64-Bit OS
Windows XP 64-Bit Edition
を試してみよう


最終更新日:2004年4月28日



ハードウェアの検討

組み立て

32bit版Windows XPのインストール

64bit版Windows XPのインストール


32-Bit版と64-Bit版の比較


Cool 'n' Quiet
昨年9月にAMD社のAthlon 64シリーズが登場して64-Bitの世界がぐっと近くなったわけですが、ハード面で64-Bitの準備が整いつつあるとはいえ、実際にはそれを活かすソフトがまだまだこれからというところです。
OSに限っていえば、Turbo Linux 10 Turbo Linux 8 for AMD64
(注: cressonさんよりご指摘いただきました。ありがとうございました。)がいち早く64-Bit対応で登場していますが、昨年中にリリースされると噂されていたWindows XP 64-Bit Editionはいまだ発売のメドはたっていません。しかしながら2月上旬にプレビュー版をダウンロードして試用できることになり、これまで静観していた僕も64-Bit OSがどんなものかという興味が津々と沸いてきたわけです。もちろんAthlon 64の価格が下がってきたこと、さらに若干スペックは劣るものの手頃な3000+が発売されたというのも大きな理由です。

というわけで、Athlon 64を使ったシステムを構築し、Windows XP 64-Bit Editionのプレビュー版をインストールしてそのパフォーマンスを検証するところまでを順を追ってレビューしてみたいと思います。
 
ハードウェアの検討

まず、ハードウェアをどのように組むか?
具体的にはCPUとマザーボードの組み合わせの選択ということになります。その他のパーツは既存のものを使い回すということで。(予算の都合もあるからね。)

1. CPUに関してはAthlon 64かAthlon 64FXもしくはOpteronのいづれかということになりますが、価格の手頃さ、出回っているボードの入手しやすさ、という点から悩むことなくノーマルのAthlon 64に。モデルナンバーは最安値の3000+が狙い目。(っていうかそれ以上高いのは買えないってば。)

2.メインボードの選択は、つまりSocket 754チップセットの選択ということになります。VIA、nVIDIAが先行し、やや遅れてSiSというのが現状ですね。パフォーマンスの高さから言えばVIAかnVIDIAが無難な選択なのでしょうが、僕は敢えてSiSのボードを選択することにしました。それは何故かというと単に好きなだけなんですけど。
K7S5Aという超問題児なボードに出会ってAMDプラットフォームに目覚めて以来、半年ほどL7S7A2をメインに使用してきて、1ヶ月ほど前に741GX-Mに乗り換えたばかりという無類のSiSファン、もっといえばECS-SiSの組み合わせがお気に入りといったところでしょうか。

そんなわけで、ECSから発売されていた755-Aというボードに目をつけていたのですが、その矢先ECS社のHPで改良版の755-A2が3月上旬に発売されるというニュースが。どうせなら新しい方がいいだろうということでこのボードの発売を待つことにしたのですが、3月に入ってもなかなか発売される様子がなく、「上旬て普通10日までのことだよなあ」とイライラしていたこの1週間。
ようやくAKIBA PC Hotline!の新製品情報にあがってきました。

というわけで、本日(3月12日)早速買ってきました。(←気の短いやつ。)
さてさてどうなりますことやら、続きはまた後日。

 
■組み立て




マザーボードにAthlon 64 3000+と付属のリテールファンをとりつけたところです。
リテールファンとしてはいままでの先入観を払拭するしっかりした作りで、重量感もあり、8センチ角のファンも静音化に寄与しそうで期待大。





ケースに組み込んでみました。
電源は12センチ角のファンが特徴の静音モデル。755-A2はメモリが基板の上部に配置されるレイアウトですが、このタイプの電源ですとCPUの熱ともども吸収・排気してくれるのでいい感じ。静音化のため左側のケースファンは使いません。VGAカードも、もちろんファンレス・タイプ。
ちなみに、VGAカードの上で曲線を描いているケーブルはS/PDIF出力モジュールです。


 
32bit版Windows XPのインストール

とりあえずはノーマルな32bit版Windows XPをインストールです。パーティションを分けて、Cドライブに32bit版、Dドライブに64bit版をインストールする予定です。
一応既存のシステム構成と比較してみます。

変更前 変更後
CPU Athlon XP 1800+ Athlon 64 3000+
M/B ECS KM400-M ECS 755-A2
Memory PC2700 256MB(CL2.5) PC3200 512MB(CL2.5) *
HDD 7200rpm 80GB 7200rpm 80GB
VGA NVIDIA GeForce 5200FX NVIDIA GeForce 5200FX

