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最終更新2006年02月24日
文:林 利也 イラスト:平井久司
シュン:「えー、今回、<かいくえ右>の紹介を担当することになりました、超常研副会長、篠木原俊之です。宜しくお願いします」
サー:「同じく副会長の三沢です」
美由美:「サバゲー部副部長の美咲美由美でーす! んで、後は平会員でーす」
元帥:「はい、平会員の……って、なんでヒラって言わにゃならんのだ? あ、えーと、うぉっほん。
あー、柔道部副主将、大田原だ。元帥と呼んでくれ」
姫:「あー、元帥いいなぁ。あたしヒラだし、部活も入ってないから、えーと、うーんと、珠算1級の美咲真由美でーすぅ。みんなには姫って呼ばれてますぅ」
元帥:「ソロバンは関係ないと思うが」
姫:「うっ、ううっ、みゆみぃ、みゆみぃ・・・・」
美由美:「したら柔道部だってカンケーないじゃん」
元帥:「お前なぁ、最初に別の部活出したのはお前だろ!」
美由美:「だって、あたしったらヒロインだから、やっぱ目だたなくっちゃね。ねぇ、サー?」
サー:「十分目立っていると思うけどね、君は」
美由美:「そーよねー、やっぱヒロインだから、勝手に目立っちゃうんだわ、コレが。はっはっは。ましてや紹介となると、やっぱ目立たなくっちゃねぇ」
姫:「あー、あたしも目立ちたいなぁ。背が低いと目立たないんだもん。やンなっちゃうな」
シュン:「あのさ、みんな。紹介ってゲームの紹介であって、僕らの紹介じゃないと思うんだけど」
美由美:「どっしぇー! そーだったの? 知ってた元帥?」
元帥:「知らんかった」
姫:「そ、そーだったの? あーん、折角お友達が増えると思ったのにぃ」
美由美:「あーん、折角しもべが増えると思ったのにぃ」
元帥:「やめんか!」
サー:「シュン、僕たちだけでさっさと進めた方がいいと思うんだけど。つき合ってると、何ギガあっても足りなくなるよ、サーバーのHDが」
シュン:「奇遇だな。僕も今そう思ってたところなんだ。何だか元帥はすっかり溶け込んでるね、彼女達に」
サー:「元々別ゲームの登場キャラのはずなんだけどね。組み合わせたら、なんかすごく意気投合してるよね」
元帥:「環境適応能力が高いと言ってくれ」
美由美:「うっひょー! 元帥が四字以上の長さの熟語言ったよ! びっくりー!」
元帥:「な、なにおぅ! やる気か!」
美由美:「おっしゃ、口なら負けるモンか! 受けて立つぜ!」
シュン:「……放っておこう」
サー:「同感だ」
シュン:「さて、まずは皆さんに<超かいき☆くえすと右>のパッケージをご覧にいれましょう。このイラストは<左>同様、FM企画の平井久司の手によるものです」
姫:「あー、あの絵だぁ。みゆみぃ、みゆみぃったらぁ」
美由美:「なーにが環境適応よ! 授業中まで胴着のくせに! あー、汗くさいったらありゃしない」
元帥:「な、な、なにおぅ! 昨日洗ったばっかりだぞ! うちのマネージャーが毎日洗濯してくれてるんだ!」
姫:「みゆみぃ!」
美由美:「弘子ちゃんもかーいそーにねー。あーんなたくさんの部員の分、洗ってるわけ?」
元帥:「ばか、一年みんなで手伝ってるよ。俺も一年の時はそうだったしな。それに俺は稽古着、三着あるからな、交代で着てるからいつも洗濯済みのだ」
美由美:「一張羅かと思っとったわ、あたし」
元帥:「お前本当にものを知らないな。一張羅の羅ってのは綺麗な服だろ! よそ行きが一着しか無いときに使うんだよ! 普段着には使わないんだ! よそ行きなら試合用のとか、親父の道場のとかがいろいろあるぞ!」
