日本自閉症協会岐阜県支部報 

No.157     戻る

                         平成18年9月1日

 

*第19回全国大会IN岐阜!!特集*

 

◇祭りのあとさき、そしてその次は自立支援法

     無事終了。関係者の皆様のご支援にお礼申し上げます。会員に、特にス

    タッフとして無理難題をつきつけられてへとへとになりながらも2日間が

    んばってくれたことを感謝します。大会成功は会員一同の力です。

 

19回大会は、18回静伺大会が決まったころから、それとなくほのめ

    かされていました。支部の現状、種々の条件を支部長として様々な面から

    チェックを入れ、平成16年の協会総会後、5月末に第19回大会を引き

    受けることにしました。支部の役員は、不安でいっぱいだったと推察し

ます。

全国大会の責任者の須田副会長とは、からこれ35年以上のお付き合

いで、高い見識とすばらしい行動力に敬服していました。

その方となら連携プレーができるし、幸い第18回までの大会は北海道

    と富山・大阪(l回目)の3回を除き全て参加していたし、33年の愛知・

    岐阜・三重の合同大会には宮脇先生と二人で教育部会のパネラー、25年

    前の神奈川大会でも佐々木正美先生のコーディネーター、十亀史郎先生・

    玉井収介先生・中川史郎先生の中に宮脇先生と二人でパネラーとして参加、

大会までの準備の大変なことは痛いほど分かっていたつもりですので、自

分のいのちと引き換えになるかもしれないと覚悟しました。

 

     実行委員の決定、適材適所の人員配置、組織の中での責任ある仕事の経

    験の殆どない母親たちにどう動いてもらうか説明し理解してもらうのに全

    力を傾けることが、大会の成功の鍵となるわけです。

1年半かけてなんとか、自分の力と力を尽くすことを身につけてくれま

    した。女性はすごい力を持っています。

 

      第19回大会は、今までの大会の中で母親が中心となって開催された

唯一の大会となりました。もちろん何人かの父親たち、伊自良苑の職員さ

んの協力は大きなものでした。

 

実行委員長は、大会を成功させるための縁の下の交通整理をする役で

あり、大会委員長との連絡・協会事務局とのやりとりをし、大会開催地岐

阜県支部がプラスにならなければ意味がないわけです。

岐阜県・岐阜市・各議員の先生方の支援をいただけ、各市町の福祉部長

さん方の自閉症を理解しようとされ意識が感じられました。

 

昭和44年8月の発会の時とは雲泥の差です。

 

大会成功は須田委員長・事務局の職員・田中さん、千代さん、実行委員の

皆さんの力で、すばらしい開催要項ができ上がりました。60%の大会準備

が完成です。あとの40%を実行支部が、行政・企業・個人の協賛金募集、

会場ホテル・JTB・観光コンベンション・学校等への支援のお願いへと奔

走しました。

 

   岐阜県支部の良さは、入所している子どもの親達が協力を惜しまないこと

と、留守をする母親たちにクレームを出さず応援してくれた父親が多かった

ことです。両親共に協力して成功させたわけです。

 

この大会の参加者の半数以上は、教育関係者・医療関係者・福祉に携わる

方々でした。世の中が変っていく予感予感がします。

そして、大きな特徴は20代から80代までの親たちが参加した『親の対

話集会』です。

 

今までの大会にはなく、初めて生まれた分科会でした。受身ではなく能動

的に、仲間と工夫し、研修し、学び合い、全ての自閉症の子どもや大人、そ

して50才を過ぎた自閉症の人が少しでも豊かな生浩ができるよう運動を進

めていく原動力が親たちに握られているように確信しました。

 

    障害者自立支援法をしっかり学び、発言し、次の改正に備えていくための

第19回全国大会であってほしいと願っています。 支部長

 

