少林サッカー
オープニングを見て早々に『負けた……』と何だかよくわからない敗北感を感じさせてしまう、ほとばしる怪しげなエネルギー。
そう言えば、『Oceans11』を見たときは『勝った……』と思ったものだ。
今にして思えば『映画史上最高の犯罪ドリームチーム』をうたったわりに、あっさりとルパン三世に負けている(最近のルパンの2時間スペシャル物はさておき)ような気がしたからだ。
そして、少林サッカー。
『キャプテン翼の実写版だろ?』などとずいぶんとあっさり語られていたようだが。
言い得て妙なのだが、それだけで全てわかった気になるのはあまりに危険な代物だ。
キャプテン翼は、あそこまで濃くない。
『マトリックス』の技法を駆使したアクションを供する『もどき』映画は数多く出た。
しかし、少林サッカーに技術で勝って用法で負けた、もしくはどちらも劣った映画がずいぶん多いような気がする。これが言いすぎだったとしても、少なくとも『風雲ストームライダーズ』『決戦紫禁城』『中華英雄』などに決して引けは取らないかと思われる。
しかもそれで、合間に小ネタで笑いを取りに来ている。
さて、中身についてはくどくどと語らないことにする。もしまだ見ていないと言う人には、一刻も早く見に行くように勧めるのと、チャウ・シンチーがファンクラブ会長を務めている、ブルース・リー御大のこの言葉を贈る。
「考えるんじゃない、感じるんだ」
実際展開はスピーディーで、後半現実にはあり得ない神技を目にするたびに、『何でそうなるの?』とか考えていたら敗北は必至だ。
邦画界を活気づかせるに、時代劇の中にあったジャパニーズ・アクションと現代劇の融合は、妙手になりそうな気がするのだが。何も特撮に限ったことではなく。
後は『笑われる』芸ではなく『笑わせる』芸のできる(バンチコミックス・岸大武郎『せんせい』にそんな芸人の話がある)俳優の登場が待たれるところか。
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