MFガイド改造編 工具


前書き(というかいいわけ)


 え〜今回は工具っつーか、ツール全般についてのお話です。最初は「塗装編補追」シリーズで考えてたんですけど、いざ、始めてみるとニッパーやらピンバイスやら、前に書いたことのあるモンばっかりで、なんか書いていてつまんなくて。ま、メタルフィギュア(以下MF)に使う工具なんて大した種類はないんで、どうしてもおんなじような話になっちゃうんですよね。正直な話し。
 振り返ってみると、DDマガジンやRPGマガジンや、コミケ向け販売用の冊子やらで、何度も書いてきたことばかりで。はっきり言って、書いてて(正確には打ち込んでいて)つまらない。でももうそういったモノは入手できないだろうから、やっぱり工具編は必要だろうし。う〜ん困った。
 というわけで、今回はちょっとひねって、私の工具箱という設定でアプローチしてみました。本来、道具を説明するのは、それを読んだ読者が自分で購入する際の参考にしてもらうためです。だから実際に入手できないものを紹介しても仕方ないんですね。でも、自分が愛用しているものでも、もう入手できなかったり、一部の店でしか販売してなかったりとかありますので、そういうのは除外されちゃうわけです。で、代わりに一般的に模型店とかで売ってるものを紹介するんですね。
 今回はそういった制約を全く無視して、実際に私の工具箱に入ってる物について、いろいろ話してみましょう。ってわけで今回はいつも以上に役にたつ、たたないは考慮してませんのであしからず(一応いいわけしとかないと始められない、情けないあたし……)
(注:掲載時モノクロだったため、写真は基本的にモノクロです。スマソ)

工具袋

 先ほど工具「箱」といいましたが、ごめんなさい、あれはウソです。あたしのは工具袋というか、ポーチなんですね、実は。
 あたしは思い付いたところでいきなり作業を始めてしまう人なので、頻繁に使う工具はたいてい、このポーチの中に入っています。「これさえあればなんとかなるさ」って感じですね。MFは大きさ対比用です。
 で、このポーチ、黒くて丈夫でたっくさん物が入るんで、すごくお気に入りなんですが、本当はルフトハンザ航空に乗るとくれる「機内セット」の入れ物らしいんですよ。うちの製造担当、今野君がくれたんですが。よく見るとルフトのマークも型押ししてあります。あたしもドイツにいた時によく、ここにお世話になりましたが、もらったものと言えばお昼ご飯の袋程度。ま、使ってたのは国内線ですからねぇ、乗ってるのも数時間ですから。食事も1回あるかないかで。だからくれるのは間食くらいなんですよ。スチュワーデスもパンタロンだし、サービス悪いぞって、おやじかあたしゃ。おねーさんが頭よさそうな美人ばっかだから許すけど。
 話しを戻して、国際線。日独間、ましてや南周りなんて言ったら、一体何回食事があることか! ルフトの機内販売ではなかなかきゃわいいぬいぐるみ(しかもシュタイフの限定品!)が売ってたりするんで乗りたいんですがね。いかんせん高くって。コーリャンエアラインのお得意さんになっちゃったあたし。
 でも、いくら国際線とはいえ、こんなちゃんとしたのをくれるとは豪気だな、と思ってたら、実はビジネスクラスだけだそうで。さらに遠い世界の話しになっちゃいました。ひょっとしてエグゼクティブだと本皮製なのかしらん。うーむ、見てみたい。
 このポーチ、もらった時には中身に洗面用具だのなんだのといろいろ詰まってたんですが、それは旅行で使っちゃったんで、現存はお昼寝用のアイマスクとこのポーチだけです。

 中を開けますと、えっと、見てのとうり、いろいろ入ってます。いやぁ、よくこんなに入ってたなぁ。でも、今はMFの原形を作ってる時期なんで少ない方のハズ。撮影の立ち会いとかに行くときには筆が随分増えますし、修正用の塗料やらでパンパンに膨れ上がってましたからね。あ、中には工具だけでなく、材料もいろいろありますが、今回はまとめてツール扱いさせてもらいますんで念のため。
  まず一番大事なのは缶ペンケース。これが「ぐゎるま流ツールセット」の本体です。んで、ニッパー、ラジオペンチ、ピンセット、金ブラシなどの工具や、軸線用のしんちゅう線各種、小物のつまったビニール袋、やすり、筆各種等々。最後に原形製作には欠かせないエポパテ。写真の撮影段階で使ってるんで、ここには入ってませんが、いつもはさらに水を入れる小さい金属のお皿と大きな目玉クリップが追加されてます。
 ま、本当にこれだけあればMFの原形が作れます。本命の缶ペンケースは最後にとって置いて、まずは周辺から紹介しましょう。


