天使のたまご(1985)

監督...押井守
声の出演...根津甚八、兵藤まこ
うる星やつら2ビューティフル・ドリーマーで一部の熱狂的支持を集めた押井守が初めて借り物キャラじゃなくフルオリジナルで作り上げた、鈴木清順を彷彿とさせる極めて前衛的な作品。うる星〜がその筋で高い評価を得た事により押井氏もかなりの手応えと確信を得たんだろうな。

基本的に押井氏の作風として過剰な情報量と引用を含んだ台詞の多用があるけど、これに関しては台詞がほとんどなく映像の強い印象度だけで全編押し切ってる。更にデザインを担当した天野善孝氏のおどろおどろしい幻想イメージがアヴァンギャルド性へ拍車をかけてる。ハッキリ言って一般客は拒否反応を示す筈。かなり難解だし。

ただ、悪夢にも似たイメージの洪水が俺的にツボで、初見の時から陶酔させられた。巨大な魚の影を追って槍を投げ続ける漁師の群とか、完全に狂ってるけど凄く好き。登場人物が萌えキャラじゃない所も良い。

その後、押井氏は単発のオリジナルビデオ作品やテレビシリーズを手がけて劇場版パトレイバーに至る。その辺りから作風が確立するので本作は発展途上の秀作といった感じ。

(2007/04/02)

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