全国大会報告と感想 <分科会から>

第1分科会

    小・中学校における自閉症への実績、養護学校における自閉症に特化した

   実践研究、筑波大学付属久里浜養護学校での自閉症に特化した取り組み、学

   校教育法施行規則の一部改正(平成18年4月1日)と、最近の教育現場は

   目まぐるしく変化、発展している。

    分科会(教育)に参加させていただいて、ベースとして情勢に敏感である

   ことはもちろん大切なことだが、指導・支援者としての経験や体験を積む、

   センスを磨くことを心掛けることも大切であると改めて感じた。

    『その子だけに効果的な指導と、他の39名にも効果釣な指導があったら

どちらを選ぶか?』(オハイオ州立大、ヒューワード博士)・・当たり前の

ことのようで、今まで気付かなかったことを気付かせてくれる分科会とな

った。 障害者総合生活支援センタークロスコーディネーター  K

 

第2分科会『医療』

    日本自閉症協会全国大会に、初めて参加いたしました。全国から、専門医

をはじめ、教育・福祉・行政関係者等がこんなにも大勢集まるとは・・・

驚きと共に、貴協会、崚阜支部の皆さん方のパワーに「あつばれ!」と申

し上げたい。

第2分科会「医療」での、5人の医師の発表は、貴重な資料であり、今後

の支援活動に大いに役立ちます。そして何より、毎日、孤軍奮闘しながら

懸命に生活しておられる会員の皆様の嬉々として集われた姿に、感銘を受

け“発達支援センター“のぞみ”としての使命を果たしていきたいと、心

に誓った2日間でした。大会に携わらせていただきありがとうございま

した。  支援センターのぞみ A

 

第3分科会『福祉』

     障害者自立支援が施行され、それを受けてのディスカッションになるの

だろうと予想していたのですが、入所・通所・グループホーム・就労支援

と各部署からの提言の主旨は『支援する側のスタンス」についてだったよ

うに思います。

激動する流れの中にあっても、自閉症者にとって厳しい情勢であっても

変えてはいけない、守らなければいけない確固たる信念を持ち実践する

こと。私たちに課せられた課題の大きさを痛感する分料会でした。

生活の家桜美寮  A

 

第4分科会『発達障害者支援センター』

    『発達障害者支援センター』の開設と全国大会の開催とが重なり、心に残

る大会となりました。分科会では、就労支援、医師やコ・メディカルスタ

ッフの育成など、各地の支援センターの取り組みを聞かせていただき、学

ぶ点がたくさんありまし。私たちスタッフに求められること、それを常に

頭に描きながら、一つずつ実行に移していきたいと思っています。たくさ

んのパワーと感動をもらった大会でした。ありがとうございました。

                支援センター“のぞみ” T

 

第5分料会「親たちの対話集会」

     第5分科会での議論を自閉症の子を持つ親として、興味以上の関心を持

って聴いた。周囲の理解や支援システムのない中で自力で道を切り開いて

きた第一世代の力強さ、その世代の努力により環境は改善されたものの、

それでも様々な苦難を強いられた続く世代の実像、母親たちの格闘を見守

ってきた父親たちの姿。自らの経験とも重なり目頭が熱くなる場面もあり

親たちの強さ、そして子どもたちを育てていく人達への参考となり、一層

環境の改善につながっていけば良いと感じた。  S(父)

 

 

                関係者感想

 

 全国大会を盛会裡に終えられ、おめでとうございます。

     自閉症の世界的権威の講演を、この岐阜で拝聴できたこと感激いたしま

した。

     自閉症の世界は今も日進月歩で新しい情報が生み出されていることに驚

くと同時に、当事者や御家族の皆様の御苦労に改めて、胸が痛みました。

     県では、発達支援センター“のぞみ”を中心に、自閉症等発達障害児者

の支援を進めているところですが、県の一担当者として思いを新たにし、

自閉症の方や御家族が地域で安心して暮らすことができる福祉の推進に、

協会員の皆様との連携の中で、カを尽くしていきたいと思います。

                         岐阜県健康福祉部 

 

 全国大会のご成功、おめでとうございます。第3分科会に参加させて頂

きました。施設や就労支援の取り組みの報告を通して、現場での熱心な支

援の様子や、自立支援法に関わる諸問題など、生の声を聞くことができ大

変勉強になりました。ありがとうございました。

就労支援のあり方と、地域でともに生きるための方策を模索したいと思

います。

今後ますますの会のご発展をお祈り申し上げます。

                         岐阜市支援グループ N

 

