今回は寮のランドリールームでフェリシティとメーガンのかけ合いから始まります。
ミーガンはフェリシティの短くなった髪の毛を見てショックで変な顔になってしまう。
ミーガン「うわ...!」
フェリシティ「どうかしら? いい感じ? それともあまりよくない...?」
ミーガン「マジで最悪ね!!」
フェリシティ「(ちょっと心外な表情で)..そんなに悪くないと思うけど。雰囲気変わったでしょ。“新しいわたし”って感じ?」
ミーガン「男が嫌うわよ!」
そこに、前回ショーンのアパートでのパーティにフェリシティが誘った新入生のバーキーが顔を出した。
バーキー「おっと、先輩! 情熱的なヘアカットですね!」
しかし、ミーガンがすかさず「あいつは男にカウントしちゃダメよ!」と言い放って出ていってしまう。
フェリシティはいつものように部屋でサリーに宛てたヴォイスレターを録音していた。
「親愛なるサリー、私、とっても重要な決断をしたの。医学進学課程(医学クラス、pre-med)をやめることにしたわ。...バカなことをって思うかも知れないけど、ちゃんと理由があるの。聞いて。髪を切った私を見て、寮のみんなはビックリしているわ...何か大きなことが私にあったのかって。ベンと別れてこうなったって思われているかも知れない。だから私も、何か大きな、別のことを始めなければと思ったの...」
医学クラスをやめるきっかけとなったシーンの回想。
フェリシティが自分の部屋で勉強をしていると、自分の管轄の新入生ルビーが入ってきた。
ルビー「先輩、もう最悪なんです! ...(といいつつ髪を切ったフェリシティを見てビックリ)...その新しいヘア、すごくいいですね。」
フェリシティ「...ありがとう。」
ルビー「男の人と別れたんですか?」
フェリシティ「...ええ、まあ...」
ルビー「バッチリ似合ってますよ。私その髪型好きです。」
フェリシティ「ありがとう。」
ルビーは美術史の授業を取ろうとしていたのだが、その講義が取り消しになってしまった、他にいいクラスがないかとフェリシティに相談する。フェリシティは彼女と一緒に新学期の授業マニュアルを見ながら他の芸術クラスを探すのだが、Painting(美術)のクラスの説明がフェリシティの目に止まり、読んでいるうちにそのクラスを受けたくなってしまう(対してルビーは実は芸術にあまり興味があるわけでもない様子)。ところがもし美術のクラスを取ると、医学クラスの授業とぶつかってしまい、どちらかを犠牲にしなくてはならないことが判明。
化学実験のクラスでエレナとペアを組んで実験中のフェリシティは、上の空で実験台に化学薬品をばらまき、そこに絵を描いてボーッとしていた。それを横目で見ながら実験中のエレナはフェリシティが何か問題を抱えているのを見抜いてしまう。
エレナ「何やってるの。」
フェリシティ「...何でもないわ。」
エレナ「そうかしら。...ベンにまだ未練でもあるの?」
フェリシティ「そんなことないけど。彼と会うのを避けるようにしてから気分も落ち着いたし。ディーン&デルーカのアルバイトも彼とぶつからないようにして、通学路も変えて、学内でもなるべく会わないようにして...。彼のことを考えるのもやめたわ」
エレナ「よかったじゃない。さあ、実験ちゃんとやりましょ。」
フェリシティ「(突然元気になって)新学期の授業マニュアル見た?
