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2000年11月18日掲載(2001年9月21日転載)
メイキング・オブ・メイド3ズ

その1:企画

 2000年年末の冬コミ向けの新作がゲーム向きのばかりで、なんとゆーか、マスコット的なのがなかったのが原因です。「まぁ、たまにはいいか」とか思ってたんですがね。でも考えてみるとちょっとやばいかも。
 前回の夏コミでは「井戸」と「巫女3ズ」が新作だったわけですが、もしあの時新作が「井戸」だけだったなら・・・。うーん、売れなかったろうなぁ、たはは。
 コミケでもワンフェスでも、ああいった大手のイベントでは、必ずこう聞いてくるお客さんがいるんです。
 「今回の新作はどれですか?」
 通例ですと自分がどれを買ったか覚えていないので、「新作ならダブらないだろう」って事でそう聞いてくるんですが、中には友達に頼まれて来る人もいるんですな。
 「お前コミケ行くんだって? じゃあさ、あそこの新作買ってきてよ」
 「ん、分かった。新作な」
 って感じで。
 で、もしもですよ。新作が「井戸」だけだったら・・・
 「あ、新作買ってきたぜ」
 「おお、そーか、で、どんなの?」
 「これ」
 「・・・」
 まぁ、頼んだ相手がDMならいいんですがね。ゲームに使えばいいんですから。でも単なるMFの、しかもきゃわいい女の子のファンだった場合、「井戸」は泣けますな。
 「どこがFM(ふぃめーるめーかー)やねん」とつっこまれても文句は言えない状況でしょう、ははは。

 で、今度の冬コミ。それと同じ様な状況が展開されるわけでして。これはいかん。って事で急遽女の子ものを用意する必要性が認識されたわけです。うーん、いつもながら行き当たってばったりだな。

 理由その2。新作の「オークトライバル」を作っていて、ストレスたまってたんですな。「ねーちゃんが作りたいっ!」ってーわけでして。
 んで「オークトライバル」の原型が上がった翌日、いきなりラフを書き始めたわけです。まぁ、この複合性で誕生したみたいなもんですな。

2:なぜメイドさん?

 好きだからです。そんだけ。パソゲーなんかやってても、あたしゃ特に特定キャラへの思い入れはないですが、大抵メイドさんタイプはお気に入りに入りやすいですね(マルチとか)。で、なんか新作、しかも急遽作成できるのをっていうと、これになっちゃいました。あ、そうそう、他にもいろいろ考えたんですが、一番おバカそうだったのがコレ。

 学生さん三態セット(制服、スクール水着、ブルマー) 

 自分でも爆裂してたのがよく分かる企画です。こんなん、どーやってゲームに使うんだい? 5、6人づつあるなら学生もののRPGに使えるだろうけどねぇ。WHやってる某知人とそんな事話してたら、「スクール水着のアーミー、欲しいなぁ」。をいをい・・・

 ま、とにかくアイテムは作者の偏見と趣味でメイドさんに決まり。最初はPCシリーズの新作のつもりだったので単体だったんですが、考えてるうちに「一人じゃさみしいよな」と。それにPCにはすでにメイドさん、いますし。ってことでいきなしLVシリーズに。三人揃えちゃおうということですな。

3:三態の違いは?

 さてメイドさんねぇ。んじゃ、どういう風に三人分に分けるかな、と。
 まず職業的に考えて、どっかのお屋敷の駆け出しメイドさん。通いのかな? かわいいタイプね。で、レベルアップ、つまり修行&遍歴して大貴族のでっかいお屋敷に住み込むベテランメイドさん。明るい子がいいなぁ。最後はやはり王族の小間使い。ま、沈着冷静なお付きの女官タイプかな、と。
 イメージ的にはすぐ浮かんだんですが、外見でそれを判断させるのはなかなか大変。何枚もラフを書いて、結局服装と小物で現すというオーソドックスなのにしました。もちろんポーズもそれに併せましたがね。
 で、今回は髪型を変えるという方法をとりました。今までのLVでは髪型は同じにしてたんですが、今回のメイドさん、年齢も現したかったんです。奉公出始めの初々しい感じと手練れの感じと。表情も変えましたが、髪型が一番イメージを変えますから。頭(かしら)はいつものLV同様に同一です。口元と髪型だけ変えてます。なので三姉妹でもOKでしょう。