美由美:「げげっ、またこむつかしい事言った! あんた、それ誰かに聞いたでしょ?」
元帥:「うむ。アキちゃんに聞いた。昨日」
美由美:「やーい、やーい、受け売り小僧!」
元帥:「に、にゃにおぅ! ものを知らんよりなんぼかマシだ!」
姫:「みゆみぃったらぁ! あの絵だよぉ。ちゃんと箱になってるよぉ」
美由美:「あーうざったい! なんなんだよ、姫! あたしゃ、今元帥で遊ぶのにいそが……
げげっ! そ、その箱絵!」
姫:「みゆみぃ、パンツ見えてる」
美由美:「どっしぇーっ! ちょっと、ちょっと! あんたら差し替えとか、修正とかしてくれなかったの!」
サー:「こんなに小さい絵だから、大丈夫だって、殿下先輩が……」
美由美:「きーっ! ゆ、許せん! まーたパンチラ娘とか設定に書かれるのはゴメンだ! ちょっと貸しー! こ、こんな箱なんか、くのっくのっ!」
シュン:「う、うわっ、試作品が!」
元帥:「やめい!」
美由美:「は、離せ! ぜってーぶっ殺す! この箱!」

シュン:「えー、皆さん、申し訳ありません。ちょっとした事故でお騒がせしました」
姫:「あれが、ちょっとした? 元帥、伸びちゃったよ?」
サー:「いいんだ。美由美も伸びてるから、静かでいい」
姫:「それはそーかもしれないけどぉ」
シュン:「えー、箱は壊れてしまったんですが、2000年2月の6日、ワンフェスにて先行販売が行われましたので、イラストが解禁になりました。そこで仕方ないのでここでは<右><左>双方の箱絵イラストをつなげてお見せしましょう。箱は実物を購入してください。すみません。

というわけでして、<右><左>という名称の由来がお分かり頂けたかと思います。ちなみにもちろん<右>のイラストは右側です。 えー、現在イベントのみで入手可能です。上記ワンフェスに次いで、同年8月12日・夏コミと8月20日・ワンフェスにて販売されました。ちなみに販売価格は<だいくえ>同様千円です。
かいくえ十周年にあたる2002年、夏のワンフェスと夏コミでも限定再販されました。
ではいよいよ<右>が<左>とどう違うかをご説明しましょう。基本的に<左>を知っている方への紹介になります。ご存じない方はまず<左>から遊んでください。
じゃ、サー、宜しく」
サー:「……」
シュン:「サー?」
サー:「……。この前から気になってるんだが。この絵の、僕の肩に乗ってる手。これ誰の手?」
シュン:「……」
姫:「……」
サー:「?」
姫:「あのね、わたし……世の中には知らない方が幸せってことがあると思うの」
サー:「…………。そうか。そうじゃないかとは思ってたんだが。
えっと、そ、それでは次に、<右>が<左>とどう違うかをご説明しておきましょう」
<変更点>
サー:「まず最初にキャラメイクの変更点です。
<左>では基本的に3種類のHP、MPの組み合わせでしたが、<右>では6種類が可能にはなります。ただし、基本的に<左>同様の3種類がお勧めですが」
シュン:「HP6/MP2というキャラも作成は可能です。でも、運が悪いと一撃で気絶します」
サー:「よほど運に自信のある方、そして通常のかいくえに慣れちゃったという方のみに、一度チャレンジをお勧めする、といった特殊キャラです」
シュン:「戦闘等に関しては基本的に同一ルールです。もちろん、地域や遭遇は新しくなっています」
姫:「新型強化ポルターガイスト、合体机ロボ、なんてのもいるの」
