Fate 料理ごのみ

献立・食材系
 マーポー、ラーを「辣」に訂正0315
鶏ささみと三つ葉のサラダ
鮭の照り焼き
ほうれん草のおひたし
大根とにんじんのみそ汁
とろろ汁
玉ねぎとじゃがいものみそ汁
だし巻きたまご
こんにゃくのおかか煮
秋刀魚塩焼き
から揚げ
レンコンとこんにゃくのいり鶏
揚げ出し豆腐
豆腐とわかめのみそ汁
鶏の照り焼き
大根サラダ
つくね鍋
かに玉
青椒牛肉絲
肉と野菜の炒めもの
シューマイ
トースト
きのこの炊き込みご飯
半熟卵
えび団子
鶏肉とゆでたまごのしょうゆ煮
和風煮込みハンバーグ
シチュー
卵焼き
カレー
かつおのたたきサラダ風
鶏肉揚げ辛ねぎソースかけ
肉じゃが
てんぷら(えび天)
お好み焼き
カツ丼天丼
かに玉丼
玉ねぎ入りみそ汁
ベーコンエッグ
クラムチャウダー
鶏肉の照り焼き
たら雪見鍋
キュウリの塩漬け
ジャガイモの酢の物
野菜を肉で巻いた焼き物
ジャーマンポテト
ジャガイモ炒め
コロッケ定食
ミックス定食
おかゆ
うどん
マーボー(麻婆豆腐)
いわしの蒲焼
かぼちゃ煮
かじきのから揚げ
スライストマト
あさり炊き込みご飯
エビ包み蒸し
イカエスニック風
おにぎり
醤油
オイスターソース
豆腐
納豆
マーマレード
イチゴジャム
マーガリン
バター
海苔
牛フィレ
南瓜
大根
かいわれ

生姜
柚子


テーブルに朝食が並んでいく。
鶏ささみと三つ葉のサラダ、鮭の照り焼き、ほうれん草のおひたし、
大根とにんじんのみそ汁、ついでにとろろ汁まで完備、という文句なしの献立だ。
「いただきます」
「いただきます」
桜と二人、きちんと座っておじぎをして、静かに食事を始める。

   中略
今では師匠である俺を上回るほど桜の腕前は上がっている。
特に鮭の照り焼きの焼き加減は神域に入っているっぽい。

                                     一日目・朝食「衛宮邸の朝」より。


Fateをやってまず驚かされたのがこの朝食だった。美味そう。そして、
ええっ、朝で鮭なら塩焼きじゃないの!?みたいな。

照り焼きは時間が掛かる。みりんと醤油のタレに漬け込んでから、
何度もタレを塗っては焼き、みりんが照りを出すから「照り焼き」。
刷毛でタレを塗り付けひっくり返しながら、
幸せそうにガスコンロの魚グリルを覗き込む桜の姿が目に浮かぶようだ。

とろろ汁は…私の生まれた地方では"とろろ汁"というのは、
山芋を摩ったとろろにダシ(味噌風味)を加えて味を整えているものを言うので、
こいつには醤油をかけないのだが…まぁ醤油だわな。

「わるい。桜、醤油とって」
「はい-って、大変です先輩。先輩のお醤油は昨日で切れています」
「んじゃ藤ねえのでいいや。とって」
                    同「衛宮邸の朝」より


なんということだ! 衛宮邸の食卓には各人のmy醤油が準備されているのだ!!
きっとmyソースもあるに違いない!!!
各人のこのコダワリに驚かずしてどうする。

だが、これだけは言える。
どんな食べ物でも、醤油や塩、ソースがマズイと味は台無しになる。
少し贅沢と感じるかもしれないが、500円くらいの小瓶のものに切り替えるだけで、
同じ食材でも美味しく食べれる。是非ここにお金を使って欲しい。
そもそも一升壜や1Lペットボトルの醤油なんて家庭で使わないほうが良い。
使い切る前に酸化して、壜の口あたりに塩を吹いて、ネットリ濃い味になってしまう。
醤油は澄んだ味と香りがするものだ。
ちなみに現在の私の愛用は、醤油は探している最中だが、ソースは
高橋ソースのCOUNTRY HARVEST。500円。
これはむちゃむちゃ美味い。成城石井で扱っている。



