日本国内の二輪市場から見えてくる実状(日本二輪事情、2010年版)

 メインサイトの隠れページである『日本二輪事情』は、結構多くのアクセスが在り、色んな方々のブックマークになっている。チョット驚きである。そんなページも作ったのが5年前である。アクセス解析の結果、最新の考察が欲しい!って声が少なくないので2010年時点におけるトレンドを踏まえて最新版記事をアップする事にした。全部は揃っていないけど、2010年版のデータを追記した。但し、2010年の原付保有台数、2010年の高額ロードバイク、MTBの販売比率データは揃っていないので、その辺は2009年データ迄のままだ。保有台数は年度締めだからデータが揃うのは3月、自転車の価格帯別出荷比率も3月以降だから仕方ない。

 さて、2005年から2010年の間に単車市場はどうなったか?っていうと、何も変わっていないというよりか、更なる低迷状態に陥っている。正直、2010年の現状を見ると、国内ラインナップは減少の一途、国内生産さえ縮小、打ち切りの方向に向かっている。身近に感じる業界の衰退としては、南海部品広島店の閉店、スーパーボブキャットの閉店、田宮パーツの店じまいと用品店が無くなっている。
 一方で、ここ数年の自転車ブームは多くのメディアに取り上げられているとおりであり、それに関連する市場は結構な賑わいを見せており、同じ二輪車でありながら、その違いは目を見張るモノである。

 ということで、自転車ブームを牽引しているスポーツサイクル、単車で言えば原付と競合するであろう電動アシスト自転車の販売推移と、二輪車(原付、自動二輪)の販売推移を照らし合わせて比較してみる事にした。

 先ずは、本題の原付、自動二輪の年間販売台数の推移を図1に纏めてみた。

 データが連続して得られているのは1982年以降なのは、前回記事の通りである。改めて見ても1982年の年間販売台数が320万台を越えていたのは驚異的である。しかし、ブームを牽引していたのは純粋に原付一種であり、時代的に振り返ればロードパル、パッソル、パッソーラからジョグを中心に生まれたミニバイクブームの時期である。この頃がHY戦争として有名な単車の投げ売り時代である。小さく見ると、軽二輪、小型二輪の販売台数も1982〜1990年頃は1980年当時に較べると2〜3倍に販売台数を伸ばしているのが判るが、この1980年代後半の250〜400ccのレプリカバイクブームがレプリカバイクで市場を賑わせていた時期である。
 ミニバイクブームは1986年のヘルメット着用義務化によって完全に収束し、ミニバイクユーザーであった女性層の多くは、軽四輪を中心とした自動車に移行した。1986年から1987年に掛けてのミニバイクの売り上げ減少幅は25%を越えた。1987年以降、落ち込みが抑えられているのは、1987年にメットインタクト(AF16)型を始めとしたヘルメットをシート下に収納する構造のスクーターが登場したためである。しかし、1990年前後は軽自動車の規格拡大(全長拡大、660cc化)や車種の充実(ワゴンRに代表されるハイトワゴンの台頭)によって、主婦層を始めとした多くの女性ユーザーは四輪に移行し、メットインスクーターの次の一手を業界として見つけ切れていないのが実情だ。
 レプリカブームの終焉は1989年登場のゼファー以降であり、その後は小さなブーム(ネイキッド、アメリカン、ビンテージ、トラッカー、ビクスク等々)が発生したが、何れもマーケットに与える影響は小さく、1990〜2000年に掛けて原付、自動二輪の販売台数低下に歯止めが掛かっていない。そして、2000〜2005年は台数的に低いながら安定した?状態であり、前回の記事でも記述したように、『・・・1980年代の感覚では、全てが増加傾向にあり、その変化が普通だと捉えれば、現代の保有台数が落ち着いた状態を寂しく感じるものだろう。・・・』で、2005年頃の状態を普通と考えれば安定しているとも考える事が出来たのである。
 此処までは前回記事の通りで、当時の低迷状況を2005年時点でブームの底と思っていたけど、2005年以降においても原付、自動二輪ともに更に二番底に向かうような市場の縮小を示している様子が伺える。特に2008年以降の販売不振は、図1のグラフスケールでもハッキリ判る程で、販売不振の深刻さが伺える。特に顕著なのは原付一種、つまり50ccバイクの販売不振だが、その販売不振の影響を探ってみる。更に、スケール的には判りにくいが、軽二輪の販売台数も2005年当時から較べると2009年の段階で半減しており、自動二輪の販売状況も併せて確認してみる。