 ついで小物。メイドさんの作業内容を考えてみますと、掃除洗濯系、おさんどん系、ベッドメイク、接客って感じですかね。ベッドメイクは実はPCのメイドさんが得意技(あの子はもともとうちのワールドのNPCで、宿屋の娘さんです)なのでそれは外しました。洗濯も単なる立ちポーズだと現しづらいですし、たらいや洗濯板なんかの大きめの持ち物が必要です。で、これもパス。おさんどんも最初は給食当番みたいなかっこでお玉を持っている絵を描いたんですが、頭に頭巾、体が割烹着じゃ、メイドさんに見えない。ってことでこれもパス。
 で、残ったのが掃除、接客のみ。しまった三人分ないやん・・・

 そういえば昔、一回メイドさんのLV、考えたんですわ、あたし。そん時も三人目でつまづいたんです。ああ、ここまで来て思い出すあたしの記憶力ってなに?

 ま、とりあえず二人は決まりです。まず掃除は新入りの仕事ってことで「駆け出し」に決まり。奉公したての女の子って感じで。
 二人目は接客。で、いろいろ描いてみた結果、おさんどんの時に浮かんでたティーサービスが一番分かりやすいかな、と。で、銀のお盆を持たせた途端、メイドさんからウェイトレスさんにイメージチェンジ。う、これでいーんだろーか・・・。ま、きゃわいいからいーか。(いい加減なあたし・・・)なんか前に作ろうとしてたウェイトレス3号のポーズに似てきたし・・・

 でも三人目どうしようか。いっそのことLVやめてPCにして、「メイド2」「メイド3」でいっか。でもなんかそれじゃ負けたような気がするしなぁ・・・
 それにどうも服装がシンプルすぎる。うーみゅ。これは資料探ししかないか。

4:資料集め

 って事で、まずは新宿のオカダヤに。あそこにはいろんな服飾の本があるんで(本当は図書館に行きたかったんですがお休みだったんでね)。
 でも、あたしが描いてたスケッチとイメージ的にあんまり変わんない。メイドさんってよりもノスタルジックっぽい服飾の方が参考にはなったんですが。

 で、今度は一念発起して秋葉へ。

 実はあたしゃ秋葉が苦手です。昔はほとんど毎日出かけてたんですが(会社が神田と浅草橋だったもんで)、ここ数年行ってません。理由は簡単。人の多さに負けるんです。とにかく人、人、ひと。混雑したとこには極力行かないあたしにとって、渋谷に並ぶ鬼門です、秋葉は。
 新宿も人の多さでは負けないんですが、慣れるとわりと人の流れって物がありまして。それさえ認識してれば気になりません。新宿があたしの「庭」なのはそのせいでしょうな。ま、土日は問題外ですが、平日ならなんとか人混みも気にならずに済みます。

 でも秋葉。なーんで平日の午前中からあんなに人が多いんですかね? 学生さん、サラリーマン。大抵ヤローばっかですが、道を縦横無人に歩き回り、いきなり立ち止まったり、ひどいのになるとくるりと半回転して方向転回したりする。しかもそういうヤツにかぎってでかい紙袋やバックを持ってるんですな。後ろや脇を歩いていてバッグにぶたれたことが何回あったか。

 でも秋葉。メイドさんの資料を探すにはここしかないっしょ。とほほ。

 まずは知識的に大丈夫なホビーショップから。ドール服やガレキのメイドさんをいろいろ見ました。うーん、でもやっぱオーソドックスなのが多いなぁ。んで、昔ZENセンセに連れられていった同人系の本屋さんへ。狭い階段を上がってる途中でもう駄目。行き来するあまりの人の多さにめげて踊り場で立ち往生。で、押されて外へ。うーむ、結界か? それともProtection from OLD-AGE 10feet radiusか?
 外でいっぷく。ふー。生き返る。う〜みゅ。そういえばマックアカデミーに行く途中、なんかそんな店があったよな、と思い出して歩くこと数分。でもそこもやっぱり人、人、ひと。
 頑張って店内に入ったはいいんですが、はて、これって棚全部見なきゃなんないのかい? あっちこっちにメイド服着て、つーか、脱いでるあられもないお嬢さんの表紙が・・・