ご飯を炊いて、みそ汁を作っておく。
昨日は大根とにんじんだったので、今日は玉ねぎとじゃがイモのみそ汁にした。
同じに定番のだし巻きたまごをやっつけて、余り物のこんにゃくをおかか煮にして、
準備完了。
主菜の秋刀魚は包丁を入れて塩をまぶし、後は火を入れるだけ、というところでストップ。

  中略
「あ、この匂いは士郎の卵焼きね。そっか、今朝は士郎の朝ごはんなんだー」
藤ねえがのんびりと食卓へ移動していく。

                                    二日目・目覚め「衛宮邸の朝」より


朝から秋刀魚の塩焼き!?
せめて鯵の開きではなかろうか…と思うのだが、そこはそれ、料理も堂に入った衛宮家の食卓、
これ位は文字通り朝飯前なのだろう。
…いや、寒い。悪かった。
えっと、朝からそんな油が滴るようなモノもOKというのが、私としては羨ましい。
だし巻き玉子やこんにゃくのおかか煮をさらりと作る辺り、手馴れているとしか言い様がない。
どちらも昆布+鰹節というダシを使うから確かに手間は減るが…(出汁取り後のでおかか煮か!?)
正直、衛宮家の朝食は手が掛かりすぎという気がする。
世の奥様方を敵にまわしてはいけない。

匂いで調理者がわかるあたり、藤ねえの感覚が鋭いのか、それほどのだし巻き玉子なのか。

桜ルートを辿ると、ここに更に一品加わることになるが、それはまたあとで。


「衛宮、そのから揚げを一つくれないか。俺の弁当には圧倒的に肉分が不足している」
「…いいけど。なんだっておまえの弁当ってそう質素なんだ一成。
いくら寺だからって、酒も肉も摂らない、なんて教えがあるわけでもないだろう」

                                       二日目・学校「日常(II)」より

から揚げ。これもNHK「ためしてガッテン」で特集していた。
油は180゜C、菜箸を入れたときに全体から泡が出る状態だそうである。

揚げ一回目 1分30秒
休ませ 4分
揚げ二回目 40秒

二度揚げする。休ませ時間で肉に余熱が回るのがポイントなのだそうだ。
下味をつけた後、水を20秒ほど揉み込むとさらにジューシーになるとか。
なお、揚げ物・天ぷらは私は作らない。油の処理が大変だからやりたくないのだ。


どうせこの材料だと作れるものなんて限られてる。
とにかく豆腐が余っていた。ざっと考えて、まず揚げ出し豆腐。
汁物は簡単な豆腐とわかめのみそ汁に。
下ごしらえが済んでいる鶏肉があるので、こいつは照り焼きにして主菜にしよう。
豆腐の水切り、鶏肉の下味つけ、その間に大根をザザーと縦切りにして
シャキッとしたサラダにする。
大根をおろしてかけ汁を作ってししとうを炒めて-
−−
                             四日目・夕食「仲良しセイバー、仲良し凛」より

毎日揚げ物をしていれば、から揚げも天ぷらも揚げ出し豆腐も作れるんだろうなぁ。
さて。衛宮家の食事内容を見ていると、ちゃんと主食、主菜、副菜、汁物が
そろっている事が多い。
それもどうだ、今晩の揚げ出し豆腐にはシシトウが彩りに添えられるのだ!! うわ、芸細。
大根も豆腐も使いまわす家庭らしい事情に
あ、こいつはメニューを並べただけではない献立だ、と説得力を感じてしまったのは
私だけではないだろう。

この四日目夕食が、ゲーム中の食事シーンを更に面白い展開にする布石になっているのは
ご存知の通り。
そう、凛に握り拳を握らせ、セイバーに衛宮家の美食を覚えさせてしまったのだ。
後にセイバーをして、兵糧攻めの恐ろしさを再認識させる事になる。
いや、それは兵糧攻めとちゃうがな、と突っ込んだのは皆様と同様w

ところで、鶏のテリヤキであるが、
テリヤキソースってのは、アメリカで醤油を売るためにキッコーマンの現地営業が考え出した
醤油とワインビネガーがベースのBBQソースであるとプロジェクトXでやっていた。
当時はどうか知らないが現在では、ソースと呼ばれるだけの事はあり、
ニンニクや油、みりん代わりのコーンシロップ等が入っているらしい。



