HOME | 最新の日記クレーム日記もうひとつのクレーム日誌掲示板読者の声 

07月の日記とエッセイ

2005/07/31(日) とても小さなこと



とても小さなことが
とても大きなことだったりする。

大切なのは、その大きさでもなく
形でもなく、見たままのその姿でもなく

受け入れるか、離れてゆくか。
やさしくなれるか、知らずに憎むか。

ただ、そのこと。



気付けばひとりになる私だから。




2005/08/01 0:17:41





2005/07/30(土) ひとつのうた



 心が壊れてゆくようで、とても不安だった。
何をしても、何を聞いても、哀しみばかりが押し寄せてくる。
今日の私を小さな箱に、閉じ込めてしまいたい気持ちだった。

生きていれば、こんな日も、あるんだろうけど
その意味とか、その意義とか、よくわからなくて
どうしていいのかわからない。

ひとつの詩が私の心を
かろうじて、支えてくれる。

ひとつのうたが、この心を。

パールズの詩

私は私のことをする。
あなたはあなたのことをする。

私は何もあなたの気に入るためにこの世に
生きているわけじゃない。
そして、あなたも、私の気に入るためにこの世に
生きているわけじゃない。

あなたはあなた。
私は私。

もし、私たちがお互いに出会うなら
それは、すばらしいこと。
もし、出会わなかったら、それは、仕方のないこと。


2005/07/30 23:14:07





2005/07/29(金) 足りないもの



 今の私は、実は少し今の私ではなくて
そのことはまた、近いうちに書くことになるかもしれない。

今日は休日。外は少し曇っていて、とても静かな空気が漂っている。
子供たちは今、アニメを見ている。窓からの風で、机の上の
カレンダーが少しゆれてる。

やさしい雨が降ればいいのに・・・と少し思った。

夏になると、私の幼い頃のあの言葉を、あの時に似た
こんな曇り空の風景に思い出すことがある。

小学4年の頃だったか、もう、夏も終わりかけてて
その詳しい状況は忘れてしまったけど、とにかく
学校にみんな集っていて、掃除なんかしていて
教室で、みんなが「この夏にどこどこに旅行に行った」だとか
そんな自慢話をしていて、みんなとても楽しそうで
そんな中、誰かが私に聞いてきた。

「お前はどうだったんだ?」

私はそのとき、こんなふうに答えた。

「僕はこの夏休み中、誰とも遊ばなかった」

今思うと、なぜ、こんなふうに答えたのか
自分のことなのによくわからない。ただ、それが
私にとっての、誰も出来ない自慢のできること、と
そのとき思っていたことを、漠然と覚えている。

私は幼い頃から、少し変わっていた。
いつもひとりでいることが多く、友達も
近所に住んでいる年下の子供とばかり遊んでいた。
同じ歳の友達とは、ほとんどといっていいほど遊ばなかった。
いや、遊べなかったというほうが正しいのかもしれない。

私に何が足りないのだろう?
みんな翼を広げて、空を飛び立っているというのに
私だけが、いつまでも翼をたたんだままで
地上でまだ飛べない鳥達と、一緒にいるような感じだった。

もしかしたら、私は今も、あの空を飛び立っていないのかもしれない。
ほんの少しの勇気があれば、大丈夫なのだろうか?
それとももうすでに、翼は退化してしまったのだろうか?


「誰とも遊ばなかった」。

あの言葉が、あの頃の遠い夏に吸い込まれてゆく。

私に何が足りないのだろう・・・。



2005/07/29 10:34:50





2005/07/27(水) 歯医者の彼女



 いろんなこと、考えてたら、
あっという間に時が過ぎてしまう。

こんなふうにして、少しづつ
私という命が短くなってゆくんだなぁなんて
大げさに思ってたら、なんとなく、哀しくなった。

みんな、同じなのにね。

・・・・・・
昔、こんな暑い夏の日、あの頃はまだ、二十歳だったかな?
近くの歯医者にたまたま行ったら、その歯医者で働いている
高校の頃の同級生がいて、約3年ぶりだというのに、
随分と彼女はきれいになっていて、とても驚いた思い出がある。

彼女は小学4年生の頃に、私の町の学校に転校して来た女の子だった。
とてもおとなしくて、おさげの髪がとてもかわいくて
そして背のちっちゃな子だった。

確か、中学、高校と、ずっと一緒だったのだけど
ほとんどそれまで話をしたことはなく
ただ、高校のときに僕はテニス部に入って
彼女は女子テニス部に入って、それで少し、
話を交わすきっかけがあったという程度だった。

