| ここは「駅売りタブロイド」。心の話には不透明で不確かな話も、矛盾だらけの話もたくさんあります。 ここでは独断や偏見が混ざることを承知でそんな話をあつかっていきましょう。 よって、ここでの記事には特にご注意ください。読まれた方のご批判・ご意見・ご感想をお待ちしております。 |
「臨床心理士」を取ってみた |
| 先日、病院で働く心理士の国家資格化の動きとして「医療心理師」というものの法制化を求めて、今国会に議題が提出されるというニュースが流れました。大きな記事ではないので、見逃した方もおられるかもしれません。「ガタゴト」でも、この問題を取り上げて来ました。国家資格化ということはぜひ実現して欲しい重要な課題なのですが、いろいろと難しい問題をはらんでいるのも事実です。それはさておき、今回はもっと個人的な資格の話をしたいと思います。 と言うのも、実はこれまで駅員室では「心理士」という肩書きで「ガタゴト」を運営してきた駅長ですが、平成17年4月より「臨床心理士」になることになりました。実を言えば、去年の10月に学科試験が、11月には面接試験があって、どうにか無事に合格したわけです。去年1年間はこっそり受験勉強に励んでまいりました。あまりよく知らない方のために解説しますと「臨床心理士」というのは実は国家資格ではありません。最近あちこちで聴く名前ですので「あれ、そうなの?」と思われる方も多いでしょうが、これは「臨床心理士資格認定協会」という業界団体が認めた人に与える「協会認定資格」と言われるものだったんですね。こういうのは他にもそろばんの「級」とか柔道の「段」などもそうで、その道に通じた人たちが基準を決めて認めた資格を発行するというものだったのです。心理士の場合は他にも「認定心理士」とか「産業カウンセラー」とか、「○○アドバイザー」なんてものがたくさんあります。それがまた話をややこしくさせているわけですが。その中で「臨床心理士」がなぜに有名になったかと言えば、それはスクールカウンセラー制度に大きくかかわってきたからです。現在スクールカウンセラーは全国の全ての公立の小中学校に配置しようと文部科学省が努力しているところですが、このスクールカウンセラーは「臨床心理士」から選ぶということになっています。ですので、小中学校に通うお子さんお持ちの方や学校関係の方などは、たいていスクールカウンセラーという名前ぐらいは聞いたことがあるのではないかと思います。「うちの学校にはいないわ」と言う方も、平成17年度中には何とか配属できるように文部科学省は目指しています。ということで、一気に名前が売れたという経緯があるのが「臨床心理士」というわけです。 さすがに名前が売れるというだけあって試験の方が厳しいのもこの資格の特徴です。なんせ、現在の学生は普通の学部卒では受験資格がもらえません。最低でも大学院の修士までいかないといけないのです。つまり、6年間ですね。最近は心理士という仕事がなにやら人気の職種になってきたらしいのですが、現実は厳しくて国家資格ではないために病院にも雇用義務がなく就職先も少ないわりに(給料も事務よりちょっと高いくらい)、6年間は大学に行かないといけないわけです。資格試験の方も難しめです。名前だけが有名になってしまったとも言えます。 で、「なぜ、今この資格を?」と言うことなのですが、実はみんなにその質問をされるのです。病院にとっては「臨床心理士がいる」と多少の宣伝効果はありますから再三「資格を取るように」などとは言われてきました。一般的にも心理士の代表的な資格と思われてますので、他の心理士の方からも「取らないんですか?」と聞かれることもよくありました。でも、実はずっと逃げてきたんです。この仕事についてすでに15年。資格がどうであれ仕事はしているわけで実質的に何も変わるものはありません。資格を取ったといっても給料は同じ。そういって、これまでかわして来たのです、実は・・・。 まぁ、取らなきゃいけないような実情は出てきました。まず大きいのは先にあげた受験資格の問題。現在現役の方は大学院まで行かない受験資格がもらえませんが、僕のようにだいぶ前に卒業した人には、来年までに限り、四年間の学部を卒業したあとに5年間病院経験があれば受験資格を認めるという特別枠があるのです。つまり去年か、今年の試験で受からないと、受験資格がなくなってしまいます。そうなると今の学生のように大学院に行かないとけません。実際にも来年までに大卒後5年間の病院経験が満たせないという人は、このままだと臨床心理士の試験は受けられません。さすがに僕のような立場で、今から大学院に行くことは、資格試験を受けるよりも無謀なことでしょう。それに合わせて職場の事情もあります。僕より若い新人さんはこのような事情もあって大学院卒ばかりです。病院もそういう人しか取らなくなりました。頭の良さは折り紙付きです。もちろん、資格もどんどん取っていきます。だんだん追い抜かれて、名前ばかりの先輩になってきたわけで、これもがんばっとかなきゃいけないなと。そんなこんなでチャンスは去年と今年の2回だけですから、いよいよチャレンジせざるをえなくなったということもあります。 |
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