![]() 図1 鉄筋コンクリートの断面図 |
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鉄筋コンクリートは引張力に弱いコンクリートを補強するため 鉄筋を配している構造材である。 鉄筋(鋼材)とコンクリートでは材質や特性が異なるため、 鉄筋コンクリートの応力計算は特異なものとなる。 |
鉄筋コンクリート応力計算の特異性を下記にしめす。 @ 鉄筋(鋼材)とコンクリートのヤング率が異なる。 鋼のヤング率(Es) = 206000 N/mm2 コンクリートのヤング率(Ec) ≒ 30000 N/mm2 コンクリートのヤング率はその応力により変化する。 A コンクリートは、圧縮力に対しては大きな抵抗力を持っているが、 引張力に対する抵抗力が小さく(約1/10)脆弱である。 設計計算上、コンクリートには引張応力が発生しないものとして、 断面応力を計算する。 ![]() 図2 コンクリートの応力(σ)-ひずみ(ε)曲線 図2のように、コンクリートの応力(σ)-ひずみ(ε)曲線が非線形となる。 そのため、軸力(N)と曲げモーメント(M)が断面に加わった時、鉄筋コンクリート断面の 応力計算は非線形となる。 断面性能(断面積、断面2次モーメント)を使った通常の応力計算は適応できない。 |
軸力(N)と曲げモーメント(M)が断面に加わった時、断面位置が同じでも鉄筋とコンクリートに生ずる応力値は異なる。しかし、そのひずみ量は同一である。 参考:梁に作用する軸力と伸び量とヤング率の関係(フックの法則) 鉄筋コンクリート断面のひずみ面を平面(線形)と仮定し、(1)式とする。 ε = a y + b ・・・・・ (1) y : CL(中心線)を原点とした鉄筋コンクリート断面の位置 ε: y位置でのひずみ量 a,b : ひずみ面の係数 (1)式より、ひずみ量が0(応力が0)となる中立軸(yn)は(2)式となる。 yn = -b/a ・・・・・ (2) ひずみ量(ε)と応力(σ)の関係は(3)、(4)式となる。 鉄筋の場合 σ = Es ε ・・・・・ (3) コンクリートの場合 (今回、コンクリートのヤング率を一定とする。) σ = Ec ε ・・・・・ (4) ただし、ε< 0 の時、σ=0 となる。(コンクリートには引張応力は発生しない) |
![]() 図1 鉄筋コンクリートの断面図 |
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仮定したひずみ面より鉄筋とコンクリート断面に発生する断面力を算出する。 @鉄筋断面に発生する軸力(Ns) Ns = ΣσAs Σ: 全鉄筋で合計する。 As: 鉄筋の断面積 A鉄筋断面に発生する曲げモーメント(Ms) Ms = Σσ(D/2-d) As + Σσ(-D/2+d) As 上端筋 下端筋 Σ: 上端筋、下端筋で合計する。 D: コンクリート高さ d: コンクリート面から鉄筋までの距離 Bコンクリート断面に発生する軸力(Nc) Nc = B∫σdy B : コンクリート幅 ∫: 積分区間[-D/2〜D/2]となる。 中立軸がコンクリート内の場合、応力分布は3角形となる。 中立軸がコンクリート外の場合、応力分布は台形となる。 積分は三角形、台形の面積を求めることととなる。 Cコンクリート断面に発生する曲げモーメント(Mc) Mc = B∫σ・y dy = Gc・Nc ∫: 積分区間[-D/2〜D/2]となる。 Gc: 3角形、台形応力分布の重心位置 D鉄筋コンクリート断面に発生する軸力(Nt)、曲げモーメント(Mt) 鉄筋とコンクリート断面に発生する断面力を合計する。 Nt = Ns + Nc Mt = Ms + Mc |
鉄筋コンクリート断面に加わった軸力(N)と曲げモーメント(M)(外力)とひずみにより発生した軸力(Nt)と曲げモーメント(Mt)(内力)は等しい。(作用、反作用の法則) N = Nt ・・・・・(5) M = Mt ・・・・・(6) |
図3の鉄筋コンクリート断面形状、荷重条件のもとで、ひずみ面を仮定する。仮定したひずみ面より鉄筋コンクリート断面に発生する断面力を算出する。 ![]() 図3 仮定したひずみ面より発生する鉄筋コンクリートの断面力を算出するエクセルデータ メニューバーでツール→ソルバーを選択すると、図4のソルバー:パラメータ設定画面が現れる。 ひずみ面の係数(a,b)を変化させるセルに設定する。 制約条件として次の@Aを設定する。 @ 軸力(N) = 仮定したひずみ面より発生する軸力(Nt) A 曲げモーメント(M) ≦ 仮定したひずみ面より発生する曲げモーメント(Mt) 目的関数として、仮定したひずみ面より発生する曲げモーメント(Mt)を設定し、目標値を最小値に設定する。 ![]() 図4 ソルバー:パラメータ設定画面 実行ボタンをクリックすると図5のように、N=Nt, M=Mtとなるひずみ面の係数が算出される。 中立軸(yn=-22.391) はコンクリート断面内に入っている。 ![]() 図5 ソルバーの実行結果 |
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