もちろん、お互いに特別な感情はそこにはなくて
ただ、そのまま卒業して行った、ただの同級生だったな・・・
とそんなふうに私はあの頃を思い出していた。

私は気づかないふりを決め込んでいたのだけど
彼女は私に気付くと、少しだけ微笑んでくれた。
私はその微笑がとてもうれしくて、同時にどうしていいか
わからなくて、今にして思えばぎこちない笑顔を
彼女に作ってしまったかもしれない。

助手をしていた彼女は、僕が歯医者の席に座ると
最初は事務的に症状とかを聞いていたけど
そのうち僕の耳元で「久しぶりね」って言ってきた。
その言い方というか声が、とてもやわらかくて
気付けば「うん、そうだね」と自然にそんな言葉が出ていた。
そんな自分に驚いてしまった。
普段なら、口下手で何も言えないはずなのに
彼女のその柔らかな笑顔が僕の気持ちをほぐしてくれたんだろう。

彼女の顔が僕に近づく。もちろん、僕の口の中を見るためなんだけど
ほんの少し、いい香りがして、ほんの少し口紅をつけていて
身動きできない僕はまるで、思春期の少年のような気持ちだった。

それから彼女といろんな話をした。
あの子はもう、どこどこに勤めているとか、
あの子は来年結婚するとか、そんなかつての同級生のことを
ふたりして楽しく話した。でも、やがてそこに若い男性の医師がやってきた。
あぁ、なんだかまだ、話し足りないなぁ、なんて思ったけど
診察台の上じゃしかたない。私は黙って天井を見上げた。

彼女が「先生、お願いします」と小さくその男性医師に言うと
その医師は私の口の中に、蚊が一斉に鳴くようなあのドリルで
私の虫歯を削り始めた。すると、私に麻酔が効いてるはずなのに
なぜか痛くて不思議に思ってたら、その医師の指が私の口を
思いっ切りつねってるというか、あきらかに不要な力がそこに込められていた。

そういえば、さっき、彼女と僕が楽しく会話してるところを
この若い医師は見てたなぁと思い出し、「あぁ、そういうことかぁ」と心の中で納得した。

治療が終わると彼女は私の耳元で
「痛かったでしょ?ごめんね。いつもはこんなじゃないんだけど」
と謝っていた。

それから、何度か治療をしたけれど、たまたま彼女の担当じゃないときで
最後に偶然待合室で会って、少し笑顔を交わしただけだった。

本当はもっと話をしたかったのだけど、あの頃みたいに
いつまでも時は同じ場所にはいられないみたいだった。

思えばもっと、あの頃に、彼女とあんなふうに話せたら
また違う時がそこに流れていたのかもしれない・・・
なんて、後悔じゃないけれど、なんとなく、そんな気がした。

それにしても、随分と遠い過去の思い出。
いろんなこと考えているうちに、偶然記憶に引っかかった。
こんな想いも少しづつ、心から消え去ってゆくんだろうなぁ。

今はまだ、ここにあることを
そのまま素直に感謝したい。

もうすでに消えて行った
想い出たちもすべてそのままに。



2005/07/28 1:20:47





2005/07/26(火) 言いたいこと、言えないこと



 言いたいことと、言えないこと。
いろんな形で私の中に、それらは存在していて
当然、言いたいことは言いたいことであって
それを言葉にするのが当たり前のことかも知れない。
でも、そのことが果たして言うべきことなのかどうか?
ということを、私はいつも、言葉の前に
ほんの少しためらってしまう。

だから、結局、何も言えなくて
また、違う言葉を捜している。

言えないことは、言えないこととして
そっと心の中にしまっておくけど、果たしてそれが
本当に、言ってはならない言葉なのか?
もしかしてそれこそが本当は、言うべき言葉じゃないのか?と
私はいつも心の中で、自分の心を疑っている。

明日を夢見るような少年の頃には
もう、二度と戻れないけれど、明日を現実として捉えている、
いつしかそんな大人になってるこの自分が愚かしい。

べつに哀しいわけじゃないのに、その現実に
心はどうしようもなく不安になる。

あの時、言えなかった言葉はやはり、言うべき言葉じゃなかったのかと
そんな動かせぬ過去ばかり、知らないうちに追いかけている。
それよりも、今はもっと単純に、優しくなれればいいというのに。

大切なのは過去ではないと、わかっていても
あまりにもそれが色鮮やか過ぎて
明日はまるでモノクロみたいで
どうしても過去ばかり見つめてしまう。

その中で私の言葉は、どれも海の中で聞こえてくるような
誰かの悪い噂話を、ひそひそとしているみたいで
後悔ばかりが海に浮かんで、ただ、ゆっくりと漂ってる。

声で形になった言葉は、もう、言い直せはしないから
そのまま私の心となって、そのまま誰かの想いに変わる。
言いたいことと、言えないことが、うまく私にはわからなくて
だから、私が伝えた言葉が、どっちだったのか私にさえわからない。

それで、誰かが傷ついて、心閉ざしてしまったら
私はどうすればいいんだろう?