「あ、来た来た。ほら、見てよこの料理!
なんと遠坂さんは、長らく不在だった中華料理ができる人だったのだ〜!」
テーブルに並べられた料理を前にしてはしゃぐ藤ねえ。
言われてみれば、確かに今日の夕食は中華風だ。四つの大皿には
かに玉、青椒牛肉絲、なんか見たこともないような上品そうな肉と野菜の炒めもの、
何を考えているのか皿一杯のシューマイ軍団、と色鮮やかなことこの上ない。
小皿には口休めのサラダ等が用意されており、細かいフォローも行き届いている。

  中略
「二人とも早く座ったら?中華ものって冷めると犯罪的に不味いんだから」

…悔しいが、旨い。
中華を作らない理由が"みんな味が一緒だろう"という考えからだったのだが、
それが偏見だったと反省するほど、旨い。

                                        五日目・夕食「君も一緒に。」より


中華はなー。火を如何に御するかという料理だからなー。
凛は魔術の腕が一流だから中華で火を使い切れるんだろうなー。
似たようなもんだし(ぉ

中華の味が一緒、というのは私も近い感想を持っていた。
横浜の中華街に行っても、広東四川等の違いがあるとはいえ、まぁこんなもんだろう、という
感想の域から逃れられなかった。
ところが。
いやぁ、あるもんだ。美味い店ってのは。ちなみに、有名店とか高い店は行かないので
美味い店は実は沢山あるのかもしれない。
なんて店かって?
ふふふ、マーボーネタまで待ってくれ( ̄ー ̄

さて、それで美味い中華と普通の中華の違いに気が付いた。
ずばり、素材の下味。なんだ、と思うかもしれないが、実際食べてみると感動すら覚える。
中華料理の味の均一化は、化学調味料の所為だろうなぁ。
野菜や魚貝類がぷりぷりし、肉の臭みが抜け、そして全体の味の中で素材が主張すると
その美味さや歯ごたえに思わず笑顔になってしまう。
そうそう。美味いものを食べた時、人は必ず笑顔になるそうだ。(マズイと渋面になる)
何処かで食事をする際、美味いマズイと思ったら周りを見回してみると面白いかも。
(店に入る前に客の顔を見るのもいいね。)

横浜中華街の一番良い楽しみ方は、3-4人で平日(土曜日も一部店舗で可)のランチを
ばらばらにオーダーし、つまみあう事。これである。
一人当たり600円程で、コース以上の品数、コース並の量を楽しめる。但し、のんびりできない。
休日や夜なら、食べたいものが入ったコースで安いのを頼んで
単品で別に頼むように私はしている。


「なんじゃこりゃーーーっ!!」
「なにこれ、焼いたトーストだけじゃない!士郎、なんで今日の朝ごはんこれだけなのよぅ…!」
「…あのな、仕方ないだろ寝坊したんだから。他のもの作ってる余裕なんてないし、
だいたいパン食なんてこんなもんじゃないか。
たんにサラダと卵焼きがないだけなんだから、そう大差ないぞ」
「大差なんてありますっ!ね、みんなもそう思うでしょ!?」

  中略
「そうね。藤村先生じゃないけど、こんな手抜きは容認できないかな。
パン食を舐めてるとしか思えないわ」
…って、ちょっと待て。おまえ、もとから朝食は摂らないスタイルじゃなかったっけ。
「…ふぅ」
うわ、なんだその、あからさまに失望したようなため息は!?
セイバー、なんかキャラ違ってないか!?

                               九日目・起床〜朝食「侵食される食卓」より

…私の毎朝の食事ですが、なにか?
毎日の食事が濃密に描かれているからこそ、こんなシーンが面白いなぁ、と感じられる。

こうした食事シーンにキャラの性格付けを深めながら、
十二日目・昼食「ランチタイム」に展開される選択肢、
「だめでござる。今日は断食するでござる」
で、セイバールート最大の見所を迎える事になるw



セイバーの歓迎と、昨夜のお礼を兼ねて夕食は力をいれた。
かつおのたたきサラダ風から始まって、ピリリと辛いねぎソースをかけた鶏肉揚げ、
定番と言わんばかりの肉じゃがと、
トドメとばかりにえび天を筆頭に天ぷら各種を用意する。
奮発したというか、もはや節操のない献立となった夕食は、しかし。