とってもいい美術のクラスが信じられないくらい沢山載っていたわよ!」
エレナ「...ちょっと待ってよ、あなた医学クラスを途中で止めるつもり?」
フェリシティ「...何もやめないわよ。」
エレナ「当たり前よ! 私はあなたの実験パートナーなんだから!!」
フェリシティ「エレナ、私はやめるつもりはないわ。やめないわよ。」
「でもこの時我に返ったの。自分のことを振り返って考えたら、医学クラスを止めなければならないことを。...」
次の日、フェリシティはエレナとの約束を破り、医学進学課程のクラスをやめる書類を提出してしまう。そして申請書を提出したフェリシティには何とも言えない解放感が。
場面はNYの街中に。ショーンとベンが、新しいベッドを買ってアパートに運んでいると、ジュリーとばったり会う。
ジュリー「何やってるの?」
ベン「古いベッドの足が壊れちゃって。新しいのを買ったんだ。」
ジュリー「ああ、私知ってる。足壊れそうだったもんね。それに2人で寝るには小さすぎたし。.....」
ショーン「はいはい、ごちそうさま。ところで、どうかしたの?」
そしてジュリーはTompkins Squareの近くのイーストヴィレッジに新しいアパートを見つけ、今月限りで出て行くことを報告する。
ベン「本当か。それはよかった。」
ショーン「(小声でうつむいて)それはよくない...。」
ショーンはジュリーがいなくなるのでちょっと動揺ぎみ。ジュリーに出て行って欲しくないのだが、彼にはなす術も無く、ベッドを運ぶ手もつい疎かになってしまう。
ところ変わってノエルのアパート。ノエルはリチャードと昼食を食べている。ショーンのアパートでのパーティで、ぎこちなくも電話番号を聞きだしたブリジットにノエルはもう一度アタックするつもりでいるとリチャードに話す。リチャードは、「当たって砕けてきたら」「フェリシティとヨリを戻すよりいいんじゃない」などと無神経なことを言ってかえってノエルを怒らせてしまう。しかし、ブリジットに渡された電話番号はなんとピザ屋の番号だった・・・
フェリシティはエレナと大学のカフェテリアでランチを食べながら話し込んでいる。医学のクラスを落とす事はベンとの別れに対するありがちな反動?エレナの成績評価にも関わる問題のためフェリシティはエレナに責められてしまう。
エレナ「あなた、ベンと別れた腹いせに医学クラスをやめたの!??」
フェリシティ「やめたこととベンとは無関係よ。」
エレナ「あなたのやっていることがわからないわ! 」
フェリシティ「あなたを困らせるつもりはなかったのよ。」
エレナ「何言ってんの!! 現に困っているわよ!! あなたと私はとてもうまくいっていたじゃない。...わかってるわ。あなた後で絶対にやめたこと取り消すから。」
そこにノエルが突然乗り込んできて彼女たちの間に割り込み座る。フェリシティが髪を切ったことを知らないノエルはフェリシティがいることに気づいていない。
ノエル「今シャワーカーテンを買って取り付けてきた。風呂場はもう大丈夫だ!
おっと、君(フェリしティ)がいるとは思わなかった。」
エレナ「彼女の髪型どう? いいと思わない?」
ノエル「君がそういうならいいんだろう」
ノエルはあいかわらずフェリシティに冷たい態度をとっている。
フェリシティ「(ちょっと目を細めて)...ありがとう...。」
ノエル「また伸びてくるんだろう?」
エレナ「(ノエルの態度に怒って)ノエル!!」
ノエル「...ただ聞いてみただけだよ。...髪が短くて困るなら帽子でも買ってくればいいさ。」
フェリシティ「...そんなこと言って気分が晴れるの!?」
ノエル「ああ、とってもいい気分だ、ありがとう。」
エレナ「ちょっと、やめなさいよ!」
フェリシティはいたたまれずに席を立ってしまう。
フェリシティ「...ノエル、あなたとの関係はきれいに過去の思い出に出来ると思っていたのに。」
ノエル「僕には無理だ。」
フェリシティ「出来るわ。」
ノエル「出来ない。」
フェリシティはエレナに向かって「また後で」と言い、カフェテリアを出ていってしまった。ノエルはそんなフェリシティの後姿を見つめているのだが、エレナに「何であんなバカなことを言ったの!」と言われても「別に、僕が彼女の髪を切ったわけじゃないぜ」と答える。
そしてフェリシティは改めて、ノエルに悪い事をしたのだと思い、エレナが一緒であろうと二人はもう一緒に過ごすべきではないと考える。
「サリー、もちろんノエルの気持ちもわかる わ。でも今日は本当にビックリした。...これではっきりしたの。ノエルと私は、もう住む世界が違うってことが...。」
一方、ノエルはブリジットをまだ諦められず、同じ美術クラスで彼女の姿を見つけた彼は「中華料理でも食べに行く気になったら連絡して欲しい」と話しかける。すると、ブリジットはその誘いにOKする。
フェリシティは昼食後、期待も新たに初めての美術クラスに向かった。
「ここから私の新しい未来が始まるのね...。」
しかしその美術クラスは、ノエルがもともと選択していたクラスだった・・そのクラスの講義を受ける事で頭がいっぱいだったフェリシティには予期していなかったこと・・・。教室でブリジットに話しかけているノエルの姿をみて唖然とするフェリシティ。そして、ノエルもフェリシティに気づき、呆然としてしまう。しかも、そのクラスでは教授が学生達にペアを組ませるのだが、フェリシティのパートナーはノエルお目当てのブリジットになってしまった。ノエルは自分の運の無さを呪い、授業が終わった後フェリシティにつっかかる。
ノエル「何で僕の後をいつも追い回すようなことをするんだ!?」
フェリシティ「あなたがあのクラスを取っているなんて知らなかったのよ!