言いたいことと、言えないことと
その違いはどこにあるんだろう?

誰かのことを想うことが、その答えと信じていても
想えば想うほど、わからなくなる。
心は、そのままどんどん遠く離れていって、
やがて、何も見えなくなってしまう。

今、書いているこの言葉さえも、言いたいことなのかどうか
私には少し、自信がない。

あの時、言えなかった言葉はやはり、言うべき言葉じゃなかったのかと
そんな動かせぬ過去ばかり、知らないうちに追いかけている。
それよりも、今はもっと単純に、優しくなれればいいというのに。
それよりも、もっと単純に

単純に心が伝わればいいのに・・・。




2005/07/26 23:13:57





2005/07/25(月) 夢と現実



 夏に雪が降るような、哀しみが積もりゆくようで
いつしか遠いあの頃のこと、思い出している。

疲れ果ててベットで眠れば
それで明日は来るのかもしれない。

でも、本当は眠ってるあいだに
心はいろんな戦いの果てに
私達に同じ穏やかな朝を
用意してくれているのかもしれない。

そんなこと・・・と、誰かが笑ったにしても
眠っているあいだの私達は
誰もが死んだように生きているだけのこと。
本当は誰も何もわからない。

思えば不思議。
そのときだけ、自分じゃなくなる。
そのときだけ、自分がどこにもいなくなる。

そして、また、同じ朝は
私達にやってくるのだろう。


そして、いつしか、私はこう思う。

これは夢なのか、現実なのかと。



2005/07/25 22:05:49





2005/07/19(火) 夏のペーパーバッグ



 なんという暑さ。

それにしても、クールビズが、まったく役に立っていない!
こうなったらカッターシャツも脱ぎ捨てて
ノースリーブのシャツで仕事をしたほうがいいのでは?
なんて思うくらいに暑い。まったく。

梅雨は明けて、また、いつものごとく
「今年の夏は、異常気象になるかも?」なんてテレビで言ってるけど
もう、昔から異常気象じゃん。と私は言ってのけたい。
本当に異常気象なら、「今年の夏は異常気象」じゃなくて
「今年の夏は異常気象レベル2です。」くらいが正解じゃないか?
なんて思うけど。

あぁ、こんなこと書いてると、暑くなる一方だ。
ここはひとつ気分を変えて・・・

というわけで、今、私の部屋で流れている音楽は
大滝詠一さんの「夏のペーパーバック」。
(あ、今「木の葉のスケッチ」に変わった。)
それにしても、大滝さんの声は音楽は、どうして、こうも色あせないんだろう?
もう、20年くらい昔の歌なのに、昨日発売された新譜ですなんて
涼しげな顔してる。

これが本当の音楽なんだろう。

この歌を聞いてるあいだは、私は20年前のあの頃の夏の渚にいる。
いろいろとくすぐったいような思い出があって、思わず苦笑いしてしまうけど
でも、どれも素敵なものばかりだ。

今朝は久しぶりに、気分がいい。
日差しの強いベランダで、花たちに水をあげてたら
私自身にも水を注がれてるような優しさが、ふんわりと思い浮かんだ。
もしかしたら、花たちが見えないオーラみたいなもので
私にお礼をしてるのかなぁなんて思ってみたりして。
遠くまぶしい青空が、これから起こる楽しい予感を
私に感じさせてくれる。

よっし、と両手でぴしゃりと軽くほほを叩く。
いつしか歌は「1969年のドラッグレース」。

メロディの中で、私もレースに参加している。




2005/07/19 11:01:22





2005/07/15(金) 私の背中の小さなおみやげ



 さっき、仕事から帰ってきたら、まだ、子供たちは
起きていて(よく考えたら明日から3連休だもんなぁ。)
「おとうさぁーん、何かおみやげはぁ〜」なんて甘えた声で
言うもんだから(いつも、買わないのでわざと聞くのだ)
「そんなものはない」と言い放ったら「あー」といきなり驚く子供たち。