元帥:「ザコとは違うのだよ、ザコとは……」
シュン:「え? あー、寝言の様だ。気にしないで、次! 戦闘事後処理につて」
サー「戦闘後は大きく異なります。妨害者ごとにXPと仕事料が決まっていますので、財宝ダイスがありません」
姫:「えーっ! なくなっちゃったのぉ?!」
シュン:「うん」
姫:「そ、それじゃ、50円玉は? 霊水は?」
シュン:「霊水は他の方法で発見可能。確率は同じ1/6だから安心して、姫。でも50円玉はないんだ」
声:「うっそー! ちょっと誰に断ってそーんな勝手な事、決めちゃったのー! 絶対許さないからー」
シュン・サー・姫:「出たぁ!」
成仏しない娘さん:「なによぉ、人を化け物みたいにぃ」
シュン:「幽霊には、出た、が常識では?」
成仏しない娘さん:「あー、この眼鏡君は、またそゆこと言う! せーっかくかっこいーのに。それじゃ女の子にモテナイよーだ!」
サー:「シュンはもう婚約してるんだけど……」
成仏しない娘さん「タデクウムシモスキズキってね。よっぽど変人なんでしょ、お相手が。それより、50円玉がないってどういうことよ! 折角あたしのゴンちゃんが出るっていうのに!」
シュン:「アキをばかにしたな……」(怒)
サー:「白石さん、そう言われても。僕らが作ったわけでなし……」
成仏しない娘さん:「責任者出しなさいよー!」
シュン:「僕のアキをばかにしたな……許さない! 姫、戦闘ダイス振って!」
姫:「え? 無理だよぉ、白石さんは<MP:無限大>って書いてあるよぉ、裏設定に」
シュン:「いいから、早く!」
姫:「う、うん。えいっ! やったぁ3打撃与えちゃったぁ!」
成仏しない娘さん:「ちょっとぉ、お間抜けさん、痛いじゃないの!」
姫:「わーん、ご、ごめんなさぁい!」
シュン:「さ、サーも振って」
サー:「なるほど、そういう事か。よし、とう! うん、安打だ、1打撃!」
シュン:「じゃ、僕も。それっ! うん、1打撃与えた」
成仏しない娘さん:「んもぅ、なによ、いきなりぺしぺしと! 何のつもりよっ!」
シュン:「じゃ、白石さん、さようなら」
成仏しない娘さん:「はぁ?」
サー:「<右>のルールブックによると、全員と一回づつMP戦をすると、満足して帰るってことになってるんだよ、君は」
成仏しない娘さん:「なに、それ?」
シュン:「あそこの二人は気絶中だから、これで全員と戦った事になるんだ。それじゃあね。さっさと消えてくれ!」
成仏しない娘さん:「知らないわよあたし、そんなこと。誰そんなの決めたの? 山口? あたしはヤだからね」
殿下:「ルールは絶対! お前はさっさと去れ! 流魂、振魂、振魂、流去彼方去!」
成仏しない娘さん:「う、うわっ、山口っ! い、いったいどこからっ! ちょっ、ちょっと引っ張らないでぇ……あ、あたしがかーいーからって影でヤラシイ事する気じゃ……、わー! 怒んない、怒んない……ヤメてったら、やまぐちぃ! あーれぇー……」
シタタタタタッ
サー:「……。いつもながらいきなり来て、いきなり去る人だな」
シュン:「殿下先輩の神出鬼没性も時には役に立つんだね。もう見えなくなっちゃたよ、二人とも」
サー:「ほんと、マイペースさでは天下一だよね」
姫:「財宝ダイス、本当になくなっちゃたのぉ? しくしく」
サー:「前言撤回。天下二かもしれない」
<アヤシイ先輩>
サー:「ではその消えた財宝ダイスの代わりに新登場。アヤシイ先輩ダイスについて解説しましょう」
