今や昔の話題になっちまいましたねぇ (苦笑
フィギュア撮影 会場版

イベント会場で、条件の違いで写真写りがどう変わるか、
実地テストをしました。
取り込みですので、実際の写真とは少し感じが違います。
偉そうに書いてますが、大したことはありません。
                                2000.08.09
一眼レフ主体で書いています。
デジカメでは殆ど問題は起きないし、
起きてもその場ですぐに確認/消去できるから。
デジカメでの撮影の参考にはなるかも知れません…
時折あらわれる【銀塩】というのは、普通のフイルム撮影の事。
フイルムは銀の粒子を使っているので、こう呼ぶのです。

まだまだ工事中。すみません。
スタジオ撮影については下のリンクからSA-ssにどうぞ。
項目
1.フラッシュ
2.被写界深度
3.フラッシュon/off
4.撮り比べ
5.露出補正
6.構図


1、フラッシュ

フラッシュを当てる方向を考えないと、思わぬ失敗をします。また、雰囲気も変わります。
これを避ける為には、被写体の正面上から光を当てるか、リングライト(フラッシュ)が有効です。
ただし、もちろん、ちょっとした気遣いでクリアできます。(「4、撮り比べ」も参照してください)
jaf9ONe02.jpg
100mm f=5.6        35mm 正面光 距離 不明(0.5m?) f=5.6
これは4月のコミパの時に撮ったもの。
向かって左に突き出している腕の影が
左フラッシュ光の為に胸に落ちています。
        メルボックス
正面(カメラの上方)にフラッシュが位置すると、
このように全体に光が回り、普通に撮れます。
ただし、フィギュアは立ちポーズが多いので、
このままでは小さい感じがします。(ONeの美紗さん)
35mm 左側光 距離0.38m f=5.6 35mm 右側光 距離0.38m f=5.6
フィギュアにあわせて、縦位置で撮って
みましょう。するとフラッシュは横にきます。
近距離での左右光は、陰影が強くでます。
広角レンズやマクロレンズは注意です。
          
また、僅かなカメラ位置(前後左右)の違いで
光の回り込み方が変わり、全然雰囲気が
違ってしまいます。
こちらの写真では僅かにカメラが動いただけ
なのに、光と反対側のディテールまでもが
写っています。
35L035f56kaora.jpg 100L11f56kaora.jpg
35mm左側光 距離0.35m f=5.6 100mm左側光 距離1.1m f=5.6
同じような大きさに撮れていますが、
左が広角レンズによる近距離撮影。
影が大きいのがわかるでしょうか。
「4、撮り比べの項」最後も参照してください
遠距離だと、影の大きさが押さえられます。
しかし、焦点距離が長くなるほど
ピントの合う部分が薄くなる傾向があります。



、絞込みによる被写界深度(ピント合焦面の深さ)の違い

通常近接撮影では絞り込んで(f=5.6などの数字。大きくします。)撮ります。
銀塩写真(普通の写真)の微妙なボケ具合はウェブ上では表現できませんです。
72dpiならば1個の点の直径は0.34mm。しかし銀塩は0.033mm以下なのです。

(表現するには、この10倍以上の大きさの画像が必要だということになります)
50L06f22yayoi.jpg 50L06f56yayoi.jpg
50mm左フラッシュ光、距離0.6m f=22 50mm左フラッシュ光、距離0.6mf=5.6
絞り込むと全体にピントが合います。
(ピンぼけに見えますが取り込みのせい。
実際の写真はピントが合っています。)
少しボケますが、
許容範囲ぎりぎりでしょうか。
(同左)
50L06f18yayoi.jpg ←開放絞りでは、刀の柄の先にしか
ピントが合っていません。
(本当なら、これが顔の目の部分に
合わないといけないのですが。)

息を吸い込んだ分胸が膨らみ、
上体が起きると、
カメラは被写体から遠くなります。
また、自然に体は前後にスゥイング
します。
これでピントが狙った処に合うから、
プロカメラマンは凄いのです。