何だぁ?と思っていたら
私の背中を指差して、ひたすら驚き、そして笑ってる。
「あはははー、お父さんってば、お土産連れてきてるぅー!」

何のことだ?と私が不思議がっていると
それを見た妻がひと言。

「お父さん・・・
背中に蝉がくっついてる・・・・・」

セ、セミ!!なんじゃそりゃー!と思わず叫びそうになった。
なんでまた、私の背中に蝉がっ!!!
(必死に妻は笑いをこらえている)

「お父さんそのままじっと!」と慌てている私に言うゆー君(小学3年生)
いつの間にか、虫取り網を用意している。

言うとおりに、ただ、じっとする私。
確かにカッターシャツを通して背中に何か動く気配が感じる。
でも、ゆー君は少し怖がって、なかなか背中の蝉を捕まえようとしない。
「ゆー君、お母さんに貸して!」と妻が網を持って、思いっきり振り下ろす。

しかし、蝉はあっけなく飛び去ってしまった。
が、その飛び去ろうとしたところを
妻が振り上げた網に偶然入ってしまった。
まさに奇跡というか、セミにしてみれば不運というか
私の背中にたまたま止まってたせいで、こんな形で捕まってしまうとは。

ゆー君は、喜び勇んで虫かごに入れていたけど
私が「かごに入れるのは今夜だけで、明日には逃がすんだよ」と言うと、
しぶしぶウンと言っていた。

まだ、子供なのか、小さな蝉だった。
一体いつから私の背中にいたんだろう?
まさか、電車の中ですでに・・・なんて怖い想像はやめにして
ま、短い命なんだから、精一杯に生きて欲しいって思った。

でも、よく考えたら、私達から考えれば約1週間なんてあっという間でも
蝉からしてみれば、それで十分なのかもしれない。

人生は、たとえこんな小さな命でも
大切なのは長さではなく、その意味のあり方かもしれない。
なんて、ちょっと哲学したりしながらも、風呂上りに蝉と一緒に月を眺めつつ
そんなふうに語り合った。

「これも何かの縁かもしれないね」と私は言ったけど
蝉はじっと動かない。

今頃、蝉なりに、きっと後悔しているのかもしれないなぁ。
「やれやれ、止まった場所がこんなおっさんの背中だったなんて
おいらとしたことが・・・」・・・なんてね。

ま、明日はまた、自由の身なんだから
今夜はココで、おやすみなさい・・・。



2005/07/15 23:09:54





2005/07/14(木) 北海道と土砂降りの雨



 まだ、今の私じゃなくて、もっともっと私らしくて
まだ、いろんなものを受け入れられた頃・・・。

私はよく、一人旅をした。
その頃、まだ、私はひとりだったし、仕事もしてたし
若かったし、何よりもお金と時間があった。

最初の一人旅は、ほとんど思いつきだった。
その日の朝、いきなり北海道へ行きたいと思った。
母には「ちょっと北海道へ行って来る」と
まるで近所に回覧板でも持っていくような気軽さで言った。

二十歳かそこらだった私は、どこに空港があるのかもわからず
とりあえず、広島まで行って、バスの運行表をにらんで
なんとか空港に辿り着いたのだった。

季節は春と夏のあいだだったか、空はなんとなく晴れていたように思う。
席を予約すらしていなかった私は、「北海道まで、大人一枚」などと
バカなことを言って係りのお姉さんをかなり困らせてしまったが
たまたま空席があったのか、搭乗することが出来た。
(もしかしたら、係りのお姉さんが、うまいこと手続きをしてくれたのかもしれない)

はじめての飛行機も、こんな無謀な一人旅も、不思議と何も怖く思わなかった。
(その点が、まったく信じられない。今と何がどう違うんだろう・・・?)

