オオクワガタの菌糸瓶飼育における奇形2例

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以下に示すのは菌糸瓶(菌床)飼育が原因と思われる、オオクワガタ♂の蛹化時の奇形の実例です。

1.頭部の一部が酸欠などで壊死したと思われる奇形

このオオクワガタ♂は終令幼虫のピーク時に25gほどの体重があり、70mmを大幅に越える成虫が得られると期待していましたが、蛹の中で成虫の身体ができる過程で、頭部の左右に黒斑が生じ、羽化が始まった時点で事切れました。

このような事例は、菌糸瓶飼育でしばしば見られ、特に70mmを大幅に越える様な個体で頻発しています。この場合は、幼虫が菌糸瓶の底に蛹室を作った時期に、菌床を構成するアワビタケの菌糸の活動が活発化して、その結果菌床の底に大量の炭酸ガスがたまり、その結果として蛹の身体の気門から遠い部位が壊死したのではないかと思われます。

キノコプロのみねさんに教えていただきましたが、炭酸ガスは大気の中では重いため飼育容器を寝かすなどの方法で容易に流出させる事ができるそうです。今年2000年度はこの実験の為にそれぞれN=5で、菌糸瓶をたてた群、水平に寝かした群、衣装ケースの中で水平に寝かした群の3つに分けて菌糸瓶飼育を行っています。予想通り全個体が無事に生き延びたのは解放型の水平設置群だけでした。またこの実験の結果は、新成虫が無事に羽化したらご報告する事にいたします。


2.幼虫の体側にある気門の一部が壊死したために起こった脱皮不全による奇形

この場合は、終令幼虫になってしばらくしてから、幼虫の体側面にある気門の一部が黒くなっていた幼虫が蛹化脱皮の際に黒色化部分で脱皮ができなくなり、結果として蛹化不全になった例です。この場合も気門の黒色化の原因は菌床内における酸欠か、病原菌による感染ではないかと思われます。通常のマット飼育ではあまり見られない事例ですので、これも菌糸瓶飼育における奇形の一例としてご紹介するものです。

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最終更新日 : 2000/07/04.