まーちゃん(プライベートフォトへ) お客様クレーム日誌
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2005年3月〜5月
クレーム日記と仕事、人間関係、その他関連エッセイ

「それでもお客様は神様ですか?」書籍のご案内 お知らせ
私のクレーム日記が本になりました。(04年1月24日)
詳しくはこちらのページで。
タイトル「それでもお客様は神様ですか?」

ご訪問者の方へ。
*現在、職種が変わったため、03年10月より過去の日記が
電器売場店員時代のクレーム日記になります。



2005/05/30(月) 心、静かに。



 私はなぜか、朝はテンションが低く
仕事仲間のあいだでも、人によっては
そんな私のことを、”朝は機嫌が悪い”と思うらしく
今日、そのことについて、思いがけず、指摘を受けた。

その言葉は、変化球ではなく直球だった。

いきなりだったので、とてもショックを受けた。
漫画で言えば、ガーン!と太い文字が頭に出るような、
または、なんの気持ちの準備もしないままに
いきなりバンジージャンプをさせられたような
そんなひどいものだった。

「朝はちゃんとみんな、ひとりひとりに
「おはよう」と声をかけてください!」

パートのおばさんに、そう叱られてしまった。
他にもいろいろと言われたが、その言葉だけが私の中で
スポットライトを浴びている。

ちゃんと声をかけているつもりだったが
そうじゃなかったらしい。なんてことだろう。
こんなふうに、自分が思っていることと、現実とでは
かなりギャップが生じているようだ。

いくら自分が「ちゃんとやってる」と思っていても
周りのその人たちが、すべて否定すれば、それは何の意味もない。
つまりは、何も出来ていないのだ。

無視をしたつもりは一度もないのに
朝の私の特有の態度は、そんなイメージを膨らましてしまうのか?
いずれにしても、何とかしなきゃならない。
朝からみんなに明るく接しなきゃならない。
でも、私は、朝からどうしてもそんな気分になれない。
やることが多すぎて、それをどう処理してゆくのかを考えるあまり
表情は気難しくなってしまう。どうあがいても、楽天的材料は
この固すぎる頭の中には、何も存在しないのだ。

そう考えていると、だんだん自分が愚かしくなってきた。
だんだんつまらない人間に思えてきた。
つまり結論としては、所詮、それだけの人間なのだと
自分で自分をあきらめている。

あぁ、なんて愚かしいこと。
わかっていても、それしか今の私には答えはない。

もっとプラス方向に考えればいいのに。
そう思うけれど、これも職業病の一種か
サービス業を長くやっていると、どうしてもマイナス方向の
考えばかりが、ハイスピードで発達してしまうのだ。
しかし、そのマイナス方向を考えることによって
楽天的なプラスの考えではないからこそ
サービスレベルは上がったりするから難しい。

なんだろうね、これは。
確かに、万人に好かれようとは思わないし
好かれるとも思わないし、でも、信頼してた人からの
厳しい言葉だったからこそ、心はとてもあせっている。

とにかく、ひとつひとつ、問題を探し出して
自分なりに解決しなければと思うが
今は心が、あまり言う事を聞かない気がする。

こんな日記を書いていても、心はすさんでゆくばかり。
何の解決にもなりそうにない。
まるで、自分のことばかり話している最低な人間のような気がする。

とにかくもっと、心、落ち着かそう。
今はとにかく、あまりに心が驚いてしまって
おろおろしすぎて目が回ってるんだ。

落ち着いて、落ち着いて。
やがて、また、いつもの世界が見えてくるはず。
それまでは、静かに、心静かに・・・。



2005/05/31 1:14:13





2005/05/11(水) 信用しない



 あるお客様から、私は完全に恨まれてしまったようだ。
事情は複雑で、とても詳しくは書けないけれど、
今日もその人は目の前で私に”お前は何も信用しない”と
はき捨てるように言葉を投げてた。

少なからずも、私はショックだった。
私にとってのそれは”信用しない”ことではなくて
その人のために思ってした行動であり、本来のあるべき手段の
ためであったが、その人にとっては個人的な
私への恨みと発展してしまったようだ。

今、この気持ちのままに、ありのまますべて書いてしまったとしたら
たぶん、私は間違ったことを、いや、正しいと思ったことさえも、すべて
どこか自分を正当化したことを、書いてしまいそうな気がする。

日記は一方的な感情に過ぎない。
今は少し、心、静めよう。

本当の気持ちはそれからだ。



2005/05/12 0:38:54





2005/05/09(月) 通りすがりのお客さん



 「このそうめん、何人前くらいですかぁ?」と
売場でとてもかわいいギャル(死語?)に聞かれて
いきなりで面食らった私は、正直、それがわからなかった。
そうめんの袋の裏に書いてある説明書きを探してみたけど
どこにもそんなこと、書いていない。

