する親になることを心がけることであろ

う。

   当会を辞めた会員の多くは、子どもの成長を願うことと多動・不眠・暴力・破壊・

こだわりなど愛情だけではどうにもならなくなり、やっと頼み込んで一般の施設に安

住の生活の場を見つけて入所にこぎつけている。会の活動は中断せざるを得なかった

のである。

   以上のことを考えこれからをどのように活動すべきか。今年も各方面の方々のご支

援を切望し、同時に行政的支援を受けながら生きやすさを必要とする人たちが少しで

も多くなってほしい。岐阜県の自閉症施策に感謝申し上げる。あわせて親たちを含め

老いに向かう40才以上の人たちを考える参考に、全国自閉症施設協議会のアンケート

を紹介します。                支部長 水野佐知子

 

 

40歳を超えた自閉症の人たちの現状調査」から

 

全国自閉症者施設協議会代表研究者は本協会副会長でもある石丸晃子です。

日本自閉症協会各支部(49)では親の会発会時からの会員は非常に少なく、また子ど

もが40歳を超えている会員も全国で僅か3%しか居ないことが明らかになりまし

た。(15,475人中464人 平成1810月調査)

40年を超える年月の中で、親の会から抜け、親同士の交流も断ち親子ともどのよ

うに過ごしておられるのか、手がかりに使った昭和47年の557名の名簿中およそ

400名の方の消息が現時点では不明です。またご本人死亡、ご両親の死亡または片

親、親御さんの高齢化、病気等によりアンケートに応じられない状況の方もあり、

この傾向は今後さらに進むでありましょう。調査にあたり、情報のとれなかった

400人の方たちの現状にこそ私たちが最もとりあげるべき問題が残されているよう

に思います。

講演会の報告

 

   ≪1110()、岐阜大学講堂で発達支援センターのぞみとの合同講演会≫

 

午前は水野支部長と奥住さんの発表。「家族からの発信〜一人の子どもの成長を通

して〜」をテーマに我が子の成長についての実践を聞きました。

午後は横浜市総合リハビリテーションセンターの清水康夫先生が「診断と家族へ

の支援」をテーマに講演を行いました。

 

   ≪128()、長良川スポーツプラザで

「発達障害者支援法の見直しと自閉症者施設」をテーマに講演会≫

 

    午前中は、檜の里 あさけ学園 奥野宏二園長(全国自閉症者施設協議会 会長)の講

演で、自閉症施設の役割や知的障害者施設との違い、自閉症者を施設との連携や支

援体制のないまま地域へ出すということは放置につながる等、貴重なお話をいただ

きました。

    午後は、水野支部長の司会で、自閉症協会 石井会長・奥野園長・伊自良苑 平下

苑長によるシンポジウムを行いました。

 

≪感想≫

実質的に役に立つ支援のシステムの検討や、情報の共有化が重要であるというお

話は具体的で印象に残りました。障害を早期発見しても、職員の知識や技量不足、

医療・教育・福祉との連携が不十分では自閉症児者と家族は救われず、役に立つ本

当の支援とは生涯にわたって一貫したものだと改めて感じました。また、役に立つ

モデルとして三重県の亀山方式を紹介されましたが、岐阜県にもこの子ども総合支

援ができる体制ができることを願っています。       

 

発達障害者支援法では、生まれてから生涯にわたる支援の体制を整備することを

目指しているにもかかわらず、子供の成長につれて、関わってくるそれぞれの福祉

教育、医療機関の間に情報の共有化がされていない現状に対し、情報の共有を行っ

ている亀山方式を一例に挙げて、本当に役に立つ支援、本当に必要な専門性につい

て考えさせられました。そして、地域生活支援の拠点としても、あさけ学園のよう

に専門性のある施設の必要性を強く感じました。