大地母神の系譜:紀元前58世紀〜紀元前1世紀はるか古来から、人々は自分たち以外の何かに願いを託してきました。一つは、太陽や川、山などの自然物そのものであり、もう一つが、農作や畜産の豊穣を象徴する母像です。年月と文化の変化が、母神像にも現れています。1:紀元前58世紀頃……母神像……チャタルホユック出土:アナトリア博物館2:紀元前55世紀前後……母神像の浮き彫り:復元神殿……チャタルホユック出土:アナトリア博物館![]()
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玉座に座す母神は、出産する女性を表現しています。両脇には、肘掛けのように、聖獣が配置されています。両膝の間、たるんだように見える下腹に、巨大なへそのようなふくらみがあります。私のカメラではうまく撮影できなかったのですが、赤子が顔を出していました。焼き粘土製です。
3:紀元前25世紀前後……偶像……キュルテベのベイジェスルタン出土:アナトリア博物館![]()
雄牛の神殿が復元されています。神殿の最奥の中央、その最上部にある四角い部分が母神像だと、考古学者には判断されています。高さは112cmあります。石膏製です。
4:紀元前14世紀以降……アフロディーテ女神(オリンポスの12神)……ペルゲ出土:アンタルヤ博物館![]()
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大理石製です。紀元前17世紀以前にエーゲ海に展開されたキュクラデス文明の出土品の原型のようにも感じられます。
5:紀元前6世紀頃……キュベレ母神像……ハットゥシャのビユックカレ出土:アナトリア博物館![]()
ギリシアそのものです。
6:紀元前2世紀……アルテミス母神像……エフェソスのプリタネイオン出土:エフェソス博物館![]()
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ヒッタイトの首都であるハットゥシャのビユックカレで見つかりました。紀元前13世紀以前のヒッタイト時代の物ではなく、のちに同地を支配したフリュギア帝国の物です。キュベレ母神の両脇には、フルートと竪琴を奏でる楽士がいます。左手に持っているのは、果実のように感じられます。林檎にしてはヘタが太すぎる気がします。今は失われた果物かもしれません。ギリシア美術の影響が感じられます。
7:紀元前1世紀……アルテミス母神像……エフェソスのアルテミス神殿出土:エフェソス博物館![]()
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広い展示室に入ったとたんに、吸い寄せられる美が放たれています。足もとの一対の動物は、鹿でしょうか。白大理石に見えました。髪飾りにも衣装にも、横一列ずつ異なる現実の動物、架空の動物が細かく浮き彫りにされています。牛の睾丸と思われるふくらみをたくさんぶら下げています。言葉で解説すると装飾過多に感じられますが、実物は「さわやかな重厚感」というバランスを見事に表現しています。
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アルテミス神殿そのものは、紀元前4世紀に焼失後は再々建築されませんでした。しかし、小規模な礼拝場の機能を果たしていた可能性があります。残念なことに、焼け残ったかのように黒ずんでいます。
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