     岐阜での2日間にわたる全国大会が盛会のうちに終り、これまで準備を

してこられた関係者の皆さん、本当にご苦労さまでした。保護者をはじめ

福祉、医療、労働、教育、療育など、関係者が一同に会したこの大会の勢

いのすごさを感じました。

30数年前に養護学校に勤務した頃の自閉症の概念やとらえ方を思い出

しながら、その進展に隔世の感を覚えました。それだけ自閉症協会が世界

や日本の研究者と連携しながら牽引してこられた賜ではないかと思います。

                           東濃養護学校校長

 

     あれだけ多くの著名な講師陣から直接お話を閤ける機会は滅多になく、

本校からも多くの教員が参加させていただきました。全体会では当事者か

らのお話を聞き自閉症の特性について、また分科会では、他校の先生方の

実践報告から学校での取り組み方や行政との連携のあり方を、専門医の方

々からは子どもたちに成功体験の機会を多く設けることの大切さを、第1

世代から第3世代の保護者の方々からは、これまでのご努カとご苦労を教

えていただくことができました。

そして、何よりも参加者の方々の明るさと逞しさと前向きな姿勢が印象

的で、私たちも子ども達に向かうエネルギーと勇気をいただくことができ

ました。有意義で貴重な研修の機会を与えていただき本当にありがとうご

ざいました。                 岐阜養護学校 教頼

 

     本校の自閉症学級設置の取組を全国大会、それも岐阜の地で発表させて

もらうことができ、校長以下、担任、また保護者の方々にとって、とても

名誉なことでした。

     大会では、「三つ組」の提唱者であるローナ・ウイングさんのDVD発

表と「壁のむこうヘ」の著者スチーブン・ショア氏の講演に感激しました。

自閉症学級は生まれたてのひよこですが、保護者の方々の協力を得なが

ら本校独自の親鳥に育て、子どもの発達に寄与していきたいと願っていま

す。

     岐阜県支部長をはじめ関係者の皆様には、本当にお世話様でした。

                   大垣養護学校 小学部主事 K

 

     最新の自閉症研究の成果や各地の教育や福祉の取り組みを学ぶいい機会

を得ました。特に、ウイング先生の映像による講演は迫力があり、自閉症

スペクトラムについて自分なりに深めることができました。地元岐阜で開

催されたこと感謝するばかりです。 県教育委員会特別支援教育課 K

 

 

    《第19回全国大会スタッフから》

     石井会長が言われるように所謂「発達障害者支援法発症の地」である岐

阜県での大会が無事に開催できたことは実行委員の一人として大変喜ば

しく、また貴重な体験をさせていただいたという感謝の気持ちで一杯であ

ります。

     自閉症をとりまく教育・医療・福祉等それぞれの分野が今までにない変

化を遂げようとしている現在、その自閉症に関わる自分が微力ながらも何

をしなければならないのかをあらためて考えなおす機会にもなりました。

今回の大会が次代への大きな一歩となることを信じて疑わない。

                            伊自良苑 T

 

     このような大会のスタッフは初めてなので、出来るかどうかの不安が常

にありました。

     そして本番、思わぬ出来事もありましたが大きなトラプルもなく、なん

だかアッという間に終わった感じがします。これも本部をはじめ、スタッ

フー人一人が心を砕いて取り組んだ結果だと実感しました。

     県内の関係者の方々に、自閉症のより深い理解を得るきっかけとして、

今後も会員が働きかけを続けた時に、この大会の意味が生かされるのだと

思います。                 岐阜会員  T

 

     7月22・23日、第19回全国大金は、延べ1800人が参加し大盛

況のうちに無事終える事ができました。そして、福祉が大きく動いている

この時期に岐阜でこのような大会が行われ、全国からこれだけの人が集ま

ったという事の意味は大きいと思いました。そして、自閉症を今まで以上

に理解してもらうためのよい機会になったと思います。

大会までの2年間、いろいろなことがありましたが、スタッフの一人と

してこのような体験ができたことに感謝しています。  岐阜会員  N

  ☆学校教育法73条12項  (平成18年3月31日付官報に)

    自閉症学級が養護学校、小・中通常学級を対象に設置することも

できるようになりました。県内では、岐阜県立大垣養護学校にモ

デル事業として設置されました。