 図2は原付を除外した自動二輪のみの販売台数の推移を示したモノである。

 これを見ると、原付バイク同様に軽二輪も2005年から大幅に販売を減らしている事が判る。比率的には半減状態であり、或る意味、原付バイクの比では無いような減り方だ。逆に、251cc以上の自動二輪の販売台数は或る程度を保っており、250ccという利便性判断となる区分で売れ行きの明暗が分かれているというのは、興味深い現象である。維持費が掛かるにも拘わらず趣味性の度合の大きな自動二輪クラスが市場規模を保っているのは、この市場規模を形成する人が自動二輪を確固たる趣味としているとも取れる。

 一方で二輪車を生活実用品としての需要の側面から考えると、活動する人間の数が変わらないのに移動手段としての商品が売れない、、、、これは、市場が縮小しているというよりも、消費者が競合する他のモノを選択していると考えるのが自然である。実用品の購入時の競合要素としては価格性能比(用途に見合ったコストパフォーマンス)が大きな要素だ。ということで、先ずは原付バイクの売れ行き低下の原因を探るために、価格帯的に競合する類似製品としてスポーツサイクル、電動アシスト自転車を同じグラフで比較することにした。原付、電動アシスト自転車、スポーツサイクルの年間販売台数の推移を図3に纏めてみた。

 自転車の出荷データは1985年以降に限られているので、集計は1985年以降で纏めてある。原付一種のヘルメット義務化による1986年以降の落ち込みも目立つが、1996年以降の落ち込みが顕著である。この落ち込みの影響の一つが1993年にヤマハ発動機から登場した電動アシスト自転車の存在が上げられる。初期の電動アシスト自転車は価格の割りに性能が今一であったが、1996年頃から相応の性能を備え、市場で存在感を示し始めたのは記憶に新しい。電動アシスト自転車によって目立って減少しているのが原付一種とMTBの2種類である。電動アシスト自転車の創成期は、殆どがママチャリ型であり、主婦層の手軽な交通手段、団地住まいの会社員の通勤手段としての利用が主な用途とされた製品であり、使途から言えば、原付一種と、MTBブームによって低価格が進んだ街乗りメインのMTBと重なっており、そういう意味でも、電動アシスト自転車が原付バイクと街乗りMTBの市場を奪っているという見解は強ち間違いではない。興味深いのは、ここ数年の傾向として電動アシスト自転車の販売が増加と、原付一種のバイクの減少が顕著に現れている。後述するが、この中で原付二種は消え去りそうで一定量の販売が続いているが、実用性のコストパフォーマンスを見ると優れた点があり、これが昨今の不況な世相となっている市場で根強い人気を保っているのだろう。

 先ずは、実用性という部分に注目して、電動アシスト自転車の用途、つまり、安く楽して移動出来るという利便性という面で競合するであろう、原付バイク〜軽二輪と電動アシストバイクの販売台数の推移を図4で纏めてみた。

 このグラフは電動アシスト自転車が登場した1996年以降のデータだが、電動アシスト自転車は登場以降、年間販売台数を順調に伸ばしている。2008年には原付一種(ミニバイク)の販売台数を超えて、2009年には原付一種+原付二種の販売台数を超えて、軽二輪を加えたバイクの台数に迫っている状態である。最新の2010年のデータは、遂に電動アシスト自転車の出荷台数が、原付一種、二種、軽二輪の合計出荷台数を超えたのだ。最近の電動アシスト自転車は多様化によって様々なタイプのモノが生まれており、ミニバイク以上のバイクの市場を奪っていく事が予想される。電動アシスト自転車も最近は30万円を超えるスポーツタイプのモノも注目を浴びており、この価格帯になると、電動でないスポーツサイクルを好むユーザー層と在る部分でオーバーラップしている。電動か否かに寄らず、価格帯の高い二輪車は実用性が減り、趣味性が増大する。趣味性の高い製品は、使う部分よりも眺める、改造する、極稀に乗るという使い方が主体であり、高価格帯の自転車と単車というのは、同じ市場を奪い合う存在であることを否定出来ない。