知っていたら違うクラスにしてたわ!!」
ノエル「君さえ邪魔しなければ僕も君にはもう関わらない!」
フェリシティ「わかった、わかったわよ...!」
しかし、フェリシティのとったすべてのクラスでノエルの姿を発見。二人はお互い近寄らないように約束するのだが、ブリジットがフェリシティとペアを組んでいる限りなかなかうまく事は運ばないよう・・・
一方、新学期にあたりコンピューターを買おうとしたルビーは、どの機種を選べばよいかわからず、フェリシティの部屋に相談に来た。しかし、運悪く(!?)そこにはミーガンしかおらず、彼女は鏡に向かって身だしなみの真っ最中・・・ルビーの話に全く耳を貸しません。
そこにちょうどフェリシティが戻ってきた。ルビーはほっとして、
ルビー「先輩、よかった!! また迷惑かも知れないけど相談に乗ってほしいんです。コンピューターを買おうと思ってるんですけど、いっぱい種類があってどれにしたらいいかわからなくて...。」
フェリシティ「コンピューターショップは沢山あるから行ってみたら?」
ルビー「それでかえって迷ってしまったんです。」
すると、いきなりミーガンが鏡に向かったまま話に割り込んできた。
ミーガン「ノエルに聞いてみたら。彼コンピューターの天才だし。」
フェリシティ「(突然のミーガンのフリにちょっと動揺して)...そ、そうね。」
ルビー「先輩の友達ですか?」
フェリシティ「...ええ、まあ...。」
ルビー「私がその人に直接連絡を取ってもいいですか?」
フェリシティ「...ええ、でも彼は引っ越して、私、新しい電話番号どこに書き留めたか覚えてないし...。」
ここでまたもミーガンの割り込み。ルビーとフェリシティの方など全く振り返らずに、
ミーガン「学生連絡簿で調べなさいよ。ノエル・クレーンで。」
ルビー「彼って本当にコンピューターの天才なんですか!?」
ミーガン「その通り。」
礼を行って部屋を出て行くルビーだが、フェリシティはミーガンの無神経な言葉にまたも呆れ顔。そして、ミーガンに向かって「お世話様!」と言うのだが、ミーガンは鏡に向かったまま「どういたしまして」と涼しい顔。
ショーンとベンは、ジュリーが引っ越した後のルームメートを募って、彼らのアパートで入居学生の面接を行っていた。ベンは、部屋代を浮かせるため何とか新しいルームメートを決めようとするが、ショーンが難癖を付けてなかなか首を縦に振らない。
ベン「ショーン、どうしてだ。今のヤツはたばこも吸わないし、ルームメートにぴったりじゃないか!」
ショーン「...髪が気に入らないんだよ。長髪でカールしている。」
ベン「髪型で人を判断するのか?」
ショーン「いいか、ビジネスの世界では外見が重要なんだ。外見でその人間が信用できるかどうかがまず印象づけられる。わかるだろう?」
ベン「...うーん...」
ショーンはジュリーに勝るルームメイトはいないと思っているようだが、ベンは彼女はもう論外だとショーンを諭す。
ショーン「お互いが尊敬できなきゃうまく生活できるわけない。あいつにジュリーの代わりは務まらないよ。」
ベン「今この面接にジュリーのことは関係ないだろう!?」
ショーン「(ちょっと言葉に詰まって)...そう...だな。よし、またルームメートを捜そう...。」