ニッパー

 最近のキャラクター系プラモデルはスナップキット(はめ込みだけ)が主流なので、プラモ用工具としてまず買うのがこのニッパーでしょう。安いのだとやすりなんかとセットになってるのとか、反対にすんごく高いのとか、いろいろありますよね。
 有名なメーカーだと、やっぱりタミヤでしょう。黒に統一してあるイメージカラーで目立ちます。他にも有名なとこだと、老舗のミネシマあたりでしょうか。私も昔はミネシマのを使ってましたが、今はタミヤのばっかりですね。ミネシマのは模型専門店でないと売ってないんですが、タミヤのだと、デパートとかでも買えますし。
 タミヤからは3種類のニッパーが出てます。ミニ四駆用の安いやつ、普通の、そしてゲートニッパーです。最後のは高いので高級品に見えますが、実は全く用途が異なります。普通のニッパーでは入らないような細いパーツを切り出すため専用なんです。その分、丈夫さは全くありません。もちろん、細いゲートを切るには十分な硬度ですが、普通のニッパーのつもりで使うと、すぐにへたっちゃいます。ですから、「一番高いのが一番いいんだろう」なんて考えてMFに使っちゃうと、すぐにダメになっちゃいますよ。あくまで普通のを主力に使用し、細い部分のみに使いましょう。ちなみに普通ので1800円です。私の愛用はコレ。特にMFに使用することが多いので、丈夫さが勝負。安いのでも刃先がかっちり合っていさえばOKなんですが、丈夫さを考えてコレばっかりです。しかし、プラモデルなんかに使うのより、はるかに酷使しますので、これでも一月ほどでお亡くなりになります。


 ニッパーの刃は片方が平面になり、もう一方がV字になってますね。当然、この平らな方を残す面に使用し、捨てちゃう方はV字を向けるわけです。写真だと左側が使う方、右側は捨てる方になります。で、平らな方。ここをよく見ると、小さく歪んでたりしません?

 特に酷使したつもりがなくても、いつのまにかこうなっちゃうんですよ。心棒に使うしんちゅう線なんかはしょっちゅう切ってますが、それだけでもしんちゅう線の太さ分、刃が曲がってしまう場合があります。そういう歪みが増えると、切断面の処理に手間が増えますので買い換えます。で、新しいのを買って、それは缶ペンケースに入り、古いのは二線級に落ちてポーチに予備として入っているわけです。ちょっとくらい痛んでても大き目のバリなんかをこすげ落とすには使えますからね。


 このタミヤニッパーは通常の模型用と同じですが、MFの場合、もう一種、なくてはならないニッパーがあります。そう、金工用ニッパーです。模型用に比べると、すっごく大きいのですが、すっごく丈夫。力加減さえちゃんとしていれば、MFのベースだってバッサリ切れます。でかいのでポーチには入ってませんが、型抜きには必需品ですよ。

ラジオペンチ

 しんちゅう線を曲げたり、流したばかりの熱いMFを型から抜いたりと大活躍するのがラジオペンチ。あたしの愛用のは、これまたタミヤ製で、特に先の細いピンセットペンチってヤツ。確か1700円。ポーチの中身を写した写真の真ん中へんにあります。
 通常の用途にも使いますが、細いパーツを掴み、握り部分を輪ゴムで止めてテーブルに固定したりもしてます。でも、一番使用頻度が高いのはしんちゅう線を曲げること。直角に曲げるときにははさんで曲げますが、曲線を出すときには、逆の丸い背の部分に押し付けて、しんちゅう線を引っ張りながらすると簡単。模型にも多用できますので一本は持ってると便利。