(4/10 *RAMを交換しました。)


メモリがPC2700(DDR333)では、本来のパフォーマンスを発揮できないじゃないか!・・・というツッコミもありますが。
・・・さらにVIAチップセットとSiSチップセットの比較になってしまいましたが、安定して稼動しているメインのマシン(741GX-M)には手を加えたくないのでね。

では、ありきたりですが、定番ベンチマークソフトでの比較を。

Software ECS KM400-M ECS 755-A2
SiSoftware Sandra Memory Bandwith Benchmark
RAM Bandwith Int Buffered
1892MB/s 2544MB/s 34.5%
Memory Bandwith Benchmark
RAM Bandwith Float Buffered
1750MB/s 2546MB/s 45.5%
File System Benchmark 27508kB/s 30718kB/s 11.7%
3DMark2001SE 1024x768, 32 bit color 4371 4535 3.7%
3DMark03 1024x768(default) 887 901 1.6%
FINAL FANTASY XI
Official BenchMark 2
Low 2603 3192 22.6%
High 1553 1760 13.3%



 
64bit版Windows XPのインストール

まずは、Microsoft社のページへ行って簡単な登録を済ませると、Eメールでダウンロード先を知らせてくれます。
450MBほどのサイズがありますので、ちょっと時間がかかりますがじっと我慢。
ダウンロードできたらイメージ・ファイルとしてCDに焼けばできあがり。後は通常と同じようにCDブートでインストール開始です。

インストール中の画面も表示がすべて英語であるというだけで32-Bit版と変わるところはありません。
・・・というわけで、さくさくとインストールできてしまいました。

デバイス・マネージャーを見てみるとオーディオ・デバイスがただひとつ認識されていないだけで、後は何の問題もないようです。これにはいささか拍子抜け。
ディスプレイ・アダプタはGeForce FX5200でこれもMSのドライバでそのまま認識されていましたが、nVIDIAのサイに用意されている64-Bit用ドライバをインストールしました。
内蔵のサウンド・デバイス(Realtek ALC655)については、Webで検索して見つけたベータ版のドライバをインストールしたところ難なく音が出るようになりました。デジタル出力も問題なしです。

デスクトップはこんな感じです。XPの特徴であるLunaスタイルは使用できず、いわゆるクラシック・スタイルが標準です。




起動途中の画面です。「64-Bit Edition」の文字がまぶしい・・・・・・ん?デジカメのせいか



Internet Explorerのバージョン情報です。
Internet Explorerは64-Bit版と32-Bit版の2つがインストールされています。スタートメニューに2つのアイコンがあり、一方が「Internet Explorer (32-bit)」と表記されています。どちらを使っても通常のブラウジングにはほとんど体感できる差はありません。

ただし、64-Bit版ではJAVAアプレット、Shockwave・FlashPlayerは動きません。


32-Bit版と64-Bit版の比較

まずはお約束のベンチマークから。
もっともこの手の数字比較はどこでも見られるので、あまり意味ないんだけどね。
(4/10 RAMをPC3200 512MBに変更後のデータ:赤字)

Software 32-Bit 64-Bit
SiSoftware Sandra Memory Bandwith Benchmark
RAM Bandwith Int Buffered
2544MB/s
3075
2539MB/s
3069
%
Memory Bandwith Benchmark
RAM Bandwith Float Buffered
2546MB/s
3076
2545MB/s
3073
%
File System Benchmark 30718kB/s
29982
29920kB/s
80183
%
3DMark2001SE 1024x768, 32 bit color 4535
4526
5414
5702
%
3DMark03 1024x768(default) 901
911
887
817
%
FINAL FANTASY XI
Official BenchMark 2
Low 3192
3273
3177
3265
%
High 1760
1785
1796
1800
%

64-Bit版の方で、File System Benchmarkの数値が明らかに異常と思われるのですが、何度測定しても同様の数値となってしまいます。そもそも使用したSiSoftware Sandraは32-Bit対応版で、実は64-Bit対応もあるようなのですが、公平を期すため敢えて同じソフトウェアで測定しました。その影響があるのかもしれません。)


むしろ重要なのは数字に表れない部分です。もっともだからこそ表現しにくいとこなんですが、なんとか頑張ってみましょう。

・全体的な操作感として:64-Bit版の方がほんのわずかですがレスポンスが遅いように感じます。これはまだドライバやシステムが安定していないため仕方がないと思いますが。メモリをPC3200に変えてみたらまた状況が違うのかも?
(その後PC3200 512MBのRAMに交換後は体感的にほとんど差がないようです。やはり気のせいだったか?)