公園ではフェリシティとブリジットは、お互いをスケッチする課題に取り組んでた。フェリシティはブリジットに、今まで誰かに見せるために絵を書いた事がないので週末のクラス発表で自分の作品を皆に見られるのは緊張するなど話していた。するとブリジットが急にフェリシティに尋ねた。
ブリジット「ノエルのこと知っているの?」
フェリシティ「...ええ...。」
ブリジット「彼ってしつこい?」
フェリシティ「何? 彼に誘われたの?」
ブリジット「ええ。彼は素敵だし、一緒に食事に行くのはいいんだけれど...。」
フェリシティ「ああ、彼に興味がないのね。」
ブリジット「...ていうか...。私もう付き合っている人がいるの。」
フェリシティ「..そう。その彼はこの学校に通っているの?」
ブリジット「..."彼女"よ。」
フェリシティはブリジットが同性愛者(レズ)である事を知って少し驚くが、すぐに納得・・・安心して見えなくもない様子。
ブリジット「彼女は今学期別の学校へ行ったわ。ね、お願い。このことはノエルには言わないで。私自分から彼に話すから」
フェリシティ「ええ、もちろんよ。」
ブリジット「ありがとう。」
フェリシティ「...大変ね。遠距離恋愛って。」
ブリジット「普通の恋愛でも大変だと思う。」
フェリシティ「(ちょっと間を置いて納得しながら)...本当にそうね...。」
ノエルは自分の部屋でまたもリチャードと話していた。ノエルは、フェリシティとブリジットが一緒に美術の課題に取り組んでいることを報告、リチャードは、「フェリシティはいつかブリジットを仲間につけてノエルから引き離そうとする、別れた女がよくやる常套手段だ、断固闘え」と身勝手なアドバイスを吹きこみ始めた。するとその時、ルビーがノエルを訪ねてやって来た。ルビーは、ミーガンとフェリシティの推薦でコンピューターのことを相談に来たとノエルに言う。ノエルはちょっと心外そうな表情で「フェリシティが僕に聞くように言ったの?」と尋ねるのだが、リチャードが「もう!フェリシティってやつは!」と怒り、ルビーを締め出してしまった。ルビーもタイミングが悪かったのだろうとその場は諦める。
フェリシティは美術の課題が終わり、その後買い物途中のエレナに会う。そして、話題はブリジットがノエルにデートに誘われていることに。エレナはフェリシティがノエルのことばかり話すのに飽き飽きしているのだが、話しているうちにフェリシティは、ブリジットとノエルの初デートの場所がRiver
Cafeであると知る。何とそこは、かつてフェリシティとノエルが初めてデートしたところだった・・・。ノエルがブリジットを二人の思い出の場所に誘ったことに少し気分を害してしまうフェリシティ。
エレナ「嫉妬深いのね。」
フェリシティ「嫉妬じゃないわ。ちょっといやな気分なだけ。」
エレナ「あなたとノエルはもう終わったのよ。もう過去のことにしないとだめでしょう!」
フェリシティ「...機嫌悪いのね。」
エレナ「違うわよ! 誰かさんが実験のパートナーをやめちゃったから、これからアパートに帰って今までの2倍勉強しないといけないの!!」
一方場面はショーンののアパートへ。ジュリーが引っ越しの準備で壁に貼ったポスターを剥がしていると、それを見ていたベンが話しかけた。