シュン:「<左>では遭遇ダイスでアヤシイ先輩が出ると、無条件に殿下先輩でした。<右>ではこの時に先輩ダイスを振って、誰と遭遇したのかをチェックすることになります」
サー:「先輩はとてもたくさんいるのですが、その中で6人がセレクトされています。順にご紹介しましょう。まずはアヤシイ先輩の代名詞、殿下先輩です。
殿下
シュン:「いつもいつも走ってるお人だなぁ。本当に」
サー:「殿下先輩は本名、山口京太郎。会の創設者で前会長です。とにかく強運の持ち主で、気合いと根性で戦い続け、そして勝ち続けて来た人です」
姫:「最強って呼ばれてます。うちのように現役の術士の家系でもないのに、自分で工夫して作ったお札と、いつも持ってる<殿下の宝刀>、抗魔の脇差しで戦いまぁす」
シュン:「でも、すごく変な人なので、アヤシイ先輩の代表格とも呼ばれています。えっと、アンチョコによりますと、本業はイラストレイターらしいのですが、ここ数年音信不通のため、現在の生存は確認されていません。このホームページを見たらすぐにFM企画に連絡してくるようにって、これ、設定じゃなくて事実なんじゃ?」
シュン:「静岡に帰っちゃったのかなぁ」
姫:「えーっ、じゃ、さっき白石さんを連れてったのはぁ、だぁれ?」
シュン:「つ、次ぎ行こう、次!」
ジェームズ権田
サー:「続いては海外からの交換留学生としてやって来て、日本文化の魅力に惹かれて永住を決意した、ジェームズ権田先輩です。本名は確かアーノルド・ジェームズ・サムソンだったと思いましたが。ちなみに殿下先輩と同学年でした。パワフル&マッシヴで見た目どおり兄貴な先輩です」
シュン:「ちなみついでに日本語で知っているのはナゲセンとチャンバラ、ミフネ、モンド、ヒッサツ、チャンコ、それにゴッツァンデス、だけです」
姫:「ヒカエオローも知ってましたよぉ」
サー:「相撲取りに憧れて部屋入りしたのですが、髪が少なくて髷が結えず、まだまだ基礎練習しかさせてもらえないそうです」
姫:「あ、そーなんだ。それで最近伸ばしているのね、髪の毛」
精進徹
サー:「次はこちらも去年卒業した精進(しょうじん)部長です。在学中は物理部の名物部長で、僕らは今でも部長って呼んでしまいます。今は大学の研究室にいます。学生なんですが、室長でもあります」
シュン:「とにかくすごい人です。プラズマ分離式発電器っていう発明で一躍有名になった人ですが、あまりに機械が大きすぎ、実用化のめどはたっていません」
姫:「みゆみの持ってるマシンガンは精進部長の手作りなんですよぉ。今でも時々二人でメンテナンスに行ってまぁす」
サー:「清めの塩玉の製造器を開発したのもこの人のチームです。頭の中はアイディアで一杯。おかげで白衣のポケットはいつもメモだらけです」
姫:「いっつもメモが足りなくなって、黒の次は赤、そして緑に青って各色のボールペンで書き込んで、1枚に幾つもの数式が書いてあるの」
サー:「なるほど。胸のボールペンの列はそのためか。でも姫、良く知ってるね」
姫:「うん。メモがよく落っこってるの、研究室に」
仲田野美雪
サー:「こちらは武闘派で<姉御>と呼ばれていた美雪先輩です。殿下先輩の相棒です。彼女ではないようですが、よく分かりません。赤や緑に染めた髪の毛や、いつも持ってるメリケンサックで乱暴者という印象があって先生に目を付けられていました。でも、僕ら後輩には、実はとっても面倒見がよく、親切で優しい人です。まぁ、怒るとすごい人ではありますが」
姫:「私も駅前でからまれちゃった時に助けてもらったことがあるの。いつもお菓子をくれる優しい先輩でぇす!
