●第4の粘土板●

 レバノン杉の森まで、1日300kmずつ進み、眠る度にギルガメシュ王は神意伝達のための夢を求めます。そのための儀式があります。
 1、井戸を掘り、その水で体を浄める。
 2、──を──に置く。
 3、近くの山へ登り、太陽神シャマシュへ焼き粉を捧げる。
 4、輪が描かれた中で、眠る。
 5、太陽神シャマシュからの、神意が含まれた夢を見る。
 なかなか重労働です。しかも夢の内容は直接的ではなく、解釈が必要となります。意気込んでいたギルガメシュ王は、次第に怖気づきます。
 ギルガメシュ王……山が自分の上に落ちてきた夢を見ました。
 エンキドゥ……山はフンババであり、落ちるとは、私たちに殺されて倒れる、という意味でしょう。
 暗そうな夢を、エンキドゥはプラスに解釈してあげます。さらに、太陽神シャマシュは、今なら森番フンババは、やっかいな森の奥にはいず、7枚の鎧の内の1枚しか身に着けていない、早く立ち向かえ、とアドバイスを重ねます。その森から森番フンババの叫び声が聞こえると、ギルガメシュ王はまた怖じ気づきます。エンキドゥは表面上は元気づけて、森の入り口へ達します。その光景を呪術祭司シンは、
「彼らは立ち尽くし、森を見つめた」
 と、表現しました。

レバノン杉の森の浮き彫り:紀元前710年:コルサバードの王宮出土:大英博物館