| THE HILLS HAVE EYES(2006) 監督...アレクサンドル・アジャ 出演...キャスリーン・クインラン、ダン・バード、エミリー・デ・レイヴィン |
後にエルム街の悪夢でブレイクするウェス・クレイヴンが撮ったという事を除けば話題性皆無のサランドラ(原題は本作同様THE HILLS HAVE EYES)のリメイク版。何でまた今の時代にヒット作でもないサランドラをリメイクしようと思ったのかは知る由もないけど、これが大変な傑作に生まれ変わってしまった。 とにかく作風がスタイリッシュでカッコいい。最も特徴的なのはシャッタースピードを速めたカメラが捉えたアクションシーン。早いシャッタースピードで動く被写体を捉えると残像が失われチャカチャカした不自然な動きに見えるんだけど、これがやけに良い。バイオレンスシーンのダイナミックさと残酷描写のバランスも絶妙。 それと美術背景ね。廃家に焼けただれたマネキンが並んでる狂気のイメージとか砂漠地帯特有の埃っぽさとか、悪魔のいけにえ21世紀版って感じで新しさの中にも不穏な雰囲気が実によく出てる。 ところがこの作品、倫理的な問題で日本公開は困難と言われてる。何故なら被爆者がモンスターとして描かれてるから。核実験で被爆した奇形児達が成人して実験場跡地で網を張り、通りがかりの善良な旅行者を襲う物語なので、被爆国日本としては公開にふさわしくないという事だね。別に差別的描写がある訳じゃないので公開しても全然構わないと思うんだけどなあ。まあ、この辺はデリケートな問題だからコメントは極力控えるけど、正直そういう自主規制で秀作が公開されないってのも勿体ない話だと思うわ。 |
| (2007/03/26) |