あのねぇ、美雪先輩って、うちの遠い親戚なの。知ってた?」
サー:「え、そうなの。仲田野さんって言ったっけ、先輩の名字」
姫:「うん。仲田野家はねぇ、あたしのひいおばあちゃんの妹の旦那さんの従姉妹で……、えっとぉ、その人の奥さんのぉ……えっとぉ」
シュン:「今度教えてね、姫。それじゃ、お次を」
本条百合恵
サー:「今でも在校生に絶大な人気を誇る、前生徒会長、本条百合恵先輩です」
シュン:「その在校生が全員女生徒、というところが問題なんだけど」
サー:「えー、と、とにかく女性にすごく優しくて、男性にはとっても厳しい人です。シュンは去年書記で大変だったようですが……」
シュン:「……」
サー:「え、えっとぉ、この地域で一番の財閥、本条総本家のお嬢様で、超常研での各種装備などの開発はこの人の出資あってこそです。現在でもいろいろと資金面で手伝ってくれています」
姫:「そー言えば美由美も狙われてるんだよぉ。昨日も深夜のお茶会のご招待状、来てたもん」
サー:「え、ええっと、そういう趣味の人のようです、はい」
美咲由美
サー:「先輩の6人目、トリを飾るのは唯一の在校生、美咲由美会長です。会長は基本的に探索には出ず、いつも僕たちのバックアップをしてくれています」
シュン:「全滅してしまったパーティを無事に救出してくれるのはこの人です」
姫:「あたしの姪なの。でも年上だから、由美ねぇさんなの」
サー:「各種の術を使う、強力な術者で、特に術をアイテムに込めることが得意です。会長の<鏡返し>にはよくお世話になってます」
姫:「本当は得意なのは精霊練術合技法なの。でも学校のような閉鎖された場で使うとことわりが揺らぐから、滅多に使えないの。みんなが倒れちゃった時だけ、地風精霊のを使うの。おねぇさんが練得したんだよ、あの合技法」
サー:「そ、そうだったの。へ、へぇー」
シュン:「僕たちにとって頼りになる支援者です」
姫:「でも、この絵のおねぇさん、本当に平井さんの絵って構図よね。指とか、口元とかぁ。ね」
サー:「そ、そうなの?」
姫:「でもどうしてこういう解説ばかりなの? 設定ってゲームには全然関係ないんでしょ? ルールを書けばいいのに」
シュン:「先輩からのお達しなんだよ。内容はバラすなって。先輩ダイスは<右>のウリだからだってさ」
サー:「サブタイトルが<アヤシイ先輩編>だからね。あ、そうだ、これ読めって言われてたんだ。
えーと、イラストは開発途中の下書きで、本編では変更されます、だそうです」
<超かいき☆くえすと上>
サー:「<だいくえ・わん&つぅ>同様に、この<超かいき☆くえすと>でも二種を合体させるとデンジャラスな上級ルールになります。というか、これは<かいくえ>に慣れた人専用の裏ゲームのようなものです」
シュン:「それが<超かいき☆くえすと上>です。<左>・<右>総てのダイスを使用します。うまくすると魔性クラスも一撃で葬れます」
サー:「下手をすると一撃で気絶ですが」
シュン:「ま、これはお遊びだと思って下さい。
えー、では、こんなところで紹介を終わらせていただきます」
サー:「ご静聴ありがとうございました」
姫:「ましたぁ」
終わり
サー:「ふぅ、無事に終わったね」
シュン:「ああ。最初からこの三人でやればよかったんだよ」
姫:「そーだよねー。
あ、由美ねぇさんに朝臣!」
会長:「終わりましたか?」
シュン:「はい、今一通り終わったところです」
朝臣:「残念。もう終わっちゃったのか。こっちも今夜の装備の補充は終わったよ」
会長:「で、そこで仲良く寝ているのは?」
姫:「えーとね、みゆみが暴れちゃってぇ。元帥が止めようとしたんだけど。みゆみが力一杯頭突きを浴びせたの。そしたら二人共寝ちゃってぇ。そのままにしておいたの。うるさいから」
会長:「そう。それは静かで良かったわね。進行はすんなり行ったのね、それなら」
美由美:「ちょっと待たんかい! ねーちゃん、そいつはあんまりな言い分じゃん」
サー:「わぁ、起きた!」