特に今回の天ぷらは美味しく出来たと思う。
身は丸まらずピンとして、衣だってサクサクだった。
文句なく会心の出来だったのだから、なにか一言あっても良かったと思うのだ。

                四日目・帰宅〜夕食「藤ねえたちにセイバーを紹介〜女の子同盟?」より

こちらは凛ルートより。同じシーンが、桜ルートでは藤ねえ賞賛大満足の食事となる。
「うわ、なにこの天ぷら!?中がほくほくで美味しいとかいう話じゃないよぅ!どうしてくれるのよ士郎
わたしフツーのエビさん見直しちゃったー!」(四日目・夕方〜夕食「イントルーダー」より)
もう、お酒なしではいられない献立。私の仲間が集まったら、間違いなく宴会になる。

時期的に鰹はどうかと思ったが、どうも二月から三月にかけて九州辺りで獲れるらしい。
で、旬のモノと違い脂が乗っていないのでタタキというチョイスは正解。
ちょっと時期的に早いけど、ちゃんと調べてるなぁ。



お好み焼き、というチョイスが謎ではあるが、藤ねえも女の人だったんだ。
「そうだよな、もういい年なんだからそれぐらい出来なくちゃ。
あれ…?藤ねえ、なんで飯なんて炊いてるんだ? お好み焼きならご飯、いらないだろ」
「いるよ。今夜はかに玉にするんだから、ご飯がないとただの卵焼きになっちゃうじゃない」
言って、ぱかん、と卵を割る。
卵が投入されたボールの中には
先だって溶かされていた小麦粉がどろりと渦巻いていた。

                          六日目・帰宅、夕食前「藤ねえの三分間ダッキング」より

これは関西人が一番突っ込んだ場所であろうw
残念ながら私は関西人ではないので、お好み焼きで御飯を食べるというのをした事がない。
関西のお好み焼き屋では、御飯が注文できるのだろうか。そもそも、美味いのかしらん?

お好み焼き屋で暴れるセイバーを連想してしまったのは内緒♪
セイバー、関西に召喚されなくて良かったねぇ。



ダンダンと豪快にたらを切る。
白菜も切り分けたし、大根も大量に下ろした。
「よし。次はだしとった鍋に具をいれて、火を付けるだけだっと…」
鍋は煮立たせてある。
もともと簡単に出来る料理だし、オリジナルと言えばいかにだしを美味く作るかだ。
それも巧くいったし、あとは人数分の食器を用意するだけ-

「お帰りー。雪降ってきたんだ、外」
「うん。小降りだけどけっこう積もりそうよ。わ、今夜は鍋物だ。
さっすが士郎、冴えてるじゃない。んー、気分もいいしお酒とか飲んじゃおっかなー」

  中略
「へえ、いいたらじゃない。雪見のたらは極上だっていうし、ますますお酒が似合いそう」
                                        十日目・夕食前「藤ねえvs凛。」より

最初、雪見と呼ばれるグレードか、はたまた寒い時期のたらを指すのかと思ってしまった。
読み返すと、ああ、たらの雪見鍋なんだぁ。
以前作ったとき、味が淡白すぎて今イチな感じだったのだが、白醤油を使うと良いのだとか。
更に水溶き片栗粉でとろみをつけると美味いらしい。

大根おろしは、炊きたての御飯にかけて醤油をたらしても美味い。
からみ餅の御飯版である。餅と違ってお茶碗一杯で飽きちゃうけど、さっぱりしててGood。


「そうだな。時間もあるし、箸休めになんか作っとこう」
ばこん、と冷蔵庫を開ける。
余っているのはキュウリとジャガイモぐらいか。
「…うーん。キュウリをスティック状に切って塩漬けにしてもいいし、
ジャガイモを千切りにして酢の物にしてもいいんだけど…」
どっちにしても数分足らずで片付いてしまう小物で、
この手の一品は新鮮なほうが美味しい。
藤ねえと桜がやってくるまであと三十分。
どうせなら直前でサラッと仕上げたほうがいいだろう。
「…む」
そうなると、なんとも扱いの難しい開き時間になってしまった。

                                        二日目・桜と朝食の支度「兆し」より

桜コースで、ある選択肢を選ぶと前述の秋刀魚の主菜以外に箸休めの話題がでる。
だが。おい、誰か、朝飯のおかずを作るのに箸休めを用意したことある奴、いるかい?w
この後さらに手の込んだもの、作っちゃうんだもんなぁ。

私が子供の頃の食卓は色々作るのではなく、色々つくってあったのが冷蔵庫から出されたので
(つまり2-3日は同じおかずが顔を出した)衛宮家の食卓はとても興味深い。
ところでジャガイモ千切りの酢の物…知らん。これは生なのか?茹でたものなのか?

