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(C) Fuji Evening News

ドコモ1兆円増資、世界制覇の軍資金に

 NTTドコモが世界進出の“軍資金”を調達するため、1兆円の公募増資を検討していることが30日、明らかになった。調達した資金は米国と韓国の携帯電話会社への出資にあてる。日米欧アジアで展開する次世代携帯電話サービスの世界市場で、シェアを拡大するのが狙い。ただ、ドコモの株価はネットバブル崩壊のあおりで急落しており、「増資に伴う株数の増加で地合いが悪化し、さらに下落しかねない」と懸念する声もある。

 ドコモは、通信速度が従来より200倍も速い次世代携帯電話サービスを、来年5月から世界規模で開始する予定だ。新サービスを普及させるには、各国の携帯電話会社に出資し提携することが、最も手っ取り早い手法となる。

 そこで、ドコモは昨年末に香港の携帯電話会社「ハチソンテレフォンカンパニー」に19%を出資。今年5月には、オランダの「KPNモバイル」に15%を出資することを決めた。

 今回、新たに、米国の「ボイスストリーム・ワイヤレス」と韓国の「SKテレコム」の2社にも出資する方向で交渉していることが明らかになった。

 ドコモは欧州企業と共同開発した次世代携帯電話技術「W−CDMA」を2社に供与するほか、携帯電話によるインターネット接続サービス「iモード」の技術や運営ノウハウを提供するという。いずれも、出資比率は15−20%程度で調整しており、出資金額は5000億円前後で、計1兆円に上るとみられる。

 これまで、ドコモは親会社であるNTTの出資比率が下がらないようにするため、増資による資金調達を避け、銀行からの借入金に頼ってきた。しかし、次世代サービスの開始を1年後に控え、世界進出が急務となる中、その方針を転換したようだ。

 もっとも、ドコモの株価は今年2月28日に付けた年初来高値の457万円から、今月24日には年初来安値の259万円まで急落。株式市場では「中長期的には、この積極性は株価にプラス材料だが、市場全体が低迷する中では、地合いの悪化を嫌気して下げる可能性が高い」(アナリスト)との声もあり、投資家にとっては痛し痒しといえそうだ。

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