六門世界の攻防  作:水鳥元義



六門世界といわれるこの世界…
数々の魔物を召還し、使役する「召還術士」達の闘いは今日もどこかで起きて いた。

「いでよ、ナインテイル!」
召還術士沢渡真琴の呼ぶ声に応え、巨大な九尾の狐が姿を現す。
「くっ、とんでもない奴呼び出しやがった…」
その真琴と闘いを繰り広げている同じく召還術士の相沢祐一は冷や汗を流しな がらも
間合いを取り対策をねる。
「祐一!今日こそ復讐させてもらうからね!」
あたまにケット・シーのぴろの乗せた真琴は余裕の表情だ。
だが、すでに祐一は行動に移っていた。
「いでよ、プラズマ・ボール!」
祐一の声に応えて、でてきたのは光る玉の様な魔法生物であった。
祐一は、それをつかむと思いっきりナインテイルに向かって投げつける。
次の瞬間、ナインテイルとプラズマボールの姿は存在しなかった。
余裕の笑いが凍り付く真琴。
祐一は、その凍り付いたままの真琴に近づき首ねっこをつかまえる。
「はなしてよ〜!」
もがきながら抗議する真琴を祐一は、用意した壺の中に閉じこめた。
「しばらくこの中で反省してろ!」
封印の壺に真琴を封印し終わった祐一は旅をつづける事にした。

召還術士祐一の闘いは、今日が初めてではなかった。
今日戦った真琴とも、もう幾度もなく戦っている。
そして、他の術者とも…

「ねこー、ねこー」
祐一の前に、たくさんのケット・シー族に囲まれ狂喜乱舞している召還術士が いた。
「名雪…なにやってるんだ?」
「ねこー、ねこー」
名雪とよばれた召還術士だが…祐一の声など届いてない様だ…
「ねこー、ねこー」
「だめだこりゃ」
祐一は、あきれ顔でその場を立ち去る。
「ねこー、ねこー」
ずっと名雪はこうしているつもりなのだろうかと思いながら

「おわっ!」
祐一の前にまた新たな召還術士が現れた。
「祐一くん、久しぶりだねっ」
鯛焼きをほおばりながら笑顔で挨拶をする召還術士月宮あゆ。
そして、そのあゆの後ろには…
「なんで、おまえこんなに上級の魔物ばかり呼び出せるんだ…」
祐一が驚くのは無理もない。
あゆが従えているのは、上位の天使系ばかりであった。
月に咲く天使・太陽を睨む天使・黒い翼の天使・虹を紡ぐ天使・セラの天使…
その他多くの天使を従えていたのだ。(一部違う様な気もするが)
これらの天使は、並の召還術士では扱えないものばかりだ。
「うぐっ?」
質問の意味がよくわかっていないようだ。
「…どこから、盗んできたんだ?」
「うぐぅ、人聞き悪い事いわないでよ…」
「だってなぁ…お前」
貧乏な祐一には、とても手に入れる事が難しい魔物ばかりだ…
召還術士も金がかかるのである。
「ところで、祐一くん。あそこに街を見渡せる大きい木があるんだけど…」
と、突然あゆは横を向き指を指す。
あゆが指を指す方向にたしかに大きな木があった。
「おいおい…こんどはユグドラ…」
「一緒に上らない?」
「却下」
祐一は高所恐怖症である。
「うぐぅ…残念」
心底残念そうな表情のあゆ。
「ところで、捜し物は見つかったのか?」
祐一は、あゆが何かを探すために旅をしていると前に聞いていた。
「ううん、まだなんだ…」
あゆの表情が心なしか暗い。
「まぁ、応援だけはしてやるからがんばれよ」
「うんっ!」
すぐにあゆの顔が明るくなる。
本当にわかりやすいなと心の中で祐一は思った。
「じゃ、ボクがんばって探すね」
というとあゆは黄金のマトックやシャベルを持ち出し天使達とともにあちこち の地面
を掘り出した。
天使達がひたすら穴を掘る姿は異様である…
「こんど、あいつにケイブマンとかプレゼントしてやるか…」
そんな光景をみながら祐一はその場を後にした。