朝食は用意する時間もあまり無く、食べる方も凝ったものを受け付けないから
簡素な食事、が定番なわけで。
それが玉子系だったり、焼き魚だったり(秋刀魚は一寸なぁ…)佃煮だったりするわけだ。
…と私は思うんだが、やっぱ衛宮家の朝食に抵抗があるのは私が不勉強だからなの?

朝の定番と言えば、海苔。
私は因みに、正しい食べ方を「美味しんぼ」で知った。
醤油を皿にたらして、そこに海苔をつけて食べるっていう、あれね。
確かにあの食べ方の方が美味しい。
でも、お弁当にするなら、醤油に浸した(あるいは醤油をかけた)海苔弁当。
昔々、サザンの桑田さんがラジオで「海苔段々」が好き、と言っていたのを聞き、
母に頼んで作ってもらった。以来ウチの海苔弁はこれが定番になった。
普通の海苔弁は上に載っているだけだが、段々というだけに、多層を形成させるのだ。
御飯、海苔、御飯、海苔…。ちなみにウチでは技術的問題により二層であった。
なお、中層下層の海苔には醤油をかけず、最上層のみにかけるのがミソ。
これは桑田氏が力説していた。(氏は三段だったように思う)
最上層の海苔の下には鰹節を忘れずに。

同様に朝といえば、塩吹き昆布が定番のところがあるやもしれない。
この食材、ウチの実家は馴染みが無く、正直、ある程度大人になってから知ったものであった。
御飯の上に乗せ、番茶をかけてお茶漬にする人もいる。
私は、お茶漬けといいつつも何時も昆布と鰹でダシをとる。この方が絶対美味い。

なお、同様に定番の納豆は、混ぜてから醤油をかけるべし。




この商店街には中華飯店は一つしかない。
紅洲宴歳館、泰山。

町内会からはちびっこ店長と親しまれる謎の中国人・跋さんの振るう十字鍋は、
ありとあらゆる食材を唐辛子まみれにする。
つまり辛い。
すごく辛い。
舌を楊枝で千本刺しにされて塩ぶっかけられたぐらい辛い。
俺が中華料理に苦手意識を持つのも、偏にこの店の味付けが
地獄的だったからである。

                              七日目・放課後〜中華飯店「衝撃のマーボー」より


いよいよ、マーボーについて書く時が来た!!w
そして、ご存知の通りFate中最高の食の描写がここにある!!w

調べてみて、奈須きのこ氏の博識さ(あるいは経験)に驚いてしまった。
紅洲宴歳館はどうでもいい。お店の「泰山」という名前。
往々にして中華料理は、料理の傾向に関係ある名前をお店につける。
泰山は山東省にある。
ここで、先輩の嫁さん(山東省出身)に電話。
「山東省の料理ってどんな感じですかー」「醤油系でねぇ…」
どうも素材を生かした、北京料理に近い感じらしい。
あれ?

「えと、泰山ってありますよね…」「あー、あそこは辛い。もう、気を失っちゃうくらい辛い!」
山東省、広いので味の違いもあり、泰山の辺りは唐辛子の辛さが顕著なんだという。
四川料理は辛いというが、この辛さは山椒の辛さ。これを麻辣(マーラー)と呼ぶ。
唐辛子の辛さは単純に"辣(ラー)"。そう、ラー油(唐辛子油)のラー、である。
なんと、この四川料理と泰山料理の違いをFateで書き分けているのだ!!
シナリオライターはやはり半端な知識では出来ない仕事なのだ、と感嘆したものであった。

で、麻婆豆腐であるが。
何故"ばあさん"なのか。
発明したお婆さんが、痘痕(あばた)面であったそうな。
痘痕のある子供を"麻子"というそうで、、痘痕の婆さんだから"麻婆"。
これに"麻辛"を引っ掛けたもの、という説があるという。

辛さにはいろいろある。七味唐辛子の辻売り口上にも
「ぴりりと辛いは山椒の粉(こ) すぱすぱ辛いは胡椒の粉(こ)」
とあるように、辛い麻婆豆腐も何に故辛いか、その違いを食べる側に実は求められる。


さていよいよ公開!!オフにお勧め!!!
私が横浜中華街で一番美味いと思った店であるが、上海/四川の料理を扱う。
福満園。新館と本館がある。新館はおしゃれ。本館は味。という感じがした。
正直、味の甲乙は付け難い。丙丁じゃないぞ、甲乙だ!