そもそも、なぜ北海道だったんだろう?
かすかに覚えているのは、とにかくここから一番遠い日本のはしっこに
行きたいという、ただ、それだけの思いがあった。
たぶん、何かから逃げ出したいという安易な考えだったかもしれない。

北海道の空はほんとうに大きなまるだった。
広島の空はビルとビルで切り刻まれて変なひし形にしか見えない。
けれども、北海道の空はどこを見ても大きくて、「これを見るためにココに来たんだ」
なんて、思ってもいないことをつぶやいたりして、気分は旅人そのものだった。

安そうな寂れたビジネスホテルを予約した。
(どこにしようか?なんて雑誌で探すことなく
たまたま駅前に目に付いたから決めただけのことだった。)
当然、晩飯が出るわけもなく、夕方、腹をすかせた私は
裏通りの、これまた寂れた大衆食堂を見つけて
親子丼を頼んだ。テーブルは二つしかなく
カウンターには汚いシャツを着た土木作業員が、
ラーメンを食べながらテレビのニュースを見ていた。

私はそれを、とても不思議な気持ちで見ていた。
こんな日本のはしっこに来ても、何一つ変わらないことに
なんとなく気持ちは落ち込んでいった。

翌朝、とりあえず、名所といわれるところに行った。
時計台や、赤レンガの建物や・・・そして
忘れもしない外人墓地に行った時のことだ。
雲行きが怪しくなって、突然に土砂降りの雨が降りだした。
傘を持っていなかった私はとにかく屋根のある場所を探して
雨宿りした。くそう。まったく止みそうにない。

そのうちバスがやってきた。
(私が雨宿りしたところはバス停だったと後で気づいた。)
とりあえず、これに乗れば、駅に着くだろうと思った私はそのバスに飛び乗った。
けれども、バスは、まったく見覚えのない風景ばかりを選んでひたすら走っている。
駅に向ってないと確信した私は、そのバスを降りた。バスを降りた場所は
誰ひとりいなくて、雨ばかりが狂ったように降っていて、まるで私は
そこに捨てられたゴミのような気分だった。

呆然としたまま、ひとり、たそがれていると(本当に時間的にもたそがれだった)
1台のタクシーがやってきた。これはなんて奇跡なんだ!と驚いた私は
そのタクシーに急いで乗り込もうとした。すると、タクシーの運転手は
「ダメだよ、勝手に乗っちゃ。ほら、降りた降りた!」と私を邪険に扱った。
わけも分からず私は降りた。知らないうちに、知らないおばさんがタクシーの前で立っていた。
どうやらこのタクシーは貸切だったようだ。おばさんは、私を横目でにらんでから
そのタクシーに乗り込んだ。

そして、私はまた、一人ぼっちになった。
情けなくて寂しくて、どうしようもなくて
気付けば一人、泣いていた。知らない街で、知らない場所で
雨に打たれて泣いていた。

「僕は何をやってるんだろう・・・」

どうしようもないとき、今も時々あの感覚が蘇ることがある。
雨の日や、ひとり、取り残されたような時は、記憶がイタズラに
あのときを呼び覚ます。

結局私は、そこからひとり、ひたすら歩いた。
看板や、建物を目印に、雨の中をずっと歩いた。
1時間近く時間をかけ、やがて寂れたビジネスホテルに着くと
私は静かに荷物をまとめ、空港へ向った。

また「広島まで大人一枚」などと言ったかもしれないが
ちゃんと帰ってこれたのだから、それなりにどうかなったのだろう。

ひどい土砂降りの雨の日は、いろんな寂しさが私に蘇る。
誰かにひどく裏切られたり、冷たいあの目線だったり、
いつまでもひとり歩いたときにさえ
まだ、あの見知らぬ風景は、私の頭の中にある。

「僕は何をやってるんだろう?僕はどこへ行くんだろう?」
そう思いながら、ずっと歩いた。

あのときの思いは、今も変わりはしない。



僕は何をやってるんだろう・・・
これからどこへ行くんだろう・・・。



2005/07/14 11:26:43





2005/07/05(火) 小さな一大決心



 とても気持ちのいい雨が降っています。
私のマンションから小学校が遠くに見えるのだけど
教室の窓からいくつもの小さな電気の明かりが点いていて
思わず頬杖ついて、しばらくそれを眺めていた。

とてもやさしく懐かしい気持になった。
幼い頃、雨の日の明かりの点いた教室は
いつもちょっと寂しくて、それでいてなぜかワクワクして
いつもは話さないような友達とも、話せるような気がした。

本当にやさしい気持ちは、いつもあの頃のような
小さな頃に、眠っているんだなぁって思う。
大人になると、それをどんどん奥に押しやってしまうんだろう。
「ちょっとこれは邪魔だからね、うんしょっと」って言う感じで。

ほんとはそれが大切なのに。


突然ですが、ほんの小さな一大決心をしました。
(ほんの小さなって言う一大決心も可笑しいけど。)

たいしたことじゃありません。
とりあえず、このままの私じゃいけないと思って。
それがどうなるのかわからないし、もしかしたら
ダメになるかもしれないし、逃げ出すかもしれない。
だから今は言えない。

