支部報 160      戻る

 

育と医療と福祉の連携を

~わかりにくい自閉症の子ども達~

 

4月、自閉症のこども達も新入学、進級に心はずませている。

   発達障害者支援法に後押しされてできた特別教育支援体制にのっとり、自閉症・発

達障害への理解が深まっていくと県支部も期待し、さらに活動していきたい。

   39年前、就学猶予があった時代「本当はあなたのお子さんはこの学級には適当で

ないのだが入れてあげるのですよ」と言われ、複雑な思いで岐阜大学教育学部付属小

学校の特殊学級へ入学した。

   自閉症の子ども達が入学を拒否されない時代にしなくてはと強く思ったことが昨日

のように思い出される。

   平成19年度から、岐阜県も養護学校から特別支援学校へと呼び方が変わった。発

  達障害児への教育も制度としてはきめ細かい支援がなされ、より快適な生活が送れる

であろう体制となった。しかし、その中身は本当に充実されていくのかどのくらい時

間を要するのか、子ども中心の教育がおこなわれているのか、私たちは協力できる部

分は協力しながら注目していきたい。

   特別支援学校は、地域において障害児教育の指導的役割を担うセンターとなるため

にコーディネーターを置き、コンサルテーションをおこなっているようではあるが、

自校の生徒のために指導体制の確立と必要な医療や福祉関係者との連携は充分ではな

い。体裁だけ繕っても生徒一人一人を指導できなければ、真の意味での特別支援教育

は存在しないと思うのだが。

“いじめ”や“不登校”が教育再生会議で取り上げられ、精力的に議論されている

ようだが、スペクトラムでとらえる自閉症の子ども達にもいじめや不登校がおこって

いるという認識がない。すっぽり抜け落ちている。

特別教育支援員配置の充実は、自閉症への理解を促進する一つの方法と考えられる。

そして、また不登校という一律の概念ではとらえられない、“登校拒否”がなぜ起

こっているのかの理解の糸口にもつながっていく。

   特別支援学校に入学した発達障害児は、“不登校”でなく、“登校拒否”となりう

  ることもある。

入学後成長発達したIQ85の子どもの場合、特別支援学級(旧特殊学級)でも生活

は可能であろうと児童相談所で判定され、本人も特学へいきたいと表明し、親もその

願いをかなえてやりたいと相談しても県から市への転校手続きはスムーズにはこばな

い壁がある。学校としては地域の特学入級後の不適応登校拒否を心配してということ

であるが、人生の先の先までを予測し本当に心配しているのであろうか。 

その間、子どもの心はどうなるのか。転校を申告した親は甘すぎるというのか。

 こんなときこそ主治医と学校と親は(場合によっては支部も入って…)子どもの将

来を見据えた話し合いをすることが急務ではないかと考える。

   親は一生。学校は何歳まで障害の子どもに関われるかも考えていただきたい。教育

者は生涯その子どもに対して責任をもって見ていくことが不可能だ。であるからこそ

教師の立場からのメンツを捨てて、例え中学生になってでこの子が再び特別支援学校

に入学することになったとしても、自閉症のこどもを医療・福祉と連携して育ててい

く姿勢をもっていただきたい。

                           岐阜県支部長 水野佐知子

 

講演会・研修会の報告

  3月18日(日)、大垣市ソフトピアジャパンセンターで、(社福)檜の里 あさけ診療

 所所長 小西眞行先生をお招きし講演会と研修会を行いました。午前は「自閉症・発達障

害の医療と教育と福祉」をテーマに小西先生の講演、午後は、「医療と教育と福祉の密な

る関わり合いについて」をテーマに研修、大垣養護学校・佐々木先生、伊自良苑・林支援

員にもパネルデスカッションの講師となってそれぞれ意見発表をしてもらいました。

 

【感想】

  午前の小西先生の自閉症に関するお話は大変分かりやすくて良かったです。指導のポ

 イントについても児童期に何をしておくことが大切なのか良く分かりました。

  大垣養護学校の自閉症学級の発表についても、新しい取り組みとして大変興味をもっ

 て聞きました。伊自良苑の提言についても、施設の大変な状況が良く分かりました。

  自閉症について学ぶ良い機会与えていただき有難うございました。        

                             東濃特別支援学校 浅野

 

学校現場では,特別支援コーディネーター中心に特別支援学級や通常学級に在籍する

 子への支援について,教師の共通理解を図るための校内研修会が年数回行われるように

なり,以前よりは自閉症・発達障害の理解が進んできている。しかし,医療と教育と福

祉の領域の連携については,課題も多い。今回,子どもへの指導のポイントを医療現場

の医師から具体的に聴くことができ,意義深かった。 目の前にいる子どもたちへの指

導がどうあるべきかを考え直すよい機会だったと思う。教師の果たす役割は大きいと改

めて感じている。                   西濃ブロック 伊藤

 

大垣養護学校小学部2年生で、18年度から開始された自閉症学級に入って1年が経

 ちました。息子は8歳になりますが、「肥満」と「トイレでウンチができない」という

 深刻な課題があります。最近では、突然寝転んで暴れだすことが何度もあり、家族に向

かって叩く・蹴るなども増えてきました。投薬治療を受けていますが、調整中でまだ落

ち着きません。

  講演会・研修会で、卒業後の厳しさもわかりました。8歳の息子の10年後の人間ら

 しい生活に向けて、日々の努力が必要だと改めて思いました。親として知識の少なさも

 痛感しました。家庭だけでは難しい、発作の予防・問題行動の対処法など、医療・教育

とともに親も学習し、将来に向けて親子共々成長していきたいです。西濃ブロック西田

 

 

    講演会の小西先生のテープ起し原稿ができました。希望者は支部長水野まで(有料)