ここの麻婆豆腐がテーブルに運ばれてきたとき、
山椒の香りがフワリと鼻をくすぐった。
肉の下味も、程よく豆腐に染み込んだ味も絶妙。辛さは全然後を引かない。
麻婆豆腐の、いや、中華料理の常識を覆された一品だった。
あまりの美味さに、コースに入っていた麻婆豆腐を食べた後、追加単品でもう一皿頼んだ位だ。
単品の場合、激辛になるがコース内のは程よい辛さ(でもレトルトカレーの「激辛」並)。

エビチリもプリプリしてるし、なんといっても、野菜料理も美味い。
べたっとしがちな茄子がホクホクと立体感ある食感。
火の使い方の上手さが際立っているのだと思う。

騙されたと思って、行ってみろ。不味かったら2ちゃんでもなんでも晒してくれ。
単純に、私はそいつの舌を馬鹿にするだけだ。わはは。


映画評論家の故淀川長治さんが若い人にステーキを二回奢って、曰く。
「どうだい。僕はここのステーキが世の中で一番不味いと思う。
君はこれで、一番美味いステーキと一番不味いステーキを食べた。
次からは、食べたステーキがどの位のモノか判る筈だ」
と言ったとか。さすが。
美味いのと不味いのと、両方食べてみる事が大切なんだなぁと思うと同時に
違いが判るというのはこういう事か、と意識を新たにしたものであった。


かじきのから揚げを摘みつつ、遠坂は意外そうにこっちを見る。
きつね色に揚がったかじきの切り身は、しょうがの香りをさせた上品なしょうゆ味だ。
そのあたりが遠坂のお気に召したらしい。
「わたしはこっちのが好きよ。シロウがお料理上手で嬉しいわ」
一方、満足そうに甘く煮たじゃがいもを頬ばるイリヤ。
…肉じゃがなのにじゃがいもだけをつつかれるのは残念だが、
イリヤが喜んでくれる分にはこっちも嬉しい。

                                      十一日目・夕食「異変、前兆」より

マーボーネタも書いたし、そろそろネタも尽きてきた。
自炊派で引越しの度に火力が一番強いガスコンロを買い求める私だが、
前に書いたように揚げ物系と、そして実は魚系の料理はからっきしなのである。
サクで買って来て刺身、とかヒラキや切り身を買ってくるのは良くあるのだが、
三枚に下ろすようなサイズは食べきれないのと、上手に下ろせない事が
その理由なのだ。生ごみが多くなる事も無視できない。
時々無性にぶり大根とか鯖の味噌煮を食べたくなるが、手間を考えるとちょいと億劫。
稀にイカを買って来て肝に軽く一塩して塩辛を作ったりはする。生姜の千切り(針生姜)必須ね。

さて。カジキの唐揚げ。下味も凝っている。
赤身の魚は唐揚げにしても美味い。生鮭も一口サイズの皮付きで切り、唐揚げにすると
結構いけるのでお勧めする。

肉じゃが。これは良く作る。
鍋に1つ作るのだが、味醂の使用量が結構多いので一寸懐に響くのが辛いところだ。
ちなみにウチは豚肉派。煮崩れは気にしない。
メークイーンでも煮崩れる事があるし、男爵でもしっかりする事がある。
120g/Lの塩水に入れて浮くと煮崩れせず、沈むと煮崩れるという。


「いや、そうじゃなくてだな…んー、まぁ習うより慣れろか。
よし、基本から入ろう。はい、熱いから覚悟してな」

基本はおにぎりだった。
アツアツのごはんを囲んで、二人でぎゅっぎゅっとごはんを握った。
バカにしてると思う。
わたしだって、これにはちょっと拗ねた。
けど視線をあげると、親の仇に挑むみたいに真面目な顔があって、怒るに怒れなかった。