”うげぇーどうしよう?”とあせっていたら
通りすがりのおばさん(お客さん)に
”だいたい4人前だよ〜”と風が過ぎるように
教えてくださった。

あぁ、通りすがりのおばさん(いや、だからお客さん)。
あの時は、本当にありがとう。随分と助かってしまった。
店員という立場上、単純そうな質問に”わからない”とは、なかなか言えない。
お客さんにしても、”当然分かっているだろう”を前提として聞いてくるんだろうから。

食品スーパーに勤めるようになって、もう、1年も過ぎたというのに
こんなこともわからないなんて・・・つくづく自分が嫌になる。
”そうめんくらい、今まで自分で袋からあけて
食べたことがなかったんかぃ!”と自分を責めたくなるけれど
いつも、奥さんにまかせっきりにしてた罰だなぁ。きっと。

それにしても、危うくいい加減に答えるところだった。
まるで、みのもんたさんに、自信のない答えを言って
”ファイナルアンサー?”と、大きな声であの顔で
聞かれているような気持ちだった。
(あれは、小心者の心臓によくないです。)

でも、確かに助かったんだけど、結局のところ
お客さんに教えてもらうことも、同じくらいに恥ずかしい。
ということに、その1分後に気付いた私だった。

あーぁ。



2005/05/10 1:26:25





2005/04/18(月) おまけのココロ



 家電ショップから、食品スーパーに勤めるようになって
さすがに電話によるお客様からの問い合わせやなんちゃらが
少なくはなったけど、それでも食品スーパーに
問い合わせの電話は鳴る。

今日は特にすごかった。
いや、問い合わせの数じゃなく、その内容が。

よく、飲料のペットボトルに、おまけが付いているのだけど
最近、そのおまけが、どんどんよくなってきつつあって
時々、どっちが商品なんだかおまけなんだかがわからなくなる時がある。

高価そうなペンダントだったり、携帯ストラップだったり
人気キャラクターの人形だったり・・・。
ぺたっとペットボトルにくっついているそれは
まぎれもなく、おまけなんだけど
それを目当てに買うお客様がいらっしゃる。
もはや、ペットボトルのほうがおまけなのだ。

今日のお客様からの電話は、商品のことではなく
そのおまけのことだった。

私 「はい、お電話ありがとうございます。○○店です」
お客さん 「あのぅ、ちょっと探して欲しいものがあるんですけど・・・」
私 「あ、はい。どのような商品でしょうか?」
お客さん 「えーとですね、商品じゃなくて・・・」とそれからの長い話は割愛。

つまりは、私はそのおまけを探すことになったのだった。
そのおまけは、かわいいキャラクターの人形で
それが8種類ほどあって、そのうちのひとつは
謎のキャラクターというよくわからないことになっているんだけど
そのお客様がおっしゃるには、あとひとつで、全部揃うのだと言う。
でも、もうどの店を探しても、見つからないのだと言う。

ちょっと遠いけど、うちの店だったらあるんじゃないか?ということで
電話をされたらしい。

「中身は見えないけど、手で探れば形はわかるから」

と言われたのがお客様で、さすがに7種類集めただけのことはあるなぁと
思わず感心してしまったが、今は感心している場合じゃなかった。
お目当てのあと1種類を、どうしても探して欲しいと遠回りで私に言ってる。
あったら、絶対に買いに行くから探してと。

すごい執念に圧倒されてしまった私は、気付けば「はい」と答えていた。
「それはちょっと・・・」と断っても全然構わないのに
なんというか、この流されやすい性格は、もはやどうにもならない。
いつも後悔してしまうけど、でも、まぁいいやと思う。

売場で一人、黙々と、ペットボトルのかわいいおまけを、
手でごそごそと触っている姿は、さすがに異様に見えたのだろう。
途中で小さな女の子が「おじちゃん、なにしてるん?」と聞かれたけど
答えようがなかった。というか虚しかった。やっと”ニコ”っと私は笑ったのに
女の子はじっと私のことを見てる。
しばらくして飽きたのか、やがて、どこかへ行ってしまった。

そんなこんなで、売場にあった30個のおまけ、全部調べて
その一個をやっと見つけたのだった。お客様の言ってた特長とぴったり同じ。
うん、間違いない。これがそうだ。

見つけたときは、思わず近くにいるお客さんに
「これ、僕が見つけたんですよ!」と
喜びを分かち合いたいほどうれしくなったけど
コツをつかめた頃だったので、「もう見つけてしまったか」と
逆に残念に思うほどだった。

見つけたことを電話で知らせると、お客様はとても喜んでくださった。
「こんなわがままに、付き合ってもらってすみません」ととても恐縮されていた。
お客さんにしても、かなりの勇気を必要としたお願い事だったんだろう。
無理だとあきらめていたんだろう。そう思うと、やはり、こんな無理なお願いに
付き合ってよかったと心から思った。