棒ヤスリ

 模型用ヤスリの代表みたいなやつですね。MFではドラゴンクラスの大物でないとあまり使用しませんが、模型では必需品。一番小さいサイズの丸棒ヤスリと平ヤスリをよく使ってます。半円のとか三角のとかも持ってますが、模型の試作品を自作する場合くらいしか使ってませんね。プラ板やプラ棒を重ねて形状を出すのにはいいんですが。


瞬間接着剤

 MFには必須のアイテム。これがなければ仮組みもできませんから。知人にはアロンアルファを使ってる人が多いんですが、あたしはアレが苦手で。流動性が高いので、流れ出してすぐにモールドが埋もれちゃうんですよ。で、あたしの愛用はセメダインの模型用「3000B」。適度に粘度があり、ちゃんと盛り上がってくれるので好きです。模型にもMFにも使えますよ。もし、MFのみに使うんなら、静岡のオードナンスモデルっていうガレージキットメーカーから出てる、金属用瞬間接着剤。アレはいいですよ。ガレージキット、特に戦車関係のガレキを手広く扱っている専門店ならあるはずです。一度試してみて下さい。とにかく強度が違いますから。


エポキシ系接着剤

 瞬着と並んでMFに必須な接着剤がコレ。ヒネリに強く、多少の凸凹ならものともせずくっつけてくれる高い信頼性を持ちます。二つの液体を混ぜてつかうので、二液混合性接着剤とも呼ばれています。
 模型店や文房具屋にありますが、新宿のオカダヤのような手芸専門店に行くと、これでもかってくらいの種類が並んでます。
 あたしの愛用は普通のボンド5分硬化。3分硬化より作業時間があるので好きです。あと、特に即硬性にすぐれた、瞬間エポキシ接着剤ってのもあります。作業時間は短いのですが、瞬着の手軽さとエポキシ系の丈夫さを兼ね備えた優れもの。キャラクターもののガレージキットメーカーとして有名なウェーブさんから出てます。ただ、エポキシ系独特の匂いが特に強く、匂いに弱いあたしは締め切りに追われない限り使ってません。
 ま、あたしは模型スクラッチで標準化されているパテ、ポリパテも匂いに負けて使ってないので、知人から変人扱いされてるくらいです。ですから、この瞬間エポキシ接着剤の匂いがダメってのはあたしだけなのかもしれません。一度使ってみてはどうですか?


ピンセット

 普通これを知らない人はいませんよね。模型世界以外でもあたりまえの工具です。ただし、模型用には、押すと先が開き、放すと閉じる、通常とは逆の動きをするピンセットなんかもありますが。
 あたしの愛用はタミヤのツル首。狭い部分にパーツを付けたりするときに使用します。でも、どちらかというと模型製作時用かな?


ブラシ1

 小さいほうがMF用の金(かな)ブラシ。でかいのは普通の歯ブラシです。金ブラシは痛んでくるとMFのモールドをつぶしやすいので、こまめに買い換えた方が無難です。一応、デパートの台所用品売り場なんかにある、ガスコンロ磨き用の金ブラシでも使えますが、模型用の方が毛(というか針金というか)が柔らかいので、入手できるならそちらがお勧め。でも、あまり生産されてないので、見かけたら予備も含めて買っておきましょう。
 鉄道模型用には筆のようになった細い金ブラシがあります。毛足の長さを調節できるのもあるので、重宝しますよ。でも毛はわりと固めなので、削りすぎに注意。
 歯ブラシは家内が予備に買ってあったのをこっそりガメたもの。当たり前のやつです。金ブラシの削りカスを落とすのに使います。特にMFの原形の表面処理には必需品。原形造りをしない人手も、塗装前に軽くこすっておくといいでしょう。でも力をいれてこすると静電気で逆にほこりがよってくるような毛先もあるそうなので注意のほどを。


ブラシ2


 
んで、こっちが塗装用のブラシ。つまり筆ですな。ゲーム用のを塗るには、3、4本でOK。まぁ、ブラシの話は前にしたんで簡単におしまい。


ドライバー


 実はあると便利なツールの代表がドライバー。あたしのは精密ドライバーセットに入ってたヤツ。スパチュラ(後出)の替わりとか、ベースに埋めるプラ棒位置の微調整とか、当たり前のものでも、使い慣れるといろんな使用法が浮かぶもの。そうなると、つまんないごく普通のアイテムでも手放せなくなるんですね、これが。


しんちゅう線

 折れちゃった腕を直したり、スピアや旗竿を作ったりという小改造に入る部分で活躍するのがこのしんちゅう線。細いのは心棒にしたり、太いのはそのまま使ったりと、やはりいろんな太さが欲しいもの。そういうMF用にはウェーブさんから出てる、「C−ライン」がピッタリ。短めだからポーチに入れて持ち歩けます。
 あたしが愛用してるのは0.5mm、0.8mm、1mm、1.5mmが中心。0.5は折れた細いパーツの軸心にピッタリですが、MFの際の骨格にも使用してます。もっと細いのがほしい時には0.3も使いますが、0.5で限界の強度のような気がするので、たいていこれです。
 0.8は0.5じゃ強度が心配な場合に使います。MF自作中に曲げて切れちゃったら大変ですからね。あと、この0.8は自由に曲げられる点、強度の点の2点の折り合いがいいので、1/6ドール(ジェニーちゃんとか)の小物作成にも多用してます。
 1ミリの強さは折り紙付き。ちょっとやそっとでは折れません。が、MFの骨格に使用するには、微妙なラインが出ないのでちょっとつらいかも。でも、1ミリプラ板と同じ外寸なので、模型工作時には重宝します。また、自分のMFの弓やスピアなどはこれを使ってます。でもこれでも細すぎて、量産には向きません。なにせ、1体うまく抜くのに3回くらい失敗しますから。細すぎて金属がうまく流れてくれないんですね。
 1.5mmはそういった量産向きMFのスピアなどに使用しています。自分でMFを自作すると分かるんですが、この太さでも、実は困難さが残ります。もう1ランク太い、2mmならOKなんですが、さすがに2mm、1/48として96mmじゃ、ちょっと太すぎますよね。で、生産の今野君には悪いんですが、1.5mmで頑張ってもらってます。
 ちなみに、このC−ラインの製造元、ウェーブさんからはパイプも出てます。これもアイディア次第で応用が利きますから要チェック。


レンチ&ドリル


 うちのMFが入ってる袋。これが便利なんで、小物を入れるのに使用してます。中身が見えるのがいいですよ。で、これは6角レンチとドリル刃の袋。レンチ、写真のL字型の方ですが、これはあたしの別の趣味、モデルガン用の工具です。サイトの調整やセーフティの締め付けなんかに使用します。ドリル刃の方はピンバイス用。2mm以上の太さのがここに入ってるみたいですね。それより細いのは缶ペンケースの中。ま、MFには2mm以上はまず使いませんからねぇ。ドラゴンクラスの脚なんかを胴体に固定するなら使うかもしれません。でもあたしは2mmを1本入れるなら、1.5mmを二本離して入れてます。そうすれば曲げや回転に強度が増しますから。はめ込みがうまくいかない事があるので初心者にはお勧めできない方法ですけど。ってわけで、この中身はMFにはあんまり関係ありません、ゴメン。


その他


 他にもポーチの底に入ってたのは瞬着に付いてたピン。これが便利なんですよ。特にレジン製ガレキを作る時にはたくさん用意してます。小パーツにこれを差し込んで固定し、大きな目玉クリップではさんでおけば吹きつけ塗装もOK。そのまま乾かせますし、全方位から吹けるんでグラデーションも可能。ま、他の用途も各種あるんですが、MFにはあんまり関係ないですね。これまたゴメン。
 他はっと。瞬着用の替えノズルがあるなぁ。あれ、一個しかないぞ。やばい、買っとかないと。んでこれはクラフトナイフの替え刃入れ。おっとぉ、22番が入ってないぞ。いつのまに使い切ったのかなぁ、これも買わなきゃ。お、そういえばメス用の替え刃が全然ない。こりゃまずい。
 うむ、やっぱり工具のチェックはこまめにやった方がいいなぁ。


エポキシパテ

 これがツールか? って声が聞こえそうですが、ま、今回のコンセプトは「工具袋の中身」なんで気にせんよーに。
あたしの原形はエポパテ一本槍。人形をこれで作るスカラプターってあんまりいないんで、変人扱いされる所以。大抵はラドールやファンドなんかの石粘土派か、ポリパテ派に分かれます。ま、エポパテに関してはそのうちいやでも説明しなきゃならないのでおしまい。というわけで、工具袋の項終わり。そんで、いよいよ缶ペンケースね。


リトルナース 

 作業袋は家に置いてありますが、このペンケースはたいてい持ち歩いています。それだけ使用頻度の高いツールが入ってるわけです。入れ物はごらんのとうり、プライズのリトルナースちゃん。昔はタミヤのツールボックス型ペンケースだったんですが、ある撮影現場で落とした上にふんづけて、蓋がちゃんと閉まらなくなっちゃいまして。黒にタミヤの星マークでお気に入りだったのに。同じのを探したんですが、もともとイベント用だったらしく入手できない。でも撮影は明日もあるし。どーしよー。

 というわけで、あたしのリトルナースコレクションの中からこれを出してきたわけです。これは一個しか取れなかったで、大事に保管しておこうと思ってたんですが。背に腹は替えられず、持っていって以来、これが愛用品になってしまいました。
 よく見るともうボロボロ。ナースちゃん許して。

 蓋を開けるとこのとおり。あたしの七つ道具がぎっしり入ってます。入れ方もちゃんとあって、そのとおり入れないと蓋が閉まりません。それだけ中身は厳選されちゃってるわけですね。



レザーソー

 この中で一番大きいのが写真上のコレ。米国エグザクトの工作用ノコギリ。本当はエグザクトの3番と呼ばれる、赤い握りの万能工具に差し込んで使用する替え刃の部分です。でもMFに使うなら握りなしでも十分作業できます。歯が薄いのでとても便利。歯の高さで3種類あったはずですが、あたしのは中間のやつ。MFの手足を切り落として付け替えたりするのに使用します。相手がMFのような金属でもガシガシ切れちゃうとこがすごい。偉い!


ニッパー


 現在愛用のニッパー。でもそろそろ買い換え時かな?


ようじ入れ


 誰からもらったか忘れちゃったんですが、観光地なんかで時折見かけるようじ入れ。先月も京都ポルタで金閣の絵のついたのを見ましたが。一本一本出せるし、中に入れておけば汚れないので便利です。つまようじ自体の便利さは今更説明する必要もないでしょう。テーパーがあるんで穴や溝があればはめ込んで固定できますし、木で弾性もあるので大き目の穴に数本挿し込むこともできます。瞬着をちょっとつけて塗るとか、二本で箸のようにして、傷がついては困る皮膜面に付いた筆の抜け毛をとったり……。MFに限らず、模型工作全般で必需品です。


耐水ペーパー


 紙やすりの一種で、水研ぎ用のもの。タミヤのフィニッシングペーパーを愛用してます。これを2センチ角程度に切って、小袋に入れてます。こうしておくとMFに使い勝手がいいんですよ。
 ペーパーはナンバーが大きければ大きいほど、目が細かくなりますが、あたしは400から800番くらいを多用してます。これまたタミヤ製で250円のセット。

ピンバイス

 これもタミヤ製。こうしてみるとタミヤのばっかり使ってるなぁ。模型店ですぐに買い直せるからでしょうかね。昔はミネシマが多かったんだけどな。そういえば数年前まで、あたしは電動ドリル用のチャックを愛用してました。電動ドリルの先端に付けるアタッチメントで、より細いドリルを固定するためのものです。短いんで便利だったんですが、小さいもんですぐなくしてしまいまして。円柱なんで、作業中にコロコロ転がってどっか行っちゃうんですよ。で、タミヤのは掌で支える所が6角なんでこれにしたんです。
 ピンドリルの入れ物は、もともとは2mmのピンドリル用。中には0.3mmから1mm程度のが入っています。細いのはモノによっては千円以上するほど高いんですが、そういうのに限って折れやすいわけで。大事に使ってても、「アレ、入らないぞ」って時に先端を見ると呆気なく欠けてたりして……。困ったもんです。
 ちょっとでも欠けたら、無理して使わずに諦めて買い換えましょう。使い続けて、パキっとか折れて中に残ったりしたら取れません。そうなったらおしまいですからね。

針ヤスリ
 写真上に三本並んでいる細いヤツです。これは棒ヤスリほどメジャーな工具ではありません。でもMFの世界では有名。MF用工具と言われてパッと思い浮かぶのはこれじゃないですか? 原形を作るときにはあまり使いませんが、塗装の下拵えには必需品です。あたしは今3本使ってます。これもわりと折れやすいので、時折買い換えた方が無難。800円とか千円くらいだったはず。
 そういえば渡部ちゃんが針ヤスリのセットみたいのを持ってるんですが、ある時、それを布にくるんで持っていたことがありまして。まるで江戸時代の鍵開け7つ道具みたいで。ピッキングツールってのはこういうのかと笑ったことがあります。


クラフトナイフ&メス


 工作(クラフト)用に特に丈夫に作ってあるのがクラフトナイフ。そのままのネーミングですね。エグザクト社のが一番有名で、この代名詞にもなってます。他にも数社から同様のものがでてますが、たいていエグザクトのと同じ構成です。
 1番ナイフは紙工作なども含む、軽作業用。軸芯が細く、シャープペンみたいな感じです。これをそのまま太くしたみたいなのが2番。刃も太さに応じて大きく、丈夫になってますので、普通模型に使うのはこっちでしょう。で、2番と同じチャックながら、軸芯をもっと太くしたのが3番。2番の軸芯に握りをはめ込んだといえば分かりやすいでしょうか。重作業用の、なんか電気工事屋さんが持ってそうな奴です。そういえば3番の握りは万一の際に電気を通さないように金属を使用していない、ってなことがカタログに載ってましたっけ。
 他にもペンのように持ち運びできるのとか、近年では卓上で転がらないように6角のパーツがついたカラフルな事務用なども出てます。
 刃について書きますと、2番と3番はほぼ共用できますが、1番は別です。また、ペンナイフ用のが別ラインになって販売されてます。工作全般に対応する万能ツールをうたっただけあって、刃も随分特殊なのまでありました。三角形に見える直刃も2種類ありましたしね。たいていはこの直刃を使う人が多かったようですが、あたしは曲刃を愛用してました。2番が主流になるのでこれ用の曲刃が中心。で補助用の1番は直刃の長い方をつけてました。あの頃は一度買い逃すと次にいつ輸入されるか分からなかったもんですから、見つけたら財布が許す限り買ってましたね。
 そんな一昔前。輸入品なども扱う専門的な模型店には必ずエグザクトの商品見本が入った木のケースが展示してあったの、覚えてます? あれが欲しくって、輸入が停止した時、京王線沿線の某模型店に頼み込んで貰ったのが、あたしのお宝になってます。それほど、エグザクトはブランド品だったんですよ。
 さて、あたしの愛用は2番がエグザクト。集合写真の太い奴ね。その下の1番は米国プロエッジ社のものです。こっちの方が作りは安いのですが柄にすべり止めがあるので彫り込みに便利なんで、微細作業用の1番だけここのです。刃は1番サイズならどこのでも共用できるのですが、やはりエグザクトのが一番長持ちしますね。相手がプラなら大差ないんでしょうか、金属のMF用となるとエグザクト刃をお勧めします。

 クラフトナイフの下にあるのが、通称「メス」と呼ばれるもの。写真の下から二番目の奴ね。これも模型店に売ってます。あたしは曲刃が好きなので付け替えてますが。メスと呼ばれる理由はこの形状なんですが、問屋さんによると元々は本当に手術メスの仕様だということです。でも、あながち噂だけじゃないような。あたしはこれで何度指にスッパリと傷を刻んだことか。刃がすごく薄いので、力加減によっては骨まで達します。ここまで切れ味がいいと、血をどくどく流しながら、天晴れと呟いてしまいまっせ。
 替え刃もいろいろ出てますが、ちょっと高いのがネックかな? そう思ってたんですが、一度左手の薬指にズバッと切断面を作ってからは「あんだけ切れ味がいいんだから、結構安いのかも」とか思ってます。無駄に力をいれて使うと、バッサリいったり、刃が根元から外れて宙を舞ったりと、なかなか背筋を凍らせてくれるので、不器用さんには使用禁止にしたほうがいいかもしれません。