 そこで次は、図3でも実用性の富んだ電動アシスト自転車が販売を伸ばしても趣味性の強いロードバイク、MTBが台数を減らしていない事が見て取れるが、その購入層の購入比較対照が自動二輪になっているのでは?を確かめるために、趣味性の強い二輪車の販売推移ということで、自動二輪、軽二輪、ロードバイク、MTBの販売台数推移を図5に纏めてみた。

 販売データとしては1985年以降があるが、MTB登場の創成期故に爆発的なブーム故の変動性を除外し、MTBといってもLook車と呼ばれる街乗りMTBと趣味系MTBが含まれているために、この内、電動アシスト自転車と競合するユーザーの選ぶモノ(実用目的の街乗りMTB、Look車の販売量)を除外して考えるために、電動アシスト自転車が登場した1996年以降(特に近年では電動アシスト自転車が販売を増やしてもMTBの販売が影響を受けていない)のデータで集計してある。
 ロードバイクとMTBの合計値をピンクの折れ線で推移を示し、軽二輪と自動二輪の合計値を青の折れ線で示している。
 すると、概ね、この折れ線は一方が増加すれば必ず減少するという上下で対象な形となっており、スポーツサイクルとモーターサイクルを買う層というのは実は同じ層であるというのが伺える。
 但し、1996年以降、その総数は確実に減少傾向であり、趣味性の高い乗り物への消費はトータルとして冷え込んでいる様子が伺える。これは、失われた20年とか30年と言われる景気の閉塞状況を反映しているようにも見える。それでも、スポーツサイクルの中でもロードバイクの需要が保たれているのは、趣味性という分野だけでなく、購入層の抱える問題で肥満の解消という健康面への実利性が効いている事が伺える。純粋に趣味だけでは、モノが売れにくい時代なんであろう。

 補足的に、図5のデータでスポーツサイクルの車両単価が10万円以上のモノで再集計したものを図5−2に纏めてみる。

 この価格帯では、自転車は実用品ではなく完全に趣味の小道具であり、モロに自動二輪のスポーツバイク等と重なる存在だが、図5以上に数値変化の勾配が増減で対象となっていることが判る。変化率だけでなく、絶対数として高額スポーツサイクルの増加台数と自動二輪の減少台数がほぼ等しいのが興味深い。そして、自動二輪車と高額スポーツサイクルの合計出荷台数は、ここ十年で約20万台という数字で落ち着いているのが興味深い。ロードバイクの売れ行き価格帯での最新のデータでは10万円以上が36%である。9万台の36%、つまり3万台程度なのだ。MTBでも最新のデータで10万円以上は19%に過ぎない。20万台の19%、つまり4万台以下なのである。このクラスの自転車の売れ行き増加が最近のスポーツサイクルの販売台数の増加になっており、台数的にも軽二輪以上の単車を乗っていた層が、その資金で10万円以上の高額なスポーツサイクルを購入していると考えるのが一番合点がいく。

 現時点で、高額ロードが3万台、高額MTBが4万台、自動二輪車が12万台、合計で20万台弱が年間に売れる二輪車の数でコレがマーケット規模とも言えるだろう。少なくとも1999年以降は、この傾向が認められる。

 此処までの販売傾向から、全体として実用品が根強く、趣味品が伸び悩むという傾向が強く現れており、1990年以降の景気動向を素直に表した市場状況が伺える。実用性という部分で電動アシスト自転車が強く、単車なら実用面でメリットの大きい原付二種が根強い需要を持っているようだ。趣味性の部分では、トータルでは減少傾向で、特に無駄?的要素の大きな軽二輪、小型二輪は壊滅状態、スポーツサイクルが需要を保っているのは、健康という実利面を持つから故の事だろう。

