力のつり合いの法則は絶対則

アルキメデスの時代(紀元前200年頃)につり合いの法則が発見され、普遍の法則となっている。 また、科学、工学の基礎となる重要な法則の1つです。若い時は普遍的なものを勉強すべきです。 ニュース、評論家の意見には、力学の法則を無視したもの、力学の法則に反するものも見られる。 これを見抜く能力も必要です。 力学の法則にくらべ、コンピューターの基本であるOSは10年程度で衰退してしまう。 教育現場では、この普遍法則を軽視していませんか? |
力のつり合いの法則
静止している物体は力がつり合っている。 力のつり合いの法則は絶対則です。ここでは力のつり合いの法則を説明する。 静止しているすべての物(家、橋、机、テレビ、電線など)は力がつり合っている。 力のつり合いが解消された物体はその力の方向に加速度運動を行う。 (ただし、等速度運動をする物体も力がつり合っている。) |
ベクトルとは、複数の数値をカンマで区切り、カッコでくくった数である。 例 ( 3, 5, 7 ,-3 .4) それそれの数値をベクトルの成分と言い、その個数を次元と言う。 例の場合 成分が 3 5 7 −3.4 の4次元ベクトルとなる。 @ベクトルの足し算、引き算 成分どうしの足し算、引き算を行う。 ( a, b ) + ( c ,d ) = ( a+c, b+d ) ( a, b ) - ( c ,d ) = ( a-c, b-d ) Aスカラー(ベクトルではない通常の数値)×ベクトル 成分にスカラー値をかける。 k( a, b ) = ( ka, kb) 複数の数値が取り扱えるEXCELなどの表計算ソフトは必需品となっている。 複数の数値を取り扱うベクトルの勉強も重要です。 この程度の計算なら、小学校の高学年でも楽勝です。 Bベクトルの大きさ(スカラー) |( a, b)| = √( a2 + b2 ) |
ベクトルA,B を A = ( Ax, Ay, Az) B = ( Bx, By, Bz) とすると、 内積(スカラー量)は A・B = Ax・Bx + Ay・By + Az・Bz となる。 外積(ベクトル量)は A×B = (Ay・Bz−Az・By,Az・Bx−Ax・Bz,Ax・By−Ay・Bx) となる。 |
ワープする宇宙 ニュートン力学と微分方程式の意味がわかる |
次のように、空間位置と力は2次元または3次元ベクトルで表現すると便利である。 位置ベクトル ( X座標, Y座標, Z座標) 力ベクトル ( x方向成分, y方向成分, z方向成分) ![]() 図1 位置ベクトルと力のベクトルの説明 |

3個の力(f 1,f 2,f 3)が加わり静止している物体をかんがえよう。 力のベクトルを下記とする。 f 1 = ( f1x, f1y, f1z) f 2 = ( f2x, f2y, f2z) f 3 = ( f3x, f3y, f3z) 力のつり合っている場合、 力のX成分、Y成分、Z成分の合計は0である。すなわち、 f1x + f2x + f3x = 0 f1y + f2y + f3y = 0 f1z + f2z + f3z = 0 となる。ベクトルで表現すると、 f 1 + f 2 + f 3 = 0 (ゼロベクトル) となる。 ゼロベクトル: 全ての成分が0のベクトルである。 |

| 上図の場合、力のX方向線分、Y方向成分はつり合っている。 しかしながら、この状態では物体は静止せず、Z軸まわりに回転する。 物体が静止するためにはモーメントもつり合う必要がある。 (モーメントのつり合いはてこの原理からきている) ・モーメントの計算 ![]() 図4 モーメントの計算の説明 図4のように、力の大きさをF、原点から力に垂線を引き、原点から垂線の足までの 距離をLとすると、モーメントの大きさはF×Lとなる。(反時計回りが正) ベクトルの成分をつかっても計算が可能である。 力を加える位置を下記とする。 f 1の場合 P 1=(X1,Y1,Z1) f 2の場合 P 2=(X2,Y2,Z2) f 3の場合 P 3=(X3,Y3,Z3) Z軸回りのモーメントのつり合いは次式となる。 ( X1fy1 - Y1fx1) + ( X2fy2 - Y2fx2) + ( X3fy3 - Y3fx3) = 0 Y軸回りのモーメントのつり合いは次式となる。 ( Z1fx1 - X1fz1) + ( Z2fx2 - X2z2) + ( Z3fx3 - X3fz3) = 0 X軸回りのモーメントのつり合いは次式となる。 ( Y1fz1 - Z1fy1) + ( Y2fz2 - Z2y2) + ( Y3fz3 - Z3fy3) = 0 これらの式をベクトル(外積)で表現すると P 1×f 1 + P 2×f 2 + P 3×f 3 = 0 (ゼロベクトル) となる。 整理すると、静止している物体は 力のX方向成分の合計が0 力のY方向成分の合計が0 力のZ方向成分の合計が0 力のX軸回りのモーメント合計が0 力のY軸回りのモーメント合計が0 力のZ軸回りのモーメント合計が0 となる。すなわち、ベクトル表記すると、 f 1 + f 2 + f 3 = 0 (ゼロベクトル) P 1×f 1 + P 2×f 2 + P 3×f 3 = 0 (ゼロベクトル) となる。 |