エングレーバー

 エングレーブ、つまり彫刻のような細い線を書き込むための工具がエングレーバー。あたしの愛用は長谷川模型のです。一体整形の本体に滑りとめのゴムがついただけのシンプルさが憎い。後ろに輪ゴムをまいておくともっと動かしやすくなります。
 ただし、これには先端保護用のサックがありません。どうしてなんでしょうかね。先端をとがらせる砥石までおまけでついているのに、サックがないのは納得できません。今度見本市で担当者さんを探して文句言ってこようかな。仕方ないので、あたしはスチレンボードを適当に切ってはめてます。
 このツールは凹モールドを彫り込むために使うのが多いでしょう。そのため砥石で必要な太さに調整して使うのです。昔のプラモデルは金型の関係上凸モールドが主体だったので、凹モールドに彫り直す必要がありました。ま、あたしは原形制作時に彫刻を彫り込んだり、塗装前の下地造りの時、埋もれたモールドを掘り起こしたりするのに使ってます。


スパチュラ

 MF原形製作になくてはならないアイテム。それがスパチュラ。簡単に言っちゃえば粘土へらの高級品ですね。十年ほど前はなかなか買えなかったんですが、最近は大きな模型店に行けば入手できます。丸かったり尖ってたり三角だったりといろんなのがあるはずです。原形製作以外でも、たとえばマントを付けるとか、髪の毛をロンゲにするとかいった小改造でも大活躍間違いなし。金属のだと、パテも紙ヤスリで削り落としちゃえばいいんですから、事後処理も簡単です。
 あたし愛用のは一般市販してないちょっと特殊なもの。歯科技工士が使ってるスパチュラ。つまり歯医者さん用です。こいつのネックは入手しづらいこと。あたしは知人でFDというサークルにいた某氏に頼んで買ってきてもらいました。彼は歯科技工士の卵だったんです。ほんと、持つべきは友人です。(渡部ちゃんの話しでは東急ハンズのようなとこには一部売っているということですが、未確認です)
 歯科用のは高いだけあって重さのバランスがよく、両端を交互に使う場合にすごく楽です。これは本当にいろんなのが出てますが、一番上にある、両端がアールの異なる楕円になっているやつが主兵装。逆に言えばこれがないと作業になりません。昔、DDマガジン(だったかな?)に「スパチュラは高いから、とりあえず、つまようじで(原形製作に)チャレンジしてみては」云々という記事を書こうとした時。本当にできるかどうか、つまようじだけでノームのMFを作ってみました。確かにできました。でも倍以上時間がかかりました。締め切りのないアマチュアならともかく、これを実証するためにあやうく記事を落とすとこでした。ははは。
 相手が金属だと全く歯が立ちませんが、改造する時には絶対あった方がいいアイテムです。いろいろ使って、お気に入りを探すのがいいでしょう。まぁ、まずは先端が丸っこいのを一つ買うといいでしょうけど。

総括


 と、まぁ、こんなとこがあたしの常用ツールですね。他には瞳専用の筆とか、パレットとか、作例塗装用の工具は塗料と一緒に別の入れ物に入ってます。ミニ四駆用のツールボックスなんですが、釣具屋さんで同じのを各種売ってます。あたしはシタデルカラーが三段で入るのを使ってます。サフェーサーとかプライマーもそん中。
 他に愛用の工具といえば袋に入らない大物が中心かな?オリンポスのコンプレッサー、4004Tでしょ、ヘッドは同じくオリンポスの101&102番。下地処理用のモーターツールはドレメルの可変タイプの一番小さいやつ。
 あとは撮影用のカメラがニコンのF4他いろいろ、今回使用したデジカメはリコーのDC−2とかかな?
 というわけで、今回のツールの話しも、いつもながら私感と偏見に満ちてます。結局のところ、筆同様、慣れてるのが一番いいんですよ、工具って。だから、まずはどんどん改造して使い倒してください。ツールも筆ほどじゃないけど、買い換える時期はわりと早めなんでね。買い直すときにまた考えればいいんです。とにかく、習うより慣れろの世界ですからね。お気に入りの子がいたら、早速自分だけの子にしてみましょう。

 自分でやる

 これが一番大事です。