ベン「今夜引っ越すのかい?」
ジュリー「10日後に。ちょっと準備をしているだけ。」
ベン「...手伝おうか。」
ジュリー「ありがとう。届かなかったら箱の上に載って。」
ベン「うん。」
ジュリー「破かないでよ。」
ベン「OK。...(ちょっと笑って)いったい何でポスターを貼ったんだい?」
ジュリー「ガムよ。」
ベン「ガム?」
ジュリー「テープを持ってなかったし。上手くくっつくのよ。」
ベン「(笑って)ああ、本当だ。.....で、この夏は沢山歌ったのかい。」
ジュリー「ええ。曲も沢山書いたわ。」
ベン「そうか。そいつはすごい。」
ジュリー「"ベンが死ぬとき"っていうタイトルで。」
ベン「(苦笑して)ははっ...。今度聴いてもいいかな...。」
ジュリー「お望みなら何回でも!。」
フェリシティとベンが別れて1週間がたとうとしている・・・ポスターを剥がし終わったジュリーはベンに
ジュリー「...あなたは最近、どう?」
ベン「...ああ、別に。うまくいっていると思う。」
ジュリー「...別れるのはつらいわよね。」
ベン「...ああ...。」
ジュリー「...でも、もう終わったことなのね。...」
ベン「...ああ、そう思う。...」
フェリシティは美術教室に向かう途中、ふと帰り際のベンを見かけた。
「ベンと別れて1週間経ったけれど、彼とのことを過去のことにするなんて出来ないと思う。もし終わらせたと思いこんでも、結局はそれを抱いて今を生きて行くしかないことがわかるだけ。」
美術教室では、ブリジットがノエルに話しかけた。
ブリジット「フェリシティと話したんだけど、彼女何かあなたに言った?」
ノエル「いや、何も。」
ブリジット「そう、...後でちょっといいかしら。」
ノエル「ああ、も、もちろん。」
フェリシティが自分たちのことを何か話したのではと疑り深くなってしまうノエル。そこにフェリシティが入って来た。そしてノエルはすかさず彼女をつかまえて詰め寄る。
ノエル「お、おい、ちょっと、ブリジットに僕のことを何か言ったのか。」
フェリシティ「何? 何も言ってないわ。」
ノエル「僕の名前を出さなかったんだな?」
フェリシティ「名前は出たけど、...」
ノエル「わかった。彼女は何て言ったんだ?」
フェリシティ「(ちょっとためらって)何でもないわ。あなたが聞いてみたら。」
ノエル「ああ、そうする。ところで、新入生が1人僕のアパートに来たけど、君が差し向けたのか?」
フェリシティ「誰? ああ、ルビーね。彼女はコンピューターのことを相談しに...」
ノエル「もういい。いいか。僕たちはもう友達でも何でもない。君にはブリジットに僕のことを話したり、君の後輩を僕の所によこす権利なんかないんだ。わかったかい。」
フェリシティ「そんなつもりじゃなかったのよ! 疫病神みたいに言わないで!」
ノエル「僕たちはもう完全に離ればなれでいると決めたじゃないか!
でも君は僕につきまとっている! 」
フェリシティ「わかったわ! もしあなたが私に会いたくないのなら、クラスを変えるから!!」
ノエル「ああ、そう願いたいね!!」
そう言ってノエルは教室を出ていってしまい、残されたフェリシティは呆れ顔。もう彼らは友達にすら戻れない・・・?