50mm左フラッシュ光、距離0.6m f=1.8




、フラッシュを焚くべきか焚かないべきか

フラッシュを焚かない場合は、室内のライトの影響で変色して写るので
注意してください。(この回避方法は今後にでも。)
えるまぁ個人的にはノンフラッシュ時の色の方が好きなんですが。
自宅撮影時には同様の理由で普通のライトを好む人もいますが
ここは会場なので…。そういえば時々VTR用ライトで撮影する人もいますね。
(あ、あれはデジタルビデオなのかな?)
WF2KW09.jpg 35N038f28naru40.jpg
50mmマクロ/ノンストロボ f=3.5開放 35mmノンストロボ 0.38m f=2.8 1/40
これは冬WFでASA800を使って撮ったもの。
1/60くらいだった気がします。
直上光のため、顔が影で隠れています。
手ブレを押さえるために絞り開放気味で
シャッタースピードを早くし、
しかもなるべく全体にピントを合わせたいなら
広角レンズが一番です。
でも、ボケる(ピント合焦面が薄くなる)のは
どうしようもありません。
35N038f56naru10.jpg 50M05f56naru.jpg
35mmノンストロボ 0.38m f=5.6 1/10 50mmマクロ/リングライト 0.5m f=5.6
ボケを避けるには絞り込むわけです…。
そうすると(Web上ではわかり難いですが)
シャッタースピードが遅くなるので
手ブレしてしまいます。
解決するにはフラッシュを使うのが一番
なのですが、このように色が違って
しまいます。
(影を出さないリングライトを使ってみました。
上の方にあるカオラと比べてみてください。)
太陽光下の色再現に近いはずですが、
肉眼で見るよりもグラデ表現が汚い気がします。
逆に、グラデの掛け方が解って良いかも…




、撮り比べ
50MN06f4sakura.jpg 50M09f4sakura.jpg
50mmマクロ/ノンストロボ距離0.9mf=4 50mmマクロ/リングライト距離0.9mf=4
ビッグサイトは直上からの光しかありません。
(羽や足の白い光は搬出入口からの光です)
顔や足が影になってます。
左と同じ条件で、無影(というか、影が散る)
になるリングライトで撮ってみました。
影は撮影位置にかかわらず、
正面光のようになります。
50L10f56sakura.jpg 50R10f56sakura.jpg
50mm左側光、距離1.0m f=5.6 50mm右側光、距離1.0m f=5.6
この作品は向かって左側に体が開いている
ので、左側フラッシュが自然に近く写ります。
右側フラッシュは羽や顔が邪魔をして
影が大きくでます。
フィギュアの「体の開き方」を考慮しましょう。
35L05f56hituji.jpg
100mm左側光 距離1.7m f=5.6 35mm左側光 0.5m f=5.6
上と同じ左側フラッシュを望遠レンズで
撮ってみました。遠くから撮影することで
正面光に近くなり、影の出かたが小さく
押さえられます。
近距離であっても、フラッシュの方向が
合っていれば違和感なく撮ることができます。
これも、上のカオラに比べればよくわかると
思います。(つまり、カオラは右側光が○)
尚この場合、構図的にもう少し右に被写体を
寄せたいところですね。
上下はラボに調整して焼いてもらえるのですが
面倒くさいのでやってません。




、白いものを撮る
50M038f561digiko.jpg
50mmマクロ/リングライト 0.38m f=5.6 左ノーマル、右+1補正
白いものは、+補正をかけないと露出不足気味になります。
カメラが「白」を「明るい」と勘違いするからです。
だから、暗いんだよ、と騙してやります。
ASA400の高感度フィルムを入れているのにASA200のフィルムだよ、と
カメラに教えてあげると、沢山光を当てようとするわけです。
つまり、そんな感じです。<プラス補正>
デジカメの中にはこの機能付きがあるようです。この機能を使わなくても
写りますが、コントラストが低下するんじゃないでしょうか。よく分かりませんが。




、構図
フイルムに写った像よりも狭い範囲の像が、印画紙に焼き付けられます。
これは、焼き付けの範囲が少し小さめに設定されていることと、
フイルムの24×36mmというサイズと印画紙の大きさの比率が違う為です。
最近は自動化の為に、被写体が中央になるよう調整してくれるラボ(現像所)は
ほとんどありません。焼き上がりを見て、位置の修正指示をスレーブ(フイルム袋)に
書き込み、もう一度焼いてもらいます。(ラボによっては不良扱いで無料にしてくれます。)

