|
![]() はじめての試みですが、今回、特別企画をさせていただきたいと思います。 本を出版してから、これまでいろんな取材を受けてきました。 新聞社から雑誌社まで、いろんなメールのやり取りの中で クレームについて、あらためて考え、私の思いを書き送ったのですが せっかくなので、その内容のいくつかを、そのまま公開させて頂きたいと思います。 題して、「クレーム取材往復メール」。 みなさんの日々の仕事の中で、何か、小さなヒントになれば幸いです。 青木詠一 2004/08/03
第1回 「クレーム対処5か条について」 2004/08/03更新 N新聞社からの取材依頼メール。
私からの返信メール。
クレーム取材往復メール後日談。 本を出版してからの取材で、一番多く聞かれたことは 不思議なことに、まるで申し合わせたみたいに決まって ”あなたにとって「クレーム対処の○か条」は、一体どんなことですか?” というものでした。 たぶんそのことが、今、クレームに悩んでいる人達の もっとも求めているものなのかもしれません。 電話でもメールでも、その度に、私は”う〜ん”ってな調子で すぐに即答できないままでいると、そんな私に、相手は何か 拍子抜けしたみたいで、”え〜、例えば○○とかですか?”なんて 聞いてくる始末でした。 取材される方は、どうも、私がクレーム対応のプロフェッショナルか何かと 勘違いしているみたいで、日記を読めばわかると思うのだけど どちらかというと、私はとても不器用なほうで、クレームもただ、どうしようもないままに 悩んだり泣いたりしているだけの、ただのひとりの店員に過ぎない。 でも、その質問に対しては、いつも”う〜ん”じゃ仕方ないので 決まってこう、答えるようにしていた。 「そういうものは、たぶん、ありませんよ」と。 そこに、空白の3秒が生まれる。 それじゃ取材にならないだろ!という相手の叫び声が聞こえるようだ。 でも、私にとっては、そうなんだから仕方ない。 そもそもクレームというものは「クレーム何か条」というもので、 簡単に解決できるものじゃない。 クレームは、相手の心に触れ合おうとしない態度や言葉に 起きてしまうものなのだと、私はよく、日記の中で書います。 それは、実に抽象的できれいごと過ぎて、何の役にも立たないものかもしれない。 でも、心構えや接客話法、お辞儀の角度まで、相手に不快な思いさせない為に いろんな対応があるけれど、そんなもの、出来なくったって、相手を思う気持ちさえあれば 私は平気なのだと思うし、逆に、そういう気持ちがあればこそ 気持ちのよい接客やお辞儀が、自然と出来るものなのだと思う。 メールの返事の中で書いた”挨拶訓練”は、まさにその思いからだった。 その頃、私の店では、みんなが朝礼の時に一列に並んで 大きな声で挨拶をさせられていた。誰かの声が小さいと叱られたりして まるで軍隊のようでした。 よい接客って、強制されて出来るものじゃないんだよね。 人の心は、簡単に縛られたりはしないものです。 ”挨拶が出来ていない”ということで、どうして訓練が必要なのだろう? 私はいつも疑問に思った。 挨拶は、相手を思う気持ちから自然と行われるもの。 その気持もわかろうとしないで、管理職と言われる人たちは、ただ 挨拶が出来ているか、いないのか、その行動しか見ようとしない。 みんなの挨拶が不充分な本当の原因は、その教える指導者達が 挨拶をしないことであり、、ピリピリとした暗い職場の雰囲気だったのだ。 これは、人の心に触れ合おうとしない、いい例かもしれない。 人の心は見えないものだから、どうしても人は 見えるものしか信じようとしない。 それは結果的な行動だったり、売上の数字だったり・・・。 結果がすべてと、今の会社はそれしか見ようとしないけれど 本当に大切なことは、その結果よりも、それまでのひとつの経過。 結果が利益を生むのじゃなくて、その経緯が、結果と利益を作るのだ。 結果がダメでも経緯がよければ、次の結果と利益を約束してくれる。 新聞に、どこかの企業が、今日も小さくお詫びの記事を載せているように 結果を重視しすぎて生んだものは、利益と不正行為という産物。 それを望んで私達は、仕事をしているわけじゃない。 クレームに、本当は対処法なんてものは何もない。 あえてそれを言うならば、例えば、電車の中で席を老人に譲るような気持ちそのもの。 そんな思いやれる心がお互いにあれば、クレームそのものは存在しない。 対処法も何も必要はない。 でも、人はいつもそんな優しい気持ちではいられない。 天使のようになりたくても、どこかその心には、それぞれに悪魔を抱えている。 その悪魔の存在が、クレームとなって現れる。 心から、悪魔のような闇は消すことは出来ないかもしれないけれど 天使のようにその翼で、明るいほうへ飛ぶことは出来るかもしれない。 その翼が、きっと相手を思いやる心なのだと思う。 本の中で、最後に私はこう書いている。 お客様が神様なら、私達は天使になろうではありませんかと。 私が天使になりたい気持ちは、きっと、その想いが まだ、届かないあの想いが、こうして心にあるからだ。 2004/08/04 0:11:56 第2回 「クレーム取材往復メール」 ”見えないクレーム”についてです。 |
ココに来てくれてありがとう。 あなたに逢えたこの奇跡は、私の大切な宝物です。
|