フェリシティはその足で大学の教務課に向かい、美術クラスの変更を申し出る。他の美術クラスに入れるかどうか、もしくはクラスを全て取り直すことすら考るのだが、どのクラスももう満員で入れそうにないうえ、美術コースにいるならば必ず今の「デッサン10」の講義をとらなくてはいけないことがわかる。
一方ジュリーは、新しいアパートの前でルームメートになるスーザンを待っていたのだが、いざ彼女に会ってみると、彼女は急に自分の姉妹と生活することになったためルームメートの話は断りたいと言ってきた。そして、既に手付け金を払ってしまっていたジュリーは途方に暮れてしまう。
フェリシティはノエルのアパートを訪れ、美術クラスを変更しようとしたが他のクラスはいっぱいで変更できなかったことをノエルに話した。
フェリシティ「...他のクラスに変えようとしたけどいっぱいで出来なかったの。...ごめんなさい。」
ノエル「仕方ないな。」
フェリシティ「...こんなことをしなくても解決できると思うけど。」
ノエル「僕にはわからないな。」
フェリシティ「だって、教室ではお互いに口をきかないようにすればいいし、もし私がブリジットとペアを組むのが気に入らないなら誰か他の人に変えてもらうわ。」
ノエル「君が誰と組もうと僕の知ったことじゃない。」
フェリシティ「じゃあ、どうすればうまくいくのよ!」
ノエル「...問題は君が美術クラスにいることじゃない。...君の顔を見ると、僕はいつも君が僕でなくベンを選んだことを思い出すんだ。」
フェリシティ「(うつむいてしまい).....ノエル.....。」
ノエル「君に謝ってほしいわけじゃない。僕は、...君がどうしてベンを選んだか理由が知りたいんだ。」
フェリシティ「(顔を上げて)...そんな簡単に言えることじゃないわ...。だって...」
ノエル「ベンと、...僕とどこが違うんだ...?」
フェリシティ「言えないわ。うまく...。」
ノエル「そんなことない。僕はただ理由が知りたいんだ。」
フェリシティ「どうやって言えばいいの? 何て答えれば私たちはすっきりするわけ?」
今度はノエルがフェリシティから目をそらしてしまう。
フェリシティ「...私のしたことは大きな間違いで、ベンを選ぶべきではありませんでしたとでも言えば、...あなたの気分が晴れるの!?」
そして、しばしの沈黙の後、
ノエル「ベンが結局は君を傷つけたからってことか...。」
フェリシティ「...ノエル、私に何て言ってほしいの...?」
ノエル「...わからない...。何でもない...。」
これ以上会話が続かず、フェリシティは黙ってノエルのアパートを後にするのだった。
ショーンとベンは再びルームメートの面接を行っていた。今度はレストランでシェフをやっている男性で、毎朝ショーンとベンのためにオムレツを作ってあげると言われて二人とも彼を気に入った様子。そこにジュリーが戻ってくるのだが、面接の様子を見て自分の居場所が無くなると思いちょっと当惑してしまう。
一方カフェテリアで遅めの昼食を一人でとっていたノエルは、さっきリチャードが閉め出してしまったルビーが別の席に一人でいることに気がついた。ノエルは彼女に近づき、さっきはすまないことをしたと謝り、それを許したルビーも新しいコンピューターのことで聞きたい事がいろいろあると言い出した。彼女はコンピューターの性能をいろいろ調べたうえで、結局iMacを選んだのだが、マックユーザーが一人増えたことでノエルは気を良くする。
翌日、フェリシティが自分のアパートで別の美術の課題のスケッチを描いていると、エレナが訪れた。
エレナ「だれかさんはバカなことをしたって気がついて実験に戻ってくると思ってたんだけど...。あなた戻る気はないようね。」
フェリシティ「この前言ったように、戻る気はないわ。」
エレナ「じゃあ、私を捨てたってことね。」
フェリシティ「エレナ、あなたは今でも私の親友よ。捨てたなんて言わないで。」
エレナ「そう?。」
フェリシティ「私が医学クラスを諦めたからって友情が変わるわけがないわ。約束する。」
エレナ「でも私実験のパートナーを失ったのよ!」
フェリシティ「新しいパートナーを見つけないとね。1人でやるのは大変だから。新しいパートナーを助手の先生に言って捜してもらったら。」
エレナ「ちょっと説明してほしいんだけど。あなたが去年選択した授業...全部計画して選択して...あなた医学を愛していたじゃない!」
フェリシティ「...あなたが医学を愛しているのよ。」
エレナは、これ以上説得しても無理だと諦め、フェリシティが描いていた鉛筆画のスケッチを手に取った。フェリシティの作品を見て、その才能を認めざるをえないエレナは自信無さげなフェリシティを励まし始める。
フェリシティ「これで良いコメントがもらえるといいんだけど。」
エレナ「...こんな時に感傷的になるつもりはないけど、...私あなたのこと誇りに思っている。大変な決断もして。それに向かって突き進んでいる。.....でもこれから私も大変(笑)。この借りは大きいわよ!」
フェリシティとエレナはお互い笑みを浮かべるのだった・・・。
課題のスケッチを持って美術教室に入るフェリシティ。フェリシティはアーティストとして認められるのか、果たして彼女の選択は間違っていなかったのか・・・?彼女のスケッチを受け取ったSherman先生は、生徒の見える位置に絵を置いてコメントを始める。
先生「私が今見ているのは2つの手(のスケッチ)です。これは最初から失敗作ですね。2つの手がバラバラに離れて画面に描かれている。構図というものが感じられない。皆さんはどう思う?」
いきなり失敗作といわれビックリして声も出ないフェリシティ。
生徒A「手だけ見ると、ちょっとフラットな感じがします。」
生徒B「同感。」
ノエルも当惑して周囲を思わず見回してしまう。そして先生の厳しい批評はなおも続く。
先生「素描というのを単なる宿題と考えて描いてきてはいけません。この手の画からなにか感じられますか?
