e.maxプレスとは?
エンプレスシステムとの違い
IPSエンプレスシステムの国内販売終了に伴い、e.maxシリーズが登場した。
e.maxとはプレスシステムだけでは無く、ジルコニアフレーム上へのオーバープレス素材やジルキャドと呼ばれる他社製CAD/CAM用のブロックなどもそのシステムに含まれるため、IPSのオールセラミックス素材に関する総称の様なものになっている。内容が多岐に渡り一見ではシステムの全容が分かりづらいのだが、プレスシステムが中心となるシステムのためこの部分においてのみ記述する。
従来のエンプレス1は二ケイ酸リチウムガラス含有セラミックスのエンプレス2へとシフトしていた。
その同じ二ケイ酸リチウムガラス含有セラミックスの曲げ強度を400Mpaまで高めた素材がe-maxプレスである。
圧入するインゴットのサイズも変わったため、専用のリングシステム・プランジャーを導入する必要があるが、従来のEP-500等の圧入器は温度設定等を変更したプログラミングをする事でそのまま利用出来る。
使用感としては専用埋没材の改良もあって圧入の確実性が高まったと思える。また、プランジャーへ余ったインゴットが付かないようにする分離材も発売され、この点は大変便利である。
専用陶材のe.maxセラムであるが、従来のエンプレス用陶材と比べ、かなり改善されている。
質感や色調も良くなり、強度も上がっているように思う。
しかしながら、インゴット・陶材共に価格が大幅に上昇したため、他社ジルコニアやアルミナと比べ製作原価は非常に苦しい立場に置かれていると考えられる。
CAD/CAMジルコニアの登場により、プレッサブルシステムの存在が微妙な立場に立ったように思えるが、CAD/CAMが高価である事、このシステムならではのメリットもある事など、今後も一定の主流をなしている。
念願だったe.max HTインゴットが登場
強度と透明度を併せ持ったHTインゴットが2009年7月登場した。
今迄のe.max素材ではインレーやベニアに使用した際、辺縁の透過性に問題があり、色調的に浮いてしまう事があったが、このHTの登場で最もセラミックスインレーに適した素材になったと言えると思う。
左 従来のインレー
右 HTによるインレー
また、クラウンに使用する場合でも透明性の増加により、支台歯の綺麗な症例では素晴らしい審美性を発揮する様になった。
しかも、最後臼歯やインプラント上の補綴の場合クラウン形態を全てHTで製作しシェーディングのみで仕上げる方法で、強度と審美性を両立させる事も出来るため、大きく応用範囲が広がったと言える。
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