 撤退・・・ああ、このままじゃ、あたしゃ何のために忌みを破ってまで秋葉まで来たんだか・・・

 そのままマックアカデミーから秋葉館に行ったら新装開店のためお休み。そーか、表通りに新しくできたのか。んで、今度はソフマップの中古Macトレジャー館に直行。うーん、MiniDock欲しいなぁ。あ、Duoのメモリーだ。2300cじゃまだだけど280ならこれでMaxになるなぁ。おお、Mac Plusのもある。でもやっぱりDimmは64ばっかだなぁ。PM7600用のが欲しいんだけど・・・。お、Performa5320だ、なつかしー! 安いよなぁ、これ。あ、V−Ram安いや。7600、まだ足してなかったよな。よし、二本買っとこう。ふふふ、さすが秋葉だな。来て良かった。

 なーんて事で自分を欺いてても仕方ない。そっか、パソコンか。ソフマップの本店にHゲームあるよな。
 一念発起して店を出ながら、角を曲がってすぐがソフマップ10号館・中古Mac館。ここで早くも意志がくじけてまたMacもの探し。G4プロセッサ乗っけたあたしのPM7600用にADBの変換ケーブルを買って、さぁ、今度こそ。かつての周回コースだとここから左に向かうのを右に行き、いざ本店へ。

 で、中古Hゲームのフロア。いやぁ、びっくりした。広いや。明るいや。新宿の中古ソフトの店にはよく行きますが、ここは初めて。壁は綺麗だし、ソフトもメーカーごとに並んでるし。ずいぶんお客さんがいるのに、ちゃんとすれ違えるだけの道幅がある。すごい。さすがは本店。
 しかも! なんと「メイドさんコーナー」まである!
 なーんだ、最初からここに来れば良かったんじゃん。ああ、あたしってば事前調査しない人だから・・・

 さてメイドさん。棚一個分、全部メイドさんゲームかい? しかもHばっかだろ? うにゅ〜。こんなにあったら分からん。
 でも頑張って端から端まで確認してゆくあたし。昔の古本屋巡りの感じでずずいっと全部確認。ああ、やな客だろうな、あたし。
 しかし、いろんな服あるけど、めちゃくちゃだな。袖も止めてないのに、どうやって手を通すんだ、この細さで。このブラウス、頭からかぶれるんかい? このスカートもどこから着るんだ? エプロンに二段もレースを付けて意味あるんか? 髪飾りもこれじゃカチューシャじゃん。ってゆーか、どーやって止めてるんだ? 接着?・・・

 紺の服でちょうちん袖、白のエプロン&髪飾り。やっぱこのパターンが一番多いんですが、そのデザインの奇抜さというか、何も考えてないというか・・・ まともに着れそうなのはオーソドックスなのばかり。ちゃんと下着まで統一感があるのは「雛鳥・・」程度。

 で、結論。

 やっぱ基本が肝心やね。ラフ画のまんまで行こう・・・

5:原画完成

 さて「駆け出し」がエプロンドレスの掃除、「ベテラン」がウェイトレス風の給仕。となると「マスター」は初心に帰ってお付きの女官スタイルだな。秘書風っつーか、お嬢様のお部屋でかしこまって指示を待ってるとこかな? うん、基本に戻るとこれでOKだろう。

 地方の豪族のお屋敷に初めて奉公に上がって掃除をしてるとこ。んで数年して都の大貴族の館で中堅として奉公してるとこ。んで最後はそこのお嬢様が王族と結婚し、小間使いとして一緒にお城で住んでるところ。よし、これで決まりだな。

6:原型製作

 あっという間でしたね。一晩で三体出来ました。うちの家内いわく「よっぽどストレス溜まってたんじゃない?」との事。ぱぱって出来ちゃいました。特にどこもつまづかず、三体同時進行で同時にできあがるのも珍しいです、はい。

 ああ、やっぱきゃわいい娘さんはいーなー。作ってて楽しいし。で、これが最初のサフ吹き状態ね。

こうして2000年12月末、冬コミにて無事お披露目しました。

おしまい

 
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