明日、お客様は、そのおまけを買いに来る。
いや、おまけが付いたペットボトル飲料を買いにいらっしゃるのだ。

どんな笑顔か、今から楽しみだ。



2005/04/19 0:48:59





2005/04/09(土) なくした言葉



 結局忙しすぎて、花見もまともに出来ないままに
桜は散ってしまいそうだ。
思えば先日の出張のときに、電車の窓から眺めた桜が
私なりの花見といったところか・・・。

でも、片道約1時間のお花見。ほどよく空いた電車の中での
桜見物というものは、なかなかこれが心地よいものだった。
どの桜も満開で、線路沿いに咲いてるためか、そこで花見をしている人は
ほとんど見かけなくて、まるでそれは自分ひとりのためだけに用意された
プライベートシアターを見ているような気分で最高だった。

何度か目の前の座席の人が、止まる駅ごと入れ替わった。
かわいいOL風の女性だったり、中年のおばさんだったり
またまた定年近いおじさんだったり・・
まるで会社の花見の席で、お酒を入れてくれる同僚みたい。
本当にビールが飲めたらなぁ、桜を見ながら随分と
恨めしく思ったものだ。

明日あたりには、桜吹雪が見られるのかもしれない。
「吹雪がひどくて会社に行けません!」とか言っちゃって
気晴らしに休んじゃおうかなぁ・・・なんてね。


・・・・・・
 先日の出張は、ある企画についてものだった。
各メーカーさんの商品説明があって、どれも若い担当の方で
”きっと、嫌な仕事を上司に押し付けられたんだろうなぁ・・・などと
同情していたけど、私の期待は大いに裏切られていて、どの担当も
本人が望んだとしか思えないような熱意のこもったものだった。

見ているこっちが、いてもたってもいられないような気持になった。
好きなことをしている人の姿は、たとえビジネススマイルとわかっていても
その中に幼い笑顔が感じられる。

いいなぁ・・・なんて、思う自分が少し悲しかった。

その会議の最中、約40人集っている中で、斜めな前の座席に
懐かしいような背中があった。よく見ると、かつての私の上司の方だった。

休憩時間に、私はその人に声をかけた。
「お久しぶりです」
その人の顔は、すっかり老けてしまっていて、年月の長さを感じさせた。
たくさん聞きたいことの、どれから聞こうかと考えているうちに
私の両目は気付いてしまっていた。

その人の会社のネームバッチに、役職名が書かれてなかったことに。
「今はどちらにいらっしゃるんですか?」などと、180度異なることを聞いて
そのことに触れないほうがいいと思っていたが
心の内を見抜かれてしまったか、その人のほうからその説明をしてくれていた。

「なかなかうまくいかなくてなぁ・・・」

たった、そのひと言だった。
でも、そのひと言で私達には十分過ぎるものだった。

私の元上司だった人が、私よりも下の位置にいる。
とても不思議な気持ちだった。感情の持って行き場所がなかった。
”哀しい”という言葉よりも、”切ない”という言葉のほうが、しっくりくる感じだった。


・・・結局のその会話だけで、ざわざわと私は会場をあとにした。
それ以上何もいえなかった。いや、これ以上会わないほうが
いいだろうとさえ思っていた。

時はなんと言う皮肉を僕達に、いつも用意するのだろう。
そのたびに、私はいつも、言葉をなくしてしまう。

心の中はこんなにも
言葉を叫んでいるというのに・・・。



2005/04/10 0:40:04





2005/03/30(水) 笑顔の連鎖



 不思議なくらいに、とても充実した一日。
いつもは仕事に追いかけられてるって感じなのに
なぜだか今日は、仕事が後からついてくるって感じ。

まるで散歩を嫌がる犬みたいに、私が仕事を引っ張ってる感じ。
なんだかとても可笑しい。それだけのことで、こんなにも気分がいいなんて。
野球選手がスランプから、いきなりホームランを打ったときのように
この手ごたえを絶対に、忘れないようにと心に思う。

新しいアルバイトが2名も入って、とても気持ちが楽になった。
二人とも18歳ととても若くて、まじめでよくやってくれてるのだけど
二人とも随分と大人しい。おいおい、生きてるの?って感じで心配になる。

まるで私が18の時と同じだ。あの頃、私も生きていなかったからなぁ。
まぁ、難しい年頃には違いない。それとなく受け止めてやらねば。

仕事の前に、今日、二人に教えたことは
べつに難しいことじゃなくて、とてもシンプルなもので
それはとにかく”テンションを上げよう”というそのこと。
昨夜も二人とも、黙って仕事をしてるもんだから、
なんとかならないかなぁと思ってた。

私は彼らにこう言った。

「同じ仕事をするならさ、明るく声を出して行こうよ。黙ってする仕事より
明るい声のある仕事のほうが、絶対に楽しいからね。
仕事は別に義務でもