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よしなしごと2005年9月
★ 420/6852 「遥」と「遙」
2002.09.09 金曜日 「遥」と「遙」
「はるか」という書き取りを出題した。正解としては「遥」しか予期していなかったのだが、より字画の多い「遙」と書いた生徒が多かったので、両方を正解とした。これは国家の責任であるので、生徒に責任を転嫁するのはしのびない。
戦後まもなく、日本国は、アメリカ占領軍の意を受け、漢字を将来廃止することを前提に当用漢字なるものを制定した。漢字を廃止するまで「当面」使用を認める文字という意味である。その際、「当用漢字」とされた漢字には、字画を減らした字体があらたに定められ、「搖」は「揺」と書くことになった。一方、当用漢字とされなかった字には新字体が定められなかったので、「遙」は、「遙」のままだった。
「はるか」というヤマトコトバを私は美しいと思う。それだけに、それを端的に示す漢字を子供の名づけに用いたがる親が多かった。その要望に応じて、「遙」は1981年に「人名用漢字」として認められ、新たに「遥」という字体が設けられた。しかし、今も「遙」という古い字体を見かけることも珍しくない。最初に覚えた字体がどちらだったかということで、○×を決めるのは酷というものである。1981年には「翔(旧字体はつくりの部分の「ン」が「〃」)」という字も人名用漢字として認められた。「遥(主に女子)」や「翔(主に男子)」を含む子供の名前は1981年以降増えつづけ、今の生徒の名前にはごくごくありふれている。
「人名用漢字」とは、人名に用いることを推奨している漢字という意味ではない。人名に限って使用を認める文字ということである。「はるか」というヤマトコトバは今も健在なのに、「遥」ちゃんや「遥太郎」君に用いるのを認めて、「はるか」という普通の言葉に用いるのは認めないというのは理に合わない。せっかく覚えた漢字を人名に限ってしか使うなというのでは、生徒の漢字に対する学習意欲をそぐこと、はなはだしい。「人名用漢字」なるものは廃止し、「人名用漢字」のすべてを常用漢字に加えるべきだと思う。
旧字体の「遙」は、「夕」の字に一点を加え、下に「缶」を書いてからしんにょうをつける。新字体は、「缶」の第1画がない上に、しんにょうの点が1つなので、画数が2つ減る。しかし、子供のころ、しんにょうは手書きの場合、戦前からすでに3画だったと大人たちに教えられた覚えがある。答案の中には、しんにょう以外が旧字体なのに、しんにょうの点が1つというものもあったが、これは当然○である。
今の日本国には、「当用漢字」というものはすでにない。「当用漢字」より字数を増やした「常用漢字」というものならあるのだが、これには「当用漢字」と違い、これ以外は使ってはならないという強制臭はない。できるだけ、この範囲で漢字を使いなさいという推奨なのだが、歴史や地理などでは、それ以外の漢字を生徒が覚えなければならないことは、しょっちゅうある。高校生までの歴史や地理に出てくる漢字は、当然「常用漢字」に加えるべきである。
当用漢字、人名用漢字、常用漢字の関係については、下記のページを参照されたい。
http://www.kokken.go.jp/public/kotoba_series/page/kotoba14q26.htm
2005.09.02 金曜日 420/6852 
先日のクイズ・ミリオネアで、日本国の領土内にある6852の島のうち、1人でも人の住んでいる島がいくつかという問題が出ていた。正解は4つの選択肢のうち、最も少ない約420に過ぎなかった。それほど無人島が多いなら一つぐらい欲しいものだと思いながら、とりあえずウェブ上でこの数字の当否を調べてみた。6852という島の数は、下記のページでもまったく同じである。
http://www.umifunehaku-net.jp/mamejiten/shizen/shizen_22.html
このページによれば、島の定義は周囲100メートル以上ということで、日本最南端の沖ノ鳥島がこの条件を満たすかどうかは議論の分かれるところで、下記のページのように疑念を呈する向きもある。
http://homepage3.nifty.com/boumurou/island/sp01/preface.html
6852という数には人工島も含んでいると思われるが、最初に引用したページによれば、大阪府には島が一つもないという。大阪府には多くの人工島があり、その数が増えたため、それまで全国の都道府県で最小とされた大阪府の面積が香川県を抜いたはずなのに……という疑問を感じた。しかし、特に大阪市内に多い島を他の陸地と分かつものが海ではなく川であるために島の数には入れられていないらしい。
香川県の小豆島に行ったことがある。高松から船で土庄に上陸したのだが、観光バスで走り始めてすぐに世界で最も狭い海峡を渡ったという説明を受けた。海峡の上には橋がかかっているのだが、どうみても街中の普通の短い橋としか思えなかった。しかし、その下を流れている水が海水であるため、川ではなく海峡だとみなされているらしい。
有人島の数については、260という数え方も、425という数え方もあるようだが、これは、離島振興法の適用を認められたかどうかの違いであるらしい。どのような基準で適用が認められるのかはまだ分からない。
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