−JUL 1998−

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月 日 音  楽  祭 宿 泊 地
  7月25日

バートヘアスフェルト音楽祭

フルダ

リューネブルク〜フルダ〜バート・ヘアスフェルト〜フルダ

 リューネブルクから乗ったICのコンパートメントのシートはICEと同じものできれいだった。ところが、事故による車輪の交換が全部済んでいないからなのだろうか、ハノーファーで乗り換えたICEはそれよりも古い車両だったが、新線区間とあってものすごいスピードで飛ばす。これで車輪がはずれたらと思うと怖くなる。ハノーファー発はクック時刻表より8分早くなっていて、フルダにはクック時刻表どおりにに着いた。


フルダ
 
12時前で宿へのチェックインは早いので、荷物をコインロッカーへ入れ、ビールを買って町へ出る。駅の周辺は新しい街並みだ。市の城と大聖堂を目指して歩き、途中公園で昼食、この日の昼は食堂へ入る時間がないので、リューネブルクでの朝食時、食べきれなかったハムとチーズをゼンメルパンにはさんでサンドイッチを作っておいたのだ。

市の城で

 ベンチに座って食べていると、結婚式を終えたばかりと思われるカップルが来て、いろいろなポーズで記念写真を撮り始めた。日本ならスタジオ撮影が一般的だが、ドイツではこういう風にしているのだろうか。私もカメラマンの後ろから、その光景を撮らせてもらいました。

 城はきれいに花が咲いている庭だけを見て、向かいの大聖堂へ。これが大きな建物で、前の広場もかなり広い。内部は明るく、これまでに北ドイツで見たものは煉瓦造りのものばかりだったので、新鮮な感じがする。

 この日フルダに泊まることにしたのは、音楽祭のあるバート ヘアスフェルトからだと翌朝のフランクフルト方面への列車の接続がよくないからなのだが、この大聖堂を見ることができたのは思いがけない収穫だった。

 フルダの宿、Pension Wenzelは今回の旅行では駅から離れている方だが、それでも歩いて10分はかからない。シャワー・トイレ付き1室100DM(カード不可)で、ブルー系の彩色の女性が好みそうなきれいな部屋に、男性の私でも思わず「わーい」とはしゃいでしまう。今回の旅行ではシュターデの宿に次いでナンバー3です。


バートヘアスフェルト

市教会、バートヘアスフェルト

 今日のコンサートのあるバート ヘアスフェルトへは列車で30分、開始は16時なので、チェックイン後洗濯、着替えて駅へ向かう。列車はクック時刻表では1日数本しかないようになっているが、DBのホームページで検索したらかなり本数がある。ローカル線のわりには結構混んでいた。

 バート ヘアスフェルト音楽祭は数年前にドイツ観光局発行のパンフレットで知ったのだが、北ドイツとライン地方との間にあって、ちょうどこの日コンサートがあるので行くことにしたのだ。

 といっても、どのガイドブックにも載っていない町なので、初めは地図でドイツの国中場所を探した。小さい頃友達や兄弟とやりましたよね、地図探し。プログラムや市内地図は送ってもらっているのだが、今列車で行こうとしている所がそこなのか、まだ半信半疑だ。何しろ、担保は郵便番号と電話番号がフルダのそれに近いということだけなのだ。そのフルダだって「歩き方」には載っていない。もし全然違う町だったら... 同行者には言ってなかったが...

修道院の廃墟

 バート ヘアスフェルトのiから送ってもらった市内地図には駅が書かれていない。そこで駅の売店のおばさんに地図を広げて「駅はどこ」と尋ねるが、地図を見ないで「今いるここが駅だ」なんて言う。近くにいたお姉さんに助けももらって町の方向を大体つかんだ。駅は町のはずれで地図の外にあるのだったが、省略しないで欲しいものだ。

 町のはずれといっても中心部まで遠くはない。大きさや街並みはシュターデに似ている。木組みの建物もさりげなく街並みにとけ込んでいる。市庁舎の隣がコンサート会場の市教会、大きくはない。開演まで近くの広場を見たりする。

 チケットは事前に郵送してもらったが、ほかでは考えられないことに、代金は当日払いでよいということだ。中に入りその手紙を見せて80DM(2枚で)を渡すと、「よく日本から来てくれた」と言わんばかりの笑顔で、有料の厚い音楽祭の冊子をくれた。

 今日のプログラムは、プラハ ドヴォルザーク交響楽団によるブルックナーの第4交響曲がメインで、その前にヴァンハルのオルガン協奏曲がある。ステージの広さの関係もあるのだろうか、弦楽器はコントラバス4本、チェロ6本という、ブルックナーの演奏にしては小さい編成だ。オーケストラの名前は聞いたことがなく三流以下だろうし、料金が安いので、演奏は全く期待していなかった。席は2列目なので、これはいくら教会でも直接音ばかりだろうと思っていた。

 ブルックナーの第4では曲を通してホルンが活躍するのだが、その第1奏者のうまいこと!ほかの金管楽器もいくら強奏しても音が割れない。ひな壇上からいったん天井に反射してそれが前に出てくるのだ。弦楽器もそうだ。そして、怒濤のように響きわたるティンパニ!これは本当に天井から音が聞こえ、空間と床から体中に震動が伝わってくる。

 ブルックナーの交響曲はよく「オルガン的な響き」と言われるが、この響きを十分堪能しました。16時開演のためまだワインを飲んでいないせいもあるのだろうが、居眠りどころではない、1曲1時間もかかる曲だが、もっと続いて欲しいと思った。教会でブルックナー、本当に驚きの演奏会でした。

 この音楽祭の後半では、8世紀以降の修道院跡を利用した野外オペラ(今年はコジ ファン トゥッテとトロバドール)も上演(コンサートもある)される。このほかに、イースターには「バッハ ターゲ」(今年はマタイ受難曲)があり、さらに毎月オルガンを中心とするコンサートがある。忘れるところだったが、市教会のオルガンはかなり立派なものだ。それから、教会には「Thueringer Orgel Sommer」の厚いプログラムが置かれてあったことも付け加えよう。6/27〜8/1にテューリンゲン地方の86の町で延べ121回のオルガン コンサートがあるというのだ。

フルダのペンション

 町を歩いていると音楽祭の<桃太郎旗>や立派な掲示板が目に付くことから、相当力を入れているのが分かる。市教会に近いその修道院跡に行ってみると、上空に大きな幕が張られ、オペラのリハーサルが聞こえてくる。

 ここにはまた来ることになるだろうと思いながらラーツケラーへ入る。コンサートの後なので今日はワインをおかわりしようと思っていたが、飲んだのはモーゼル1杯だけだった。どうもワインはモーゼルよりラインの方が好みだ。

 列車でフルダに戻るが、灯りがともったPension Wenzelの入り口はなかなかロマンティックでした。

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