...これと違って、このLeeの描いた画、ただのバックパックですが、これを見ると人間性が感じられますね。すり切れた角、つぎあての部分。このバックパックを持つ人は旅行者だとわかります。また、その旅行の一部に参加している感じさえします。しかし、またこの手の画に戻りますが、...この画については、我々はただの観察者以上の立場になれません。」
うつむいてしまうフェリシティを見て、ノエルもちょっと心配になってしまう。
生徒C「...動きもあまり感じられないし。」
先生「そうですね。この2つの手がお互いに伸びて握手するということまで感じられない。」
たまりかねたノエルは思い切って助け船を出す。
ノエル「でも、細かいところのタッチは良く描けていると思います。」
すると、先生はすかさず、
先生「それは違います。ある部分はまったくディティールが欠けていて、別の部分ではでたらめに平行線の陰影がつけられている。遠近感をつけないといけません。そういうものが全くない。...」
ノエルの言葉も全く否定されてしまい、フェリシティは沈黙するしかない・・・芸術の難しさを実感しつつあるフェリシティ。
放課後、フェリシティが自分の描いたスケッチを前にし呆然と立ちつくしていると、ノエルが黙って後ろから彼女に近づきそばに寄り添った。
フェリシティ「...ディティールがそんなにひどいなんて考えてもいなかった...。...ありがとう。私を守ってくれて。」
ノエル「正直な感想を言ったまでだ...。」
フェリシティ「(ため息をついて)...医学クラスをやめたのは良い判断だったのかしら・・・」
嘲笑気味に笑うフェリシティにノエルもちょっと同調の笑みを浮かべる。
フェリシティ「私ってこういうのが上手くないわね...。両親にまだ言わなくて良かった。きっと非常識だって思うだろうし...。両親の考え方が正しいのね。もう一回授業編成を考え直さなくちゃ。先生は私のこと気が触れているとでも思ってるのよ。気が触れていると...。」
ノエル「君は気が触れているわけじゃない。」
フェリシティ「どうして? 気が触れているから何もわからなくなっているんでしょう?きっとあなたが気が触れても、友達は心配させまいとして、気が触れていない、大丈夫だよ、って言うはずよ!」半ば自暴自棄のフェリシティ。
ノエル「...わかった。君はおかしいんだよ。気が触れている。」
フェリシティ「(ちょっと笑って)...それで私の気分が晴れると思う?」
ノエル「Sherman先生は新入生には厳しいことで有名なんだ。聞くところによると、彼女は小規模のクラスが好きで、生徒をいつも追い出そうとしているらしい。.....君の髪型、そんなに悪くないよ。」
フェリシティ「(目を細めて)...ウソツキ。そういうの嫌い。」
ノエル「いや、ウソじゃない。...今まで君に言ったこと、よくなかったと思っている。ただ君を混乱させていただけだって。...」
フェリシティ「(ノエルを見つめて)私何を考えていたのかしら...。」
ノエル「またいつでも髪は伸ばせるさ。」
フェリシティ「フフッ、そうじゃなくて...。ノエル、私あなたが謝ってほしいなんて思っていないことはよくわかってた。でも、...本当にごめんなさい。あなたを傷つけてしまって。...」
フェリシティをみつめるノエル。
フェリシティ「...あなたは私に一番近い存在だったわ。だから、なぜあなたが二度と話したくないって言ったかよくわかっていた。それに甘えてしまったのが良くなかったのね...。」
ノエルを見つめるフェリシティ。しかし、ノエルはゆっくり目を逸らし、フェリシティは下を向いてため息をつく。