ですが、縦(長手)方向の調整はできるものの、横(短)方向はほとんど調整できません。
ですので、撮る際の直感的構図(位置決め)が重要になってきます。
根本的に!!上手く構図が採れていないと何をしてもダメです(笑
このコンテンツにある写真も随分と被写体の端が切れたりしていますが、
これは目一杯大きく撮った事、ラボがオートで焼き付けた事に拠るものです。
めんどくさいので焼き直ししてません。

なお、焼き付け事に色々なサイズの紙が選べるわけですが、
その縦横比率には次のような特色があります。これを意識すると面白いかも。
デジカメの場合はトリミングが簡単にできるので、結構楽しめるかな。
1:1    正方形。合理的、理知的なイメージ。
1:1.333  デジカメの640x480はこのサイズ。どっしりした感じ。
1:1.414  紙の縦横はこの比率。サービスサイズの写真もこの割合に近い。
       35mmフイルムのサイズ24x36はこれと黄金比の間。
1:1.618  黄金比。優雅、穏やかなイメージ。
1:2以上 非日常的な感じ。パノラマ写真は1:2.875位になる。  


◎総論
 ○100mmでは2、3人の頭越しに撮影することができますが、
  最短距離の関係で最前列での撮影は不可能になりました。
 ○35mmのような広角レンズでは、画面いっぱいの撮影ができる距離(約0.4m 1/6サイズ)の時、
  普通のストロボでは陰影が強く出ます。(近くなりすぎ、レンズ-フラッシュ間角度が開くのも問題です。)
  縦位置撮影用にフラッシュをシフトするのが良いでしょう。
                        
  へ                     
[ ○ ] □  ←こんな感じ       
 ̄ ̄\_⊇                 


  すると、影がフィギュア本体の真後ろ下方に出るので、目立たなくなります。
  なお、デフューズ(トレーシングペーパーやティッシュを発光部に「フワリ」とかける)か
  バウンス(反射させる)にしないと、フィギュアが局所的に強く光ってしまいます。
                          /→
      |→               /→→
  □ ⇒|→                ↑
      |→                □
  (デフューズ)           (バウンス)


 ○マクロレンズでないと、小さいフィギュアの撮影は、画面一杯に取ることができません。
  長焦点(望遠)レンズは大きく写りそうに思いがちですが、
  最短撮影距離が長くなる分近寄ることができないので、大きく撮れないのです。
  マクロレンズには焦点距離があり、長いものほど、遠くから撮る事が出来ます。
 ○クローズアップレンズ(フィルター)は、流動的な会場内では付け外しの手間が大変不便でした。
  被写界深度が大変に薄くなり、局所的な撮影にのみ「使える」感じで全体像は撮れませんでした。
 ○未塗装の場合、プラス補正をかけたほうが良いようです。
 ○室内ライトによる変色はフィルターか専用フイルムを使用すると良いと思いますが、
  後日の課題とさせていただきます。


 ○フィギュア撮影に向くカメラの順は、以下のように思います。
  基本的にオートフォーカスでの撮影は、コントラストの差が大きくないとピントが合いづらいです。
  つまり、背景とフィギュアの色(明度)が近いとダメな訳です。

1:デジカメ
  ○撮影結果が即座に確認できるから。被写界深度によるボケが殆ど無いから。
  画像処理で背景を暈かす事ができますし、小さくしか撮れなくても、大きく伸ばせます。
  現像料金などもかかりません(これが馬鹿になりません)。
  撮影用液晶が回転するのは撮影が楽ですよ〜。
  ▲ただし、モニターで鑑賞する限り、画像は普通の銀塩写真にかないません。
  2でも書きましたが、72dpiならば1個の点の直径は0.34mm。しかし銀塩は0.033mm以下なのです。
  撮影時は読み込み時間がかかります。
  一眼レフタイプのモノで無いと、ピンぼけする場合があります。
  理由は二つ。一つは、ASA感度が100相当のため暗いとシャッタースピードが遅くなるから。
  二つ目は撮影用液晶が小さい為、撮影時は合焦しているように見えるから。でもモニターで見ると…(T-T
  特に接写時はズーム以上にピンぼけし易いです。
  回避するにはピントを合わせなおして複数枚撮るのが一番でしょう。

