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もしも清水義範がエッセイを書いたら
「エッセイ教室」ではなくて、「似ッ非イ教室」
一見、エッセイ風の文章がずらり28編並んでいるものの、これはすべて清水義範が作り出した偽物のエッセイ(=似ッ非イ)である(と思う)。
だが、すべてがすべて嘘ということでもない(らしい)。
なかには本当のことも書かれている(みたい)だから、清水義範研究家のわたしとしては、一概に読み流すこともできない。
そうは言っても、どれが真実でどれが嘘なのかの見極めは、非常に困難を極める。
飼い犬「忠犬ハム公」の話は(どうやら)嘘である。犬なんて飼っていない(本人があとがきでそれとなく書いてある)ということだから、うっかり騙されるところであった。
インド洋の島国「セントニベア」でミミズについての取材旅行という話は、微に入り細に入り、丁寧に説明しているが、やっぱりでっちあげなのだ(ということらしい)。
「馬だって欠伸する」という話は、丸谷才一氏の「猫だつて夢を見る」というエッセイ集の文体を真似ている。あまりに似ているので、丸谷氏本人が書いているのではないかという疑惑が残る。
そうこう考えていくと、清水義範が作家であるということすら疑わしくなってくる。
だって、この「似ッ非イ」の中には、自分が作家である、というようなことが、さんざん書かれているのだから。
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