 最後に単車とは関係無いが、スポーツサイクルとして代表的なロードバイクとMTBの販売数推移を図6に纏めてみる。1985年以前のブームの方が大きかったように思うが、データとして1985年以降しか見つからないので、1985年以降のデータによるものだ。

 ロードバイクは1985年当時、年間60万台の販売台数を誇っていたが、1985年に生まれたMTBによってスポーツサイクルとしての主役を後に交代することになる。私事だけど、自分は1982年当時、ショップに吊しで売っていたワンダーフォーゲルのランドナーフレームをベースに26インチのブロックパターンのタイヤを組み込み、フェンダーレス+オールラウンダーバー(今で言うフラットバー)という構成で、今で言うMTBの祖先みたいなモノを作って街乗りに使っていた。これは、当時登場間もない初代DEOREのフルセットで組んでいたけど、DEORE自体が今と違いツーリングコンポーネントだった。それはさておき、1990年にはMTBはロードバイクの出荷台数を逆転し、1991〜1994年にはロードバイクの全盛期と同じく年間60万台の販売台数を数えるようになっている。
 しかし、MTBのブームは去り1996年以降は微減傾向で近年は年間20万台程度の販売台数で落ち着いている。ロードバイクも1985年当時の年間60万台に較べると非常に少ないのが現状である。MTBやロードバイクが全盛期のように年間60万台ペースで販売できるか?というと、少なくとも、近年の数値の変化からは伺う事が出来ない。前述の趣味性二輪車販売は合計20万台/年説、もっと言えば趣味性高額自転車販売は合計7万台/年説という事だ。
 この60万台という数字は或る意味マジックである。それは何処から伺えるか?というと、MTBのブームからも伺える。MTBも初期は非常に高価なスポーツサイクルであったが、1990年代以降は、本格MTBを模したLook車、ラインナップの充実による普及価格帯の商品の登場による普及が大量販売の原動力であり、急激に増えた数量の多くは、安いから!という価格の後押しによるものである。図5−2でも判るように趣味として耐える高額MTBは現在の段階で4万台弱。そして、その数量は変動はあるが、ほぼ一定である。60万台売れた時代を更に遡り、普及車両が存在しない頃も3万台前後である。つまり、本物は60万台の規模の内、僅か3万台前後だったと言う事が判る。
 この過去の実例に従えば、1980年代のスポーツサイクルブームにおいてもスポーツサイクルに分類される自転車は価格帯的にも非常に幅広く高価なモノは極僅かに限られていたのが実際である。ロードバイクの最盛期が60万台であっても、本物は3万台程度であり、その後の衰退期(2000年前後)でも3万台程度ということは、実際は趣味の対象として耐えるモノは、やはり3万台程度なんだと考える事が出来る。

 今後、ブームの拡大によって販売台数が増大したとしても、趣味対象として耐えうるロードバイクの普及台数としては3〜4万台が実際で、それ以上に台数が増えるということは、MTBブームにおける普及車両、Look車の乱売状況と等しく、ゴミばかりが増えて行く事が予想出来る。現在のロードバイクの年間販売台数が10万台弱、既に、半数以上のなんちゃってロードバイクが世の中に溢れかえっているのが現実だろう。ふと、そういう目で見ると、、、、、大手スーパー、ネット販売等で、非常に安価なドロップハンドルのモデルが普通に売られている。まるで、MTBのブーム発祥から衰退に到る過程を再現するかのような状況に感じられる。

 2009年の段階で二輪車の販売動向から伺える感想としては、

1.電動アシスト自転車の普及が、原付一種、原付二種、及び一部の軽二輪の需要を奪っている様子が伺える。

2.ロードバイク等趣味性の高いスポーツサイクルの普及が、自動二輪及び、一部の軽二輪の需要を奪っている様子が伺える。

3.国内人口から考えると、趣味性二輪車の売れる台数は20万台/年程度で、MTB、ROAD、自動二輪でシェアを競っている。

 ということ。ところで、今回の図表には示していないけど、自転車総数としては、年間の出荷数量ベースで比較すると、未だに減少傾向にある。今注目を浴びているのは電動自転車、スポーツサイクルの普及であり、それ以外の車型は寧ろ減少傾向にあるのが興味深い。それにしても、電動アシスト自転車の普及によって特に原付一種の販売台数が影響を受けて減少している。単車業界に影響を及ぼす製品が電動アシスト自転車というのも皮肉なモノである。電動アシスト自転車はヤマハがPASで最初に登場させたものだけど、単車メーカーの製品が自社の主力製品の売れ行きの脚を引っ張っているのである。

 この販売台数の推移だけから確定的に述べる事は出来ないが、電動アシスト自転車の普及によって原付等の実用バイクの販売台数が落ち込み、主たる用途を趣味として日祝祭日に使われる事が多いスポーツサイクル(ロード、MTB等)の普及によって軽二輪、自動二輪の市場が衰退しているという風にも捉える事が出来る。
 最新のJAMAレポートによると、二輪車の新車購入平均年齢は47.4歳と更に高齢化している。高齢化しつつ売れる台数が減る。毎年一年程度ずつ高齢化するというのは、新たなライダーが増えないということ。そして、乗っている人から少しずつ自転車に映っているという事だろうか?
 購入者平均年齢が毎年増える。そして数量は減る。これらが自転車に映る。実際、
ロードバイクを中心としたスポーツサイクルが熱いが、このブームを引っ張る年齢層は40歳代が多いように感じるのは自分だけだろうか?因みに、40歳代っていうと、20〜25年前、つまり1985〜1990年頃に20歳代だった層である。更に遡って考える。30年前から35年前、、、、この世代は10〜15歳、つまり、小学校高学年〜中学生という世代である。結局、この世代が消費ブームの盛衰に影響しているようにも感じる。つまり、今の自転車ブームを生んでいるのは、過去のブームを生んできた世代に依るモノのように見える。数年前に登場したアラフォーって言葉もそうだ。結局、世代でいうと新人類世代と言われた世代。1955〜1965年生まれ世代とか、そういう世代だろう。振り返ると、幼少期の成長=日本の高度経済成長、、、成長と共に新しいモノが増える。そして、バブル期に楽して学生、社会人生活を送る。そういう世代。当然、明と暗があるだろうけど、色んな発明を生み出す世代もこの世代が多い。教育制度を振り返ると、指導要綱が一番多かったのは1980年、昭和55年に中学を卒業した世代迄である。1980年に15歳、つまり1965年生まれがピークである。当時の大学入試制度でいうと共通一次試験があった。5教科7科目必須で、理科、社会は組み合わせ制限が在ったのが1964、1965年生まれ世代のみである。このような過剰な教育が1980年の校内暴力問題の発覚、金八先生の登場、家庭内暴力で金属バット惨殺事件、、、、いろんな事が在ったのが、やはりこの世代。

 思うに、戦後日本を象徴する凝縮した世代が新人類世代では無いだろうか?気のせいかも知れないけど、その世代を対象としたような番組構成であったり、その世代(芸人、芸能人、評論家等々)の活躍がメディアでも多く見えるような気もする。思うに、民間企業でも、その世代の利用度合が企業の収益性に相関があるかな?って気がしないでもない。
 新人類というと揶揄されたり悪いイメージで語られる事があるけど、その世代のど真ん中の自分の考えでは、前後世代に較べてラッキーと思う事の方が多い。自分の成長と時代を対比すると、新幹線の開通、東京オリンピックと共に誕生し、高度経済成長により物質的豊かさが目に見えて感じられる時代に幼少期を過ごし、その前世代の価値観で詰め込みとは言われながら多くの知識を詰め込まれ、競争至上主義で過ごし、バブル期に大学生活+接待のような就職活動で苦労なく社会に出た世代である。過ごす時代毎に関心を持つ分野で常に新しいモノと接する事が出来たというのは、好奇心維持には最高の環境である。スーパーカーなんて小学生しか夢見ない。レプリカバイクで峠なんて、二十歳前後にしか出来ない遊び。スーパーカーを見ても幼稚園とかオッサンは不感症だろうし、レプリカバイクを見ても中年オヤジにはピンと来なかった筈だ。遡って考えても、カラーテレビが嬉しいのは幼稚園さんがカラーでアニメが見られるから。一家に一台の乗用車で幸せを感じるのは、子供が小学生だから。パソコンで組み立てるとかネット云々も利用価値からいうと30歳代ならではの傾向だろう。
 新たに生まれたモノが、世代にとって時期的に好奇心を刺激する面で非常に良いタイミングだったと思う。実際、前後世代と較べて思うのは、やはり好奇心の違い。好奇心、探求心というのは違うように思う。

 まぁ、そんな事は兎も角、ブームでいうと今のロードバイクブームが過ぎ去るのは、この世代が別の関心を示す時、、、、この世代が40歳になって関心しそうなモノが自転車だっただけであり、この世代が50歳、60歳になった時のターゲットが次のブームとなる、、、、そんな感じである。今、不振に喘いでいるのが二輪業界だけど、二輪業界に再びブームが訪れさせる秘訣としては、新人類世代である今の45歳前後世代がグッとくるような価値観、製品、ムーブメントを見つける事が大事かも知れない。

 ブームというものを、定着性の無い水商売と考えれば、その起爆には格好良さが必要。つまり、価格よりもスペシャル感が大事なのだ。MTBもしかり、ロードバイクも然り、過去のレプリカブームも然りである。二輪業界が再度ブームを得るには何が必要か?それは、価格でなく格好良さの提案だろう。バブル世代、新人類世代がカッコイイ!って思うような価値観の提案が大事だ。この世代に価格云々を行っても振り向かないだろう。高価でも誰もやっていない格好良さの提案が出来れば、それが普及して普遍化する迄のブームによるバブルが再度謳歌出来るのでは無いだろうか?

★ここから追記です。2010/2/7時点★
 今の時代的に言えば、自転車ブーム+単車衰退というのが明暗なんだろうけど、、、、データを眺めて思うのは、、、、『明』に該当するのは電動アシスト自転車、『暗』がそれ以外って気もする。単車市場も復活の糸口を掴め切れていない。原付二種が来年以降どうなるか?が鍵だけど、原付二種のラインナップ、利用できる法的環境を見る限り、これが単車市場を活性化するような形にはなっているとは言いづらいのが実情だ。スポーツサイクルについては、正にピークを過ぎようとしている瞬間のようにも見える。単車のレプリカブーム期を回想すると、1988年のようなそんな感じ。

 言えるのは、これからは間違い無く電動アシスト自転車の時代だろう。これに原付二種の根強さを利用して単車業界を活性化するとすると、、、、やはり間口の広いクラスでムーブメントを引き起こさなければならないし、それに応じた新しい法整備が必要となるだろう。

 やはり、2010年の原付二種販売傾向だけを見て将来を考える前に、普通免許で乗れる原付一種が鍵である。原付二種がどんな具合だろうが、自動二輪免許が必要な現状では数が稼げないから話にならない。やはり原付一種が大事だ。
 自転車というのが人力が最低限必要であろうというのに対して、原付以上は原動機による自立走行が可能という点が違いだが、アシスト率が100%、即ち、電動バイクとしての動作が可能な人力+電動のハイブリッド形態として原付一種、原付二種を再定義出来れば、電動バイクという存在が業界を復権させるかもしれない。
 現行の排気量区分では電動バイクは原付二種?軽二輪?が今一不明瞭、、、、この辺が、これからどうなるか?とても見物である。先ずは、原付一種相当の人力電動ハイブリッドバイクの定義と商品化、序で、原付二種に相当する人力電動ハイブリッドバイク、電動バイクの定義と商品化を進める事が出来れば、少なくとも不景気な世の中で実用性を重視した商品でなければ売れないという時代でも勝負出来る体質が出来るかも知れない。

 ハイブリッド電動バイクで子供二人載り可能な乗り物なんかが登場したら、結構、ヒットするかも知れない。これが原付一種扱いとなると、車の免許を持つ主婦層に大受けしたりして、、、、今の幼児二人載り自転車の延長の思想でモデル化出来れば市場性があるかもしれない。

〔ホームに戻る〕