召還術士は召還術士を呼ぶのか、祐一はまた違う召還術士と遭遇した。
出会った召還術士はなにやら絵を描いていた。
どうやら祐一が近づいている事に気づいていないらしい。
そっと、その召還術士に近づく祐一。
「栞、栞…」
「わっ!」
いきなりだったため、驚く召還術士美坂栞。
「そんなに驚く事ないだろう…」
「いきなり後ろから声かけないでください」
ちょっと怒った様にすねる栞。
「悪い、悪い…で、今日はなに描いていたんだ?」
「今日ですか…これなんですけど」
栞は、今し方まで絵を描いていたスケッチブックを祐一に渡す。
祐一は、そのスケッチブックを開いた…
「………これ、無垢なる混沌か…」
「そんな事いう人、嫌いです」
スケッチブックにかかれていたのは、祐一には判別つかないものであった。
「だってなぁ…」
「無垢なる混沌っていうのはこういうのですよ」
栞は召還符を手にとると、「魔」の属性の魔物である無垢なる混沌を呼びだし た。
この魔物も上位種である。
「なんで、みんなみんなこんな上位種ばかり呼べるんだ〜!」
あわてて祐一も召還符を手に取る。
「いでよ、スノーホワイト!」
祐一の呼びかけで舞い降りた小さな精だが、あっというまに無垢なる混沌が生 み出す
虚無の世界に祐一ごと引きずり込まれそうになった。
祐一は、急いでスノーホワイトに水の属性の呪文「ミラーイメージ」を唱える 様
命令する。
スノーホワイトはその命令に忠実に応えてミラーイメージの呪文を唱え始めた 。
だが…
「そんな呪文唱える人、嫌いです」
いつの間にか栞の後ろのは新たな魔物サイクロプスが呼び出されていて、いと も簡単
にミラーイメージの呪文はうち消されていた。
「くっ、ならば」
祐一は懐から魔物の力を封じる封印の札を取り出した。
だが、次の瞬間その札はぼろぼろとなっていた。
「そんなアイテム使う人、嫌いです」
栞の手にはアイテムを破棄する滅びの粉塵があった。
さらに、栞はスカートのポケットの中から様々なアイテムを取り出す。
栞の四次元ポケットの中はアイテムの宝庫であろう…
スペルもアイテムも封じられた祐一に為すすべはなかった。
虚無の世界に吸い込まれるスノーホワイト。
そして祐一も吸い込まれる直前…
無垢なる混沌は炎に包まれていた。
いきなりの状況に声が出ない祐一と栞。

「私は魔を討つものだから…」
二人の前に魔剣レーヴァティンを下げた剣士、川澄舞が現れた。
舞は、さらに剣を振るい他の魔物も焼き尽くす。
「…」
舞はその場にいた魔物をすべて焼き尽くすと二人の召還術士の方に向き直る。
「ふぅ、舞…助かった…」
「魔物を倒す人、嫌いです」
対照的な感想を述べる二人。
だが、そんな事舞は聞いてはいなかった。
「私は魔を討つ者…そして」
レーヴァテインを再び構える。
二人に向かって。
「召還術士を討つ者だから…」
舞の剣に炎が宿った。
「舞…冗談だろ…」
「召還術士を狩る人、嫌いです」
じりじりと下がる二人。
炎が放たれると同時に二人は逃げ出していた。
「私は魔物を討つものだから…」
召還術士とそれを討つ者のおいかけっこが始まった…


   ども、水鳥です。SS三作目です。
   今回も、前回のライ○ィーンネタ同様分かる人だけ分かってください
   ネタなんですよねぇ。

うーん、FCのメンバーの中で結構モンコレやってる人おおいしね(^^
今度、カノンキャラ全員召還術士計画化実行しようかなとか考えてるし〜
次の作品は、ちゃんと一部ウケじゃないネタで書いてみますね〜