◇メヴレヴィハネ門→トプカプ 門◇旅のしおり6枚目…工事用ブルーシートの家
内壁の上は、平らです。西側には、外壁の上部とその外の道路が見下ろせます。メヴレヴィハネ門を外側から入り、内側に抜けました。広い道路が整備されてある外側とは異なり、内側は、住宅が密集しています。車もほとんど見かけません。ところどころに石段があり、内側の城壁の上に誘われます。
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内壁と外壁の間のテラスに、人が住んでいました。電線は見えません。上下水道もなさそうです。突起物の上に立って遊んでいるような子供たちにカメラを向けました。すると、私を見上げた子供たちが、「マネー!」と大声を上げました。続いて、テントのような家から顔を出した大人の女性たちもいっせいに、「マネー、マネー!」と叫びます。とげとげしい「マネー!」の合唱です。
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無視して、さらに塔へ登りました。外壁の屋上への螺旋階段も見下ろせます。
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子供たちが現れました。五、六メートルの間を置いて、私も近寄りません。今度は、彼らも「マネー」とは叫びません。日本語で話しかけました。はにかんでいるようでした。
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握手をせずに、私は塔を降りました。子供たちがぞろぞろとついてきます。石段を降りきっても、まとわりつきます。自動車の修理工場のような家がありました。そこの叔父さんが何か、怒鳴りました。子供たちは、何か怒鳴り返して、城壁へ戻りました。修理工場の叔父さんが、困ったような顔を私に見せました。 しばらく、内壁の内側の道路を歩いていきました。軍隊の詰め所のような建物がありました。若い兵隊が、歩いてきた私を不思議そうに見ていました。
ホテルへ帰ってから、ガイドさんに話しました。しばらく黙った後、こう答えました。「あの人たちがジプシーと呼ばれるべき人たちかどうはわかりません。ただ、あそこは、世界中のどの都市にもそういう地区があるように、観光客が足を踏み入れるべき場所ではありません」