幻想の未来都市パリを舞台に復讐のパンクオペラが幕を開く!!


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 2004年2月、GONZOの前田真宏監督はロンドンへ飛んだ。3泊という短い渡航目的は仕事、監督が長年構想を温めてきたアニメ「巌窟王」のOP、EDを含めたサントラをJJに依頼することだった。
 前田監督が始めてJJに連絡をとったのは2003年11月。学生時代からストラングラーズのファンであった彼は、将来自分が作品を監督できる立場になったら是非ともストラングラーズに音楽を担当してもらいたい、と切望していたと聞く。そしてこの依頼を受けたJJもまた、長年興味を持っていたサントラに携わる機会を得ることになったのである。
 「このオファーを受けたのにはいくつかの理由があるんだ。まず物語自体が愛、裏切りそして復讐を描いた名作だということ。多様な登場人物間の情熱的な相互作用に必要な全ての要素が含まれていて、それだけでもミュージシャンとして創作意欲をかきたてられる。それから、たった3日間でロンドンまで会いに来て直々にこの仕事の依頼をしてくれた前田さんの情熱にももちろん心を動かされたよ。」
 こう話すJJは早速準備にとりかかった。折りしもNorfolk Coastツアーやフェスティバル出演で多忙な日々、与えられた時間は多くはなかったが、10月放映に向けて7曲全てが夏の終わりまでに完成された。 BazとLouieの協力も得て「音楽的にも高い質のものができあがったと皆満足している。」とJJが言う作品はほとんど全て彼がこのプロジェクトのために書き下ろしたも
の。ストーリーと限られた画像のみから得たインスピレーションで作られた多様性のある起伏に富んだ楽曲は劇中の各場面で効果的に使用されており、ストラングラーズとはまた違った音楽性を放っている。それは時に劇的に、時に繊細に奏でられ、ミュージシャンとしてのJJの柔軟で豊かな才能が発揮されていると言えよう。全7曲中詩のついているものは3作。"Waltz(Waltz in Blue)" はフランス語で歌われ流れるようなメロディが実に美しい。メインテーマ曲のOP "We Were Lovers"とED"You Won't See Me Coming"はその詞の内容も曲調も両極であり、まさにエドモン=モンテ・クリスト伯爵そのもののようだ。放映開始直後から特に反響の大きい "You Won't See Me Coming"は緊迫感に溢れスケールも大きく、それでいて統制のとれた、まさにこの”パンクオペラ”にふさわしい楽曲となっている。
 劇中では多くが部分的にしか聞くことができないがサントラCDでは当然それがフルで満喫できる。それぞれの曲を劇中でどのように使用しているかを聞いてみるのもまた楽しいと思う。
(Yuka Takahashi)


 傑作小説とジャパニメーションとクラシック・ロックの饗宴!

 このアニメーションは、アレクサンドル・デュマ・ペールの傑作小説、「モンテ・クリスト伯」のリメイクである。そしてタイトルの「厳窟王」は、涙香翻訳で知られる黒岩涙香が同小説を翻訳したものの邦題だが、このアニメでは、その「巌窟王」という名前に新たな設定を設け、見る者の興味をさらに駆り立てる。さらに、GONZOらしく惜しげもなくCGを使い、舞台は未来都市パリに移され、古風さとハイテクの混在した荘厳でモダンな世界を醸し出している。そして、その背徳と退廃の幻想的な空間を数々の楽曲が盛り上げる。また、登場人物の髪・衣装や小道具には美しいテクスチュアが貼られ独特な効果を与えている。アナ・スイの洒落た衣装デザインにも注目したい。
 この物語は主に、伯爵のターゲットのひとりであるフェルナンの息子アルベールの視点で描かれており、ストーリーは彼が親友フランツと共に訪れた月世界都市「ルナ」で、伯爵と劇的な出会いをするところから始まる。伯爵の目的も知らず、彼に惹かれていくアルベール。そして伯爵に不審をいだくフランツ。パリを新しい拠点とした伯爵はターゲットたちに向けて着々と罠を張り巡らし、若者たちは否応なくそれに巻き込まれていく。そして数々の謎に挑もうとするフランツが得た「巌窟王」という名前から、一人の男の名が浮かび上がった・・・。
 ストーリーは原作に沿って進むものの、原作を既読の視聴者が見ても充分面白いように、かなりオリジナルな設定がなされている。後半に向けての大胆な展開から、その広げた風呂敷をどう畳むかが楽しみである。
(R.I.B)


 音楽

厳窟王サントラ:トラックリスト(※印はJJ担当)
1謝肉祭                11 Auteui
2 WE WERE LOVERS※       12 少年の日
3 prologue              13 Waltz(waltz in blue) ※
4 闇色の夢              14 desire(復讐はただ我にあり)※
5 Anger(エドモンからの手紙)※ 15 mercedes(渚にて)※
6 情景、ある晴れた日に彼は   16 地下宮殿
7 遠い記憶              17月夜
8 MONTECRISTO          18海嘯
9天体儀               19 You won't see me coming(TVsize)※
10 sorrow(宿命)※         20 You won't see me coming(FULL) ※