元帥:「わぁはないだろ、人をゾンビみたいに。お前等、起こしてもくれなかったのか!」
会長:「議事進行にはその方がよいと判断したのでしょう。副会長たちは」
美由美:「だーっ! ひっどいじゃん! ヒロインのあたしを差し置いて、勝手に進めちゃったの!」
シュン:「仕方なかろう。君たちが遊んでいるからだ」
美由美:「ちっ、<左>でも<右>でもイラスト一枚描いてもらえなかった脇役のくせにぃ!」
シュン:「……。言ったな、そ・れ・を!」
朝臣:「……。僕も描いてもらってない……」
美由美:「あ、気にしてた?」
シュン:「……」
美由美:「うーん、悪かったねぇ。それに、<右>のインストには、<美由美様、かくしてMG42を手に入れる>ってリプレイまで載っちゃってさぁ。ははは。本当に悪いねぇ。ま、ヒロインだからさ、あたしってば。勘弁してよ」


サー:「そ、そんなタイトル着いてたっけ」
元帥:「それを言うなら<元帥大進撃!>じゃなかったか?」
姫:「違うよぉ、<宝箱を抱きしめる真由美ちゃんの巻>だよぉ」
サー:「宝箱って、ひょっとして救急箱のこと?」
姫:「うんっ!」
美由美:「ホントにズレた子だねぇ。<美由美様、かくしてMG42を手に入れる>だってば! ああ、愛しのMG! 嬉しかったよ、あの時は」
サー・元帥・姫:「勝手に言ってなさい」
会長:「こほん! 紹介が終了したのなら、これで解散です。各自、今日の探索の準備を開始してください」
朝臣:「予備の清めの塩玉とガスはロッカーに入れて置いたからね」
美由美:「由美ねぇ! またそーやってケムにまこーとする! そーいやぁあたし、怒ってたんだよ! これだから頭のいい奴はいやだよ、ほんとに」
元帥:「そうだそうだ。設定に<特徴:根が暗い>って書いてあったわけだ」
美由美:「バカッ! 内緒にするって言ったから見せてやったのに!」
会長:「…………………………」(ぷちっ!)
朝臣:「か、会長が……切れた……」
美由美:「あ、由美ねぇ、あ、あんな設定、随分前のじゃん……。ほら、まだあたし達も御崎家ってなってた頃の、<あやかし>って没になった企画の奴じゃん。あんなの気にしないでさ、ホラ、もう名字も美咲だしさ、別人だよ、別人! あ、あのさ……。あのー……。
ゆ、ゆみねぇ! し、しっかりして! そ、そ、そ、その目、怖いよ!」
会長:「……どうせ私は根が暗い女です。目も怖い女です。18年の人生の半分以上をカラに籠もって過ごしてきました。ずっと我慢してきました。ですから、今私がその怒りを爆発させても、理(ことわり)は揺るいだりしないでしょうね。
ふふふ。ふふふふふふ。ふふふふふふふふふふふふ」
美由美:「うわー! やっばい! 姫っ! 姫っ! なんとかしてーって、あれ? 姫は?」
シュン:「いない。いつの間に……?」
サー・元帥・美由美:「予知能力のある姫が逃げたってことは?」
朝臣:「え、ひょっとして僕も?」
会長:「ななつの御霊よ聞き給へ……。理の現身達よ、聞き給へ……。我が掌にあるこの鈴の音を……。
ひととせ風に乗るもの、我が脚に……。ふたとせ炎の担い手、我が右に……。みとせ水の源、我が左に……。よとせ地の守り手、我が胸に………。世のはらからたる四精霊よ、我が身を因り代としその御力を現し給へ……」
美由美:「ま、まさか……。美咲流退魔術・練術合技法究極奥義、七魂斬……振べ?」
朝臣:「ああ、来なきゃよかったかも……」
会長:「いつとせ光生むもの、我が前に……。むとせ闇満つるもの、我が身の背に。黄昏と彼は誰にて代りし御方々よ、今一時共に我が身に集いてその力を示し給へ……。」
犠牲者全員:「ひ、ひ……ひ……」
会長:「最後にして最大の力。七魂が司、星を見るもの! 我が額に宿りて時を示し給へ!!
我、美咲由美が我が名と我に流るる血によって偉大なる御方々に願い奉る! 集い給へ七つのつるぎ! 我が身に理を現し、我をその守護者と成さんことを! いにしえの盟約を今こそ叶え給へ!
な!な!つ!た!ま!ざ!ん!ふ!る!べ!!!」
犠牲者全員:「ひぇぇぇぇぇぇえい……」
合掌……