商品の製作と販売-私の心がけ-
ぶっちゃけ、イベントに参加して、造型品を販売する時に思うんですよ。
売れるかなって。売れたらいいなって。
誰か同じ趣味の人が、いわゆる「同好の志」が買ってくれるんじゃないかなって。

しかし周りを見回すと、地道な努力の積み重ねでスキルUPした人、
芸術系の専門学校、大学に通う人や卒業生なんかもイベント参加しているのです。
キャラが好き、物を作るのが好き、だけじゃ太刀打ちもできない世界が広がっています。
T'sの宮川武さんの空間構成力なんか、天才の名を欲しいままにする訳が理解できます。
結果、売り上げに如実に現れます。
私はイベント毎に在庫を持ち帰る事ばかりです。


イベント参加や個人的交流を通じて、色んな人に教えてもらいました。
シンメトリー。デッサン。そして愛。

機械系はシンメトリー(対称性)がとれていないとまず駄目です。
直線は直線に、平面は平面に、直角は直角に。そして、現実に存在した物はディフォルメが入っても忠実に。
人間系はデッサン。
骨はどう動くのか、筋肉はどうついているのか、そこに脂肪は存在するのか。
そして、作ったものに対しての愛情は、時には上記二点を超える事すらままあります。


今、私の部屋の壁には次のような事を書いた紙が貼ってあります。
其々、違う人から違うタイミングで聞いた事を咀嚼して、自分用にまとめたものです。
一寸文章(標語)としてはどうかとは思いますがw

1)我を満足させる商品を作るのでは無く、満足できる商品を作れ
2)自分でその商品を(その価格で)買いたいか。それを作れ
3)こんな物が何故欲しいのか。それを見極めろ、口説け

これらの点に合致するのは、高い品質、大きな愛情。
しかしそれが実に難しいです。


1)は、作ったという安心感と充実感を作品の質と取り違えがちな自分を戒める為のものです。
簡単に言えば、独りよがりは避けよう、という事ですけど、こう聞いた時にハッとしました。
そして、思い返した時、私が満足できる商品は「ねここねこ(貯金箱)」だけでした。
カルタンはこの言葉を得た後で作った作品です。

2)は、欲しい物ならお金を出して買う筈だ。なら自分の作品を買いたいか?買うなら幾ら払う?という
立ち位置の変換です。今迄の値段設定を根本から覆した事件でした。
2002C3Preにアイナ・サハリン縛りで出店した時、私の作品だけ売れませんでした。
その時に言われた数々の指摘のうち、この一点がすべてを言い表していたのです。
自分が買わない物を人が買うわけないでしょ、と。
そして、在庫がこう言うのです。「金を貰っても、イラネーョ。」

3)は、別に口説く必要はないのです。ただ、この言葉を頂いた方はこう言っていたので。
なんといっても、フィギュアの場合は"モノ"が全てを物語っています。
出来が良いから欲しいのか、可愛いから欲しいのか、キャラ萌だから欲しいのか…何か理由がある筈。
(ただ、キャラ萌では売れないですねぇ。個人的に萌えたインクたん、
やはり萌な人にしか買っていただけませんでした。萌だけじゃなく、スキルが足りてないと駄目っす。)


腕が未熟ですから、こういう戒めを時々見直しています。
プロレベルの方はこんな事、意識せずとも出来てしまうのでしょうけれど。             0326
戻る