 さて、このサイトはストラングラーズのオフィシャルサイトであるから、JJの関わったオリジナルサウンドトラックについて特集したいと思う。
内容はジャン・ジャック・バーネルが手がけた7曲と、本編内で使用されているさまざまなクラシック楽曲をサウンドデザイナー笠松広司がコラージュしたという12曲から成っている。しかし、聴いてみるとアルバム全体の違和感のなさに驚かされる。普通なら何がしか浮く曲があってもおかしくはないのだが、編集がうまいのか、アニメのイメージが作曲者たちを共振させたのか。この中からJJの曲を中心に感想を書いていきたい。
 最初の「謝肉祭」は1幕の冒頭カーニバルのシーンで使われた曲だが、思ったより低トーンの曲だったので意外だった。画面の派手さに錯覚したか。
 そしてオープニングテーマの"WE WERE LOVERS"。これは曲の末尾等いかにもJJらしい曲である。最初はピアノだけのシンプルな演奏と歌だが、途中からストリングスが入ってくる。アニメではこの部分から使用されている。とても切ない曲だが、聴けば聴くほど心に染みてくる。特にストリングスのメロディを意識して聴いてほしい。
 次の"prologue"では、アニメを見ている方々にはつい「ボンソワール、ムッスィユー・エ・マダ〜ンム」という声が聞こえてくるのではないか。オープニングの後に前回のシーンが渋いフランス語で語られるところのBGMである。単調そうだが実はかなり深みのあるピアノ曲だ。
 "Anger(エドモンからの手紙)"、これもJJの曲。前半は不吉な効果音からだんだん怒りに満ちた曲調へと移行、途中女性スキャットが入り(ちょっとヤマトを連想)後半バズの過激なギターとともに凄まじいまでの怒りモードに突入する。スキャットの部分は第十幕「エドモンからの手紙」で被復讐者の4人が棺桶の蓋を開けるシーンで効果的に使われている。
 "MONTECRISTO"、これは笠松氏が「ランメルモールのルチア」「マンフレッド交響曲」「悪魔のロベール」のコラージュにロック的アレンジを加えたもの。なかなかアップテンポで聴いていて気持ちの良いナンバーである。改めてクラシックとロックの相性のよさに感心した。
 "sorrow(宿命)"、これもJJ作。美しくも悲しく切なくて辛い曲。クラシックの1曲と紹介されてもわからないかもしれない。JJのクラシックギターがすばらしい。
 "Waltz(waltz in blue)"、フランス語で歌われる名曲。JJは本当にワルツが好きだ。サブタイトルを見てストラングラーズファンならニヤリとするだろう。アルバム"MENINBLACK"の1曲めであり、ストラングラーズのテーマ的曲でもある"Waltz In Black"を思い出すからだ。その名残か小人風のコーラスが入る。"blue"は海を含めてのタイトルだろう。最後に入る潮騒の音も良い。アニメでは2幕でのG侯爵夫人の舞踏会で、また他にも数回ちょっとだけ使われている。
 "desire(復讐はただ我にあり)"。マカロニウェスタン的曲と例えたら怒られそうだが、最初にそう思ってしまった。前半部分のスパニッシュギター中心の曲は、被復讐者たちが(特に心情的に)追い詰められて戦々恐々とするシーン等緊張する場面で使われる。後半曲調はうって変わり、男性ハミングと空手の気合のような掛け声がなかなかカッコイイ。けっこうお気に入りの曲である。時代劇にも充分イケそうな曲だと思う。どなたかJJに時代劇のテーマを依頼してみては?
 "mercedes(渚にて)"、これはタイトルどおりメルセデスのテーマ。女性スキャットが美しく、途中小鳥のさえずりも入っていてけっこう盛り上がるが癒される曲だと思う。JJがこういう曲を作るとは少し意外であった。
 "海嘯"海嘯とはアマゾン川のポロロッカのように潮流が逆流し激しく川を遡ってくる自然現象のこと。津波という意味もある。JJの作曲以外ではこの曲が一番好きだ。ドラマティックで美しく切ない。特にアルベールが伯爵の名を叫ぶように呼びながら地球に帰され、伯爵がとても辛そうな顔をして見送るシーンが思い出される。しかし、多分アニメのシーンが無くともこの曲は気に入った筈だ。
 そして、エンディングの"You won't see me coming"2ヴァージョン。やはりカッコイイの一言に尽きる。ベースラインや決めの"until I strike"も勿論だが、特に「キュゥィ〜〜〜〜ン」と定期的に入る電子効果音が良い。これが無かったら平凡なカッコイイだけの曲だったかも知れない。下手にこういう音を入れたら曲自体を台無しにしかねるところを、さすがベテランである。この曲をエンディングに持ってきたスタッフのセンスも素晴らしい。
 以上簡単に感想を書いたが、ぜひご自分の耳で聴いてほしいと思う。これはJJの違った側面を知ることの出来る貴重なアルバムである。
(R.I.B)      


 放送情報等

【放映時間】
テレビ朝日:毎週火曜日26時12分より(3月末で終了)
アニマックス:毎週火曜日23時、28時、水曜日14時30分

【発売済み商品】(詳しくは下記リンクにて)
オリジナルサウンドトラックCD
DVD1・2巻(以下続刊:全12巻)
◆DVD第1巻
2005年2月25日(金)発売
品番:ZMBZ-2101
JANコード:4935228034208
価格:5880円(本体5600円+税5%)
発売・販売:メディアファクトリー

収録話
・第一幕「旅の終わりに僕らは出会う」
・第ニ幕「月に朝日が昇るまで

◆DVD第2巻
2005年3月25日(金)発売
品番:ZMBZ-2102
価格:5880円(本体5600円+税5%)
発売・販売:メディアファクトリー

収録話
・第三幕「5/22、嵐」
・第四幕「母の秘密」

ノベライズ1・2巻(以下続刊)


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(c)2004 Mahiro Maeda・GONZO/MEDIA FACTORY・GDH
・素材提供:「巌窟王」製作委員会


 

 巌窟王オフィシャルサイト
 MovieWalker巌窟王特設サイト
 バンダイチャンネル
巌窟王ブロードバンド配信中。ネットで見るならここで。
 Ynot
Ynotの巌窟王壁紙大特集ページ。
 巌窟王オフィシャルブログ
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 巌窟王オフィシャルサイトgoods
DVDなど商品情報はここで。


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