  接写機能よりズーム機能が勝手が良いようです。
  特にデジカメの接写機能は近距離すぎるので、ディーラーさんに嫌がられます。
  しかしながら、小さいものは接写で無いと撮れないのも事実。
  ズームと接写機能を同時に使えるカメラを選ぶのがベストだと思います。

2:一眼レフ
  ○見たとおりに撮影でき、撮影もスピーディです。
  フラッシュなどのアクセサリ、フイルムの感度が充実しているので綺麗に撮れます。
  ▲ただし、撮影に慣れていない場合、手ブレなどで失敗することがあります。
  また、現像&焼付けは現像所まかせなので、手馴れたところでないと
  色、構図等が思ったようにならない事があります。
  小さいフィギュアなどは「マクロレンズ」でないと大きく撮れません。
  (普通レンズでも撮れますが、伸ばし料金は高いです)
  標準ズームレンズ(マクロ付)ならば、便利なのでは?

3:接写機能あるいはズーム機能のあるコンパクトカメラ
  ▲真中に撮ったつもりが、画面からズレる(パララックスと言う)場合があります。
  ピンぼけになっても、写真が出来上がるまで、その失敗がわかりません。
  (一本まるまる失敗、という場合もありえます)

4:接写機能のある使い捨てカメラ
  ▲レンズがプラスチック製で安いものなので、画質が今一つです。
  問題点は3と同じです。




◎えるまぁ的アドバイス
  シャッターを切る際の心得
 ・月夜に霜の降る如く、シャッターを「落として」ください。
 ・息は「吐き止め」「吸い止め」「吸ってから僅かに吐いて止め」などの癖をつけてください。
  なお、止める時間が長すぎるとかえって手ブレします。
 ・カメラを持つ腕は脇を閉め、おでこと二本の腕の三点支持。体は半身。
 ・中央部重点測光、スポット測光がお勧めです。


●注意
会場内に展示されているフィギュアは、「商品見本」です。
撮ってあたりまえ、なのではありません。
撮らせてもらう、という意識を忘れずに。

●ストラップは首や手首にかけて!(フィギュアを引っ掛ける場合が!!)
 撮影時は、フィギュアにぶつからないように!(覗いていると分かりませんが、カメラは物凄く近づいています)




フイルム:フジSUPERIA ASA400
使用機材:Canon T90
使用レンズ:FD100mm/F=2.8, FD50mm/f=1.8, FD50mm/f=3.5macro, FD35mm/f=2
使用フラッシュ:Canon300TL(TTLにて自動シャッタースピード同調)+トレーシングペーパー1枚デフューズ
          Canon macro ring lite ML-3(TTLにて自動シャッタースピード同調)
          絞り優先AE/スポット測光
   *特に「リングライト」の断りが無い場合は、普通のフラッシュ(300TL)撮影です。
当日の環境:セコニックツインメイト、直射光入力にてEV=9 (f=5.6時1/15 ASA400)
        WFが開催される東地区も同じくらいです。


このページは、まだ編集完了していません。(いつ完了するんだろう?)

なお、えるまぁはズームレンズが嫌いなので単焦点レンズのみのデータです。

さわたりけんじ様には、美紗さんの写真のウェブでの使用をお知らせしております。
ただし、これらの写真はすべて、会場内で撮影者えるまぁが個人的責任において撮ったものです。

ZAN様には、猪名川由宇の写真のウェブでの使用をお知らせしております。
ただし、これらの写真はすべて、会場内で撮影者えるまぁが個人的責任において撮ったものです。

宮川武様には、テストの趣旨をお知らせしております。
ただし、これらの写真はすべて、会場内で撮影者えるまぁが個人的責任において撮ったものです。
特に断りが無い場合は、全てT's systemの作品です。

ひめかわあゆさん、いろいろご指導ありがとうございました。

会場での撮影でなく、スタジオ撮影については□SA-ss□ フィギュア撮影講座をご覧ください。
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