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第十話 やっぱりスタンプが好き



(残りの街区はここだけか)
思わず感傷にひたりそうになる気持ちを抑える。 みれば相変わらずの人混み。
(よし)
あえてイバラの道を選ぶ修行僧の様な、そんな気持ちで再びマカロニ広場の地へと踏み出した。

(でも。やっぱみつからないよな。さっきも散々探した訳だし)
しばらく探してみてもスタンプは一個も見つからない。 見つからない分、疲労だけが溜まってゆく。

ふと見れば、ナンジャビザを持った仲むつまじいカップルが目に留まった。
(やはりこうなったら最終手段しかないのか…)
自分に言い訳をするようにある決心をする。 となれば善は急げ。気持ちが変わらない内に声を掛けみる。
「あのーすみません…」

話をしてみると非常にやさしい雰囲気の若い二人。 事情を説明すると
『あぁそれなら全部知っていますよ。教えましょうか?』
「えっ全部?本当ですか?」
あまりの都合の良さに一瞬理解できない脳。

しばらくビザをつきあわせて残り三つのスタンプの場所を教えて貰う。
「本当にありがとうざいましたー」
『頑張って下さい』
思わず拝みそうにりながらもお礼を行ってその場を立ち去る。
(あぁ本当に神様みたいな人だ)
一瞬ではあるが、冗談ではなく本当にその人が神様の様に見えた。 そして教えて貰った場所へと直行した。

(うわー、本当にあった)
(なんでー?ここ何回も通ったのに)
(げー!こんなとこかぁ!絶対見つからないよマジで)

こうして普通に押せるスタンプが全て揃った。
改めて落ち着いてビザをめくってみる。 キレイに揃ったスタンプ帳を見るだけでも報われる何かがあった。
(あとはこれを押せばスタンプラリー制覇か)
108の番号がかかれた大きな空白。 そこに埋まるはずの最後のスタンプ。 途中なんども目にし、いつかそのスタンプを押すことを夢見たあの場所に…。
(ついに…)
高鳴る気持ちを押さえつつ、最後の場所へと向かった。




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