ノエル「...ブリジットがレズだってわかったよ。」
フェリシティ「...私も聞いた。」
ノエルはもう怒ってはいないよう・・・二人はこれからは良い友達でいられそうな雰囲気。
翌朝のショーンとベンのアパート。ショーンが2階から下りてきて寝ぼけ眼でコーヒーを入れる。続いてジュリーも眠そうな顔で台所にやってきて皿を3枚用意、最後にベンが起きてきてコーンフレークを皿に出した。その間に牛乳を用意するジュリー。
毎朝の一連の流れ作業がスムーズに行われていることに気付いてハッとなるベン。ショーンとジュリーは新聞を読み始めて いる・・・これがいつもの朝だとわかり、ベンはちょっと笑いを浮かべて、
ベン「僕はそんなにオムレツが好きなわけでもないんだ。」
ショーン「...俺もだ...。」ちらっとジュリーを見て、「俺はコーンフレーク派だ。」
ベンとショーンはお互いにうなずいて合図を送り合い、
ベン「ジュリー、君新しいアパートを見つけたらしいけど、...よかったらこのままここにいないか?
...よかったら...。」
ジュリー「...うん、...。そうしようかな!」
ジュリーはホッとして笑みを浮かべ、ショーンとベンも笑顔になるのだった。
友達に戻る事の出来たフェリシティとノエル。フェリシティは自分の部屋から出るときノエルにばったり出会う。
ノエル「大丈夫かい。」
フェリシティ「...ええ。気分はよくなったみたい。ありがとう。」
ノエル「良かった。」
フェリシティ「...あれからずっと考えたんだけど...。絵を描くのがやっぱり好きだから。このまま続けていくことにしたわ。いつか描いた手が握手していくように見えることを祈って。...あなたならこの意味わかるわね。」
ノエル「...ああ..。」
そして二人はお互いに微笑みあう・・・。
フェリシティ「...私、今から屋根に登ってスケッチしようと思っているんだけど、...もし、あなたがちょっと部屋に入ってくれるなら後にしようと思うわ。...」
しかし、ノエルは口ごもり、続いてルビーの声が聞こえてきた。
ルビー「ノエル! (フェリシティに気づいて)あ、先輩!」
フェリシティ「あら!...。」
ルビー「ノエル先輩ががBleecker Streetを歩いて案内してくれるって言うので来ました!先輩も行きません?」
フェリシティ「(ノエルの雰囲気を察知して)...ええ、でも宿題とかやることいっぱいあるから...。また今度に。」
ルビー「本当ですか?」
フェリシティ「...ええ...。」
ノエル「...来週また美術教室で会おう。」
フェリシティ「もちろん...。」
ノエル「OK。(ルビーに)行こうか。」
ルビー「ええ!」
ちょっとしたデートの雰囲気のノエルとルビー。彼らの後ろ姿をを微笑ましく見送るフェリシティだが、ちょっと彼らが羨ましくも思える・・・。気になってついじっと見つめてしまうフェリシティ。そして、フェリシティはサリーからのアドバイスを思い出す・・・
サリーからのヴォイス・レター
「親愛なるフェリシティ。テープありがとう。あなたの新しい髪型の写真も欲しかったわ。
あなたが医学進学課程をやめて美術クラスに変えたことはとても嬉しく思っている。勇気ある行動だと思うわ。あなたが以前から考えていたことだったわね。私は物事を変えていく力をいつも信じている。前に突き進むことは後ろを振り返らないこと、これは一番難しいことね。私も勉強になったわ......」
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