| 図5のように、3次元空間にベクトルP、f があるとすると、そのベクトル外積(N =P ×f ) はベクトルP、f に直角で、その大きさはベクトルP、f が作る平行四辺形の面積となる。 そのため、P を力を加える位置ベクトル、 f を力ベクトルとすると、N =P×f の大きさ はモーメントの値となり、その方向は回転軸方向となる。 ちなみに、かける順を逆にすると( f × P )大きさは同じで方向が逆のベクトルとなる。 モーメント計算に都合が良いように、ベクトル外積が定義されているようですね。 |
任意形状の物体を1つの点で支えると、重い側の方向に回転する。 しかしながら、全ての方向に対し全く回転しない支点が必ず1点存在する。 それが重心である。 力のつり合いの法則より、 物体が回転しないためには、その支点まわりのモーメントが0である必要がある。 すなわち、重心まわりのモーメントは0になる。逆に言うと、モーメントが0になる 点が重心である。 |

2質点ma,mbの重心座標を下記とする。 maの重心座標 : (Xa,Ya,Za) mbの重心座標 : (Xb,Yb,Zb) この2質点を合成した物体の重心位置を(Xg,Yg,Zg)とする。 X方向(Z軸まわり)のモーメントが0である。 Ma・g・Xa + Mb・g・Xb - (ma +mb)・g・Xg = 0 g:重力の加速度 即ち Xg = (ma・Xa + mb・Xb)/( ma + mb) 他の方向も同様に下記となる。 Yg = (ma・Ya + mb・Yb)/( ma + mb) Zg = (ma・Za + mb・Zb)/( ma + mb) 結局、合成重心位置は質量の加重平均位置となっている。 2質点以上(多質点)の合成重心位置も質点の加重平均位置となる。 |
| 力のつり合いの法則は絶対則の1つです。どのような場合にでも成立します。 アルキメデスの時代(紀元前200頃)から普遍の法則です。 コンニャクに力を加え、ぐちゃぐちゃに変形した状態であっても、静止しているかぎり つり合いの法則は成立している。(変形量を計算で求めるのは困難ですが) フックの法則、オームの法則は実験則であり、経験則です。 フックの法則: 物体に力を加えた時、力の大きさと伸び量は比例する。 フックの法則はある範囲内でしか成立しません。 大きな力で物体を引張ると、どこかで物体はちぎれてしまいますね。 土地神話も経験則です。これを絶対則と勘違いしていたら、バブルが崩壊しました。 「力のつり合いの法則は絶対則」にもかかわらず、これを無視した専門家、 これに反する論評が数多く見受けられる。 |
力のつり合いの法則は「テコの原理」からきています。 「テコの原理」に根拠はありません。根拠がないから原理です。 科学も最後は宗教と同じです。原理を信じて下さい。信じる者は救われる。 原理を説明できる根拠があれば、その根拠こそが新しい原理です。 その場合、現在の原理は法則に変更されます。 「テコの原理」を知らない幼稚園児でも、棒を使って大きな石をころがしています。 原理に合わない事象が現れた時、その原理は誤りとなる。 |

物体Aに作用する力は他の物体(B,C,D)からのものです。 物体Aが物体BからF の力を受けているとすると、必ず物体Bは物体Aから −F (逆向き)の力を受けている。(対物体C,Dも同じ) これが作用・反作用の法則です。 作用・反作用の法則はニュートンの第3法則であり、力のつり合いの法則と同様に絶対則です。 つり合ってなく、静止していない物体でも、全ての瞬間において、作用・反作用の法則は成立する。 電車の車両を1個の物体と見なしてもよいが、車輪、台車、本体に分解し、それぞれを1個の 物体と見なし、物体間の力学計算をしても良い。 たとえネジ1本でも物体と見なせる。そのネジを半分に分割しても、それぞれを1個の物体として 取り扱うことができる。 |
| 自然科学の原理を数学で展開し、法則ができています。 しかし、数学は自然を研究する自然科学ではありません。 テレビ、自動車、パソコンなどと同様に、人間が作った物(発明品)です。 熊やサルなどの動物は自然界が生んだものですが、ドラえもんやポケモンは 人間が作ったものですね。 ゼロの発見という書物があったと思いますが、あれはゼロの発明です。 インド人がゼロを発明したようです。 うちの子供(小学生)はよく算数の定義問題で悩んでいます。 算数は人間が作った物であることを説明し、その問題を 「数学者が勝手に決めたんや〜」と答えます。 子供は「勝手に決めんな〜」と怒りながら、納得しているようです。 数学の定義問題で悩むのは、時間の浪費です。 「なぜ、ベクトルの足し算、引き算は成分どうしの足し算、引き算を行うのか。」 の質問がきた時、 「数学者が勝手に決めたんじゃ〜」と答えるしかない。 ドラえもんのタケコプターは作用・反作用の法則に反していませんか? |
自然科学の根本は原理ですが、数学の根本は公理です。 公理を決め、それを論理的に展開し定理を作ります。 展開する論理学も公理からできています。 実際には、体裁を整えるため、公理は後からできたのでしょうが。 勝手に公理を作って数学を構築できると思いますが、数学は発明品ですから、 世の中に役立つものでないと、不評品となり、流通しません。 |