・まだ試してみた数は少ないですが、一部例外を除いてほとんどの32-Bitアプリケーションはそのまま使えるようです。明らかにおかしかったのがベンチマークでも使用した3DMark2001SEと3DMark03。どちらもベンチマーク完走しますが、描画される絵が明らかに異常です。(例えば、3DMark2001SEの冒頭カーチェイスの場面では、雷でも落ちているかのようにたびたび画面が暗くなる。)もっとも、これはグラフィック・ドライバがまだ未完成であるためということかと思われます。(4/28 その後リリースされた新しいドライバ(Ver. 57.30)をインストールしたところ上記のような不具合はなくなりました。)

・これはかなり主観的なポイントなのですが、64-Bit版の方がわずかに音が良い気がします。これもまたドライバの影響なのか、はたまた気のせいなのか・・・。

気になったのでいくつかの音源に絞って徹底的に聞き比べてみました。
結論:やはり音が違う!

具体的にどう違うかと言うと、64-Bit版の方が音の輪郭が際立っていてクリアです。
逆に言うと32-Bitの方は、音の立ち上がりがわずかに遅く、こもった印象を受けます。別の言葉にすれば、解像度が低いというのか・・・。
いずれにしてもこれは面白い発見でした。ただ、この差異がBit数の違いからくるものなのか、ドライバの出来具合に起因するものなのかは良くわかりません。

ちなみにリスニング環境は以下のとおり。
 ・オンボードのサウンド・デバイスからデジタル出力

 ・スピーカはONKYOのWAVIO GX-D90
 ・音源(Source)のフォーマットはOgg-Vorbis(ビット・レート:192bit)

・OSの起動時間

32-Bit 64-Bit
約15秒 約18秒

測定値は、デュアルブートにしているため、OSの選択画面でEnterキーを押してからWindowsの起動音が鳴り出すまでの時間を3回ずつ測定した平均です。32-Bit版の方はLunaスタイル、64-Bit版の方はClassicスタイルという違いがあるため厳密には公平な比較ではないのですが・・・。
それにしてもこの起動の速さはとても気持ちいいものです。これはマザーボードの性能というよりはメモリコントローラを内蔵しているが故のAthlon 64のメリットということなのでしょうか?



Cool'n' Quiet


64-Bit OSに限定される話ではないのですが、Athlon 64システムの特徴のひとつとしてあるのが、Cool'n' Quietという技術です。システムの利用状況に応じて自動的にCPUクロック数を変化させることにより、消費電力を抑え、PCの発熱を低減し、結果的にシステムを静穏化できるという非常に素晴らしい技術です。今回Athlon 64システムの導入を決意する後押しとなったのが、実はこのメリットなんですね。CPUひとつで100Wを超える電力消費の某社製品に比べるとぐっとスマートな対応だと思います。

755-A2では 32Bit版のほうも64Bit版の方も、特に難しい設定をせずにちゃんと働いているようです。(電源設定のプロパティで「最小の電源管理」を選択。)
「OSがXPでも専用のツールをインストールする必要がある」という説明がされているところもあるのですが、問題なく働いているからこのままでいいのかな・・・?

755-Aでは64-Bit版の方は、特に難しい設定をせずにちゃんと働いているようです。(電源設定のプロパティで「最小の電源管理」を選択するだけ。)プレビュー版にはCool'n' Quietを有効にするツールがあらかじめ組み込まれているようですね。

面白いのは、64Bit版の方では、システムのプロパティに変動するクロック数が表示されていることです。もっともこれはバグかもしれませんね。Athlon 64 3000+の場合は、800MHz、1.8GHz、2GHzと3段階に変化するようです。

(追記:上記のようにシステムのプロパティを開いたタイミングでその瞬間のクロック数が表示されるのが普通のようです。これまで32-Bit版ではCool'n' Quiet機能がきちんと働いていなかったようですね。やはりAMD社のサイトから専用のツールをダウンロードしてインストールしなければならなかったようです。)


参考URLなど


MYCOM PC WEB 【レビュー】 Windows XP 64-bit Editionを使ってみよう

Vwalker.com 製品レビュー 755-A2


なお、今後も64-Bit対応アプリケーションやドライバのアップデートなどがあればその都度更新していきたいと思います。



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