                                                    「終局」より

献立編はおにぎりで〆たいと思う。
Fateの最後の食の話も、おにぎりだった。
料理にこだわったFateにふさわしい、最後を締めくくるネタではないか。

個人的な考え方になってしまうので同意を求めるものではないが、
"おにぎり"ではなくて"おむすび"であって欲しかった。
どうだろう、CMでもいい、母親の握る姿でもいい。思い出して欲しい。
ぎゅっぎゅっとは握っていなかったのではないか?
三角に握るなら、軽く転がすかの如く、きゅっきゅっと「むすんで」いなかっただろうか。

寿司のシャリは口に入れるまでは形を保ち、口の中でホロリと崩れるのが良いという。
御飯を美味い、と思う食感はこれなのだ。ぎゅっぎゅっと握っては、こうはならない。
コンビニおにぎりと寿司屋の寿司の御飯(シャリ)を思い出して欲しい。どちらが美味いだろう?

脱線するが、勿論、寿司はネタが舌に触れるよう、口に入れる時はひっくり返すべし。
というか手で喰えば、おのずとこうなる。親指と人差し指でつまむでしょ。
中指を下に添えて、親指離してネタ押さえつつ、人差し指と薬指でシャリをつまみ直しながら
ひっくり返すでしょ。
で、醤油を付けて、囲碁の石を打つような指使いで口に入れる訳だから、それ以外無い。
箸で喰おうなんて考えるから醤油皿でバラけちゃうんだ。
え、ネタ(刺身)に醤油を付けず、御飯に醤油を付ければいいって!?
…ま、炊き立て御飯の醤油漬けは故金子信夫さんお勧めの酒のツマミだけどねー( ̄ー ̄
閑話休題。

ところで、米は乾物と考えよ、と元寿司屋の知り合いが言っていた。
水を入れた瞬間から、その水を米が吸い始める。
研ぎ水に水道水を使い、炊くのにミネラルウオーターを使っても、だから駄目なのだそうだ。
因みに、良い米は研いでいる時から既に匂いが違う。
騙されたと思って、一度米屋で量り売りの新潟産コシヒカリを1kg買い(600円くらいだ)
研いで見て欲しい。
この匂いに気づくと、色んなお米を研いだ時とその炊き上がりが楽しくなる筈だ。

電気炊飯釜全盛の現在だが、ガスレンジで土鍋や鍋を使い炊いてみるのも一興。
おこげの香りが、また御飯の違う美味しさを引き立てる。
決して貧者の炊飯方法ではない。
なお、飯盒以外で御飯を炊くのには抵抗がある、という
由緒正しい調理方法の経験のみをお持ちの方は、
登山をする人は飯盒など持ち歩かないという点を知るとよいだろう。
飯盒炊飯は小学校の遠足やボーイスカウト、駆け出しキャンパーくらいで、
北海道を旅する初心者ライダーでさえ鍋(コッヘルと呼ばれる)で御飯を炊くのだ。
飯盒は、沢山の人が一度に食事を摂る為に、一度に何個も炊飯するための道具なのだから。

料理は心。
如何に美味しくするか、美味しく食べてもらうか。
「にぎる」と心がけるか、「むすぶ」と心がけるか、たったそれだけで
料理(おにぎり)の仕上がりは変わってくる。
高い食材と高い技術を無理して実現する必要はない。
ただ「心がけ」と「こだわり」(my醤油のような)
そんな些細な事で幸せが一日三回もやってくる。
 
追記)
ネットであるし、趣味&自己満足故に薀蓄を書いたが、
食い物の薀蓄は、自分から率先して話をしない事。
彼女と一緒に食事をするなら、彼女の真似をして食べる心がけが必要である。
薀蓄は、十人十色。聞かれた時に話す位でいいのだ、リアルな世界では。

例えば、私が述べた寿司の喰い方だって、美味いと思っているなら、
どんな食べ方であってもそれでいいのだ。
刺身も、醤油に山葵を溶かして食べてはいけないというが、これは本山葵の話。
粉山葵を練ったものなら、別に香りもへったくれも無いから
有り難がって乗せて喰う迄も無い、という人もいる。
地方の違いもあるし、国の違いも、社会的地位の違いも存在する。

美味しければいいのだ。                           0310



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