まるでのび太くんが、ドラえもんに泣きつくような一大決心。
とにかく、私のちょっとした一歩です。
(ちなみに、転職とかそんな大きなことではありませんので。)

後ろ歩きで歩いているような、いつも自信のない私だから
くるっと一回転をして、普通に前を見て歩いてみたいんです。

ただ、それだけのこと。

ごめんなさい。わけのわかんないこと書いて。
でも、私のすべてそのままを、ここに書くわけにもいかないので。
思えば変な日記です。キーボードで書くこの日記は。

あの小さないくつもの明かりを
見つめながら考えてた。

あの頃、エンピツで書いてた頃のような
日記を、言葉を、書いてみたい。
どんな余計な気持ちも寂びた思いもなく
ただ、素直な心を言葉にして・・・。


まだ、雨はこの心に
やさしく唄を奏でてくれている。



2005/07/05 18:49:09





2005/07/02(土) 存在する意味



*かなり落ち込んだ日記ですが、とりあえず思いのままに書いただけで
 今はだいぶ持ち直しています。ご心配なく。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 また、心が疲れてしまっている。
何もやる気が起きない。気だるくて、歩くのもしんどい。
この先を思うと不安でたまらない。

誰だってそうなんだ、と思う。
何を甘えているのだろうと自分で思う。

今朝、早く、どんな夢を見ていたのかは覚えていないのだけど
どこか高い場所から落ちた夢を見たときのように
体が驚いて目が覚めて、気付けばいきなり立ち上がり
何かを叫びながら思いっきり、そばにあった本を
床に投げ捨てていた。

その物音に気付いた娘(小学6年)だけが
私の異常な行動を見ていた。

思わず私は「ごめん・・・怖い夢を見たんだ」と弁解した。
でも、娘は少し、怯えていた。私は泣きたくなった。

その場所に私はいられなくなり、自分の部屋に閉じこもった。
抑制の効かない自分がとても怖く感じた。
私にとっては衝撃的な出来事だった。

どうしよう・・・自分がよくわからなくなってきている。
何をどうすればいいのだろうか。

原因はひとつに絞れない。けれど、やはり大きく占めているのは
今の仕事だと思う。定かではないけれど、今の仕事というものが
私の心にとっては何か許せない感情を生んでいるような気がする。

確かに社会にいると、裏も表もそれぞれに、イヤというほど見せ付けられ
人間関係に疲れ果て、心に嘘をつくような嫌なこともしなきゃならない。
それにいちいち腹を立てたり、虚しく思っていたのでは、人生はやってはいけない。
それはわかっているはずなのに・・・理想ばかりが私を苦しめる。

最近、ようやくこの仕事にも慣れてきて、わずかではあるけど
手ごたえも感じてきている。家電時代のときも、このような不安や憤りは
常にあったけど今ははるかにクレームも少なくなり、
精神的には楽になったはずだ。なのに、心はまだ、病むばかりで・・・。

私は何をやっても、こんな調子なのだろうか?
子供の頃から人になじめず、いつもひとりでいるような性格だったから
もともと社会不適合者なのだと、冷静に考えてもそう思う。
べつにネガティブな考えじゃない。自分に気休めを言っても仕方がない。
それがありのままの現実なんだ。

どうしよう・・・
どう書いても、気持ちが整理できない。
とにかく今は、仕事量を減らそうと思うけれど、
現実には、そうすることで、かえって精神的負担は増すばかり。
そこにいる意味をなくしてしまうのが怖い。

私の存在する意味。
それを考えると、答えが何も見つからない気がして
どうしていいかわからなくなる。

もっと、ゆっくり考えなきゃ。
時間をかけて、ゆっくりと・・・
でも、今までもそうしてきたはず。


いつになったら、答えは出るのか
そして、いつ、終わりが来るのか・・・。



もう、夢で叫びたくはない。



2005/07/02 23:34:43



ご意見・ご感想は、お気軽にお客様ご意見箱(掲示板)へどうぞ。
または下のメールに書いていただけるとうれしいです。更新の励みになります。
お名前 

メールアドレス

メッセージをどうぞ



お返事が遅れています。ごめんなさい。・・・いつもメールは楽しく読ませてもらっています。
*お願い。メールの内容を”読者の声”のページ等で紹介させていただく場合がございます。
掲載不可をご希望の方は、その旨を書いていただくとありがたく思います。ご了承下さいませ。

Copyright (C) 2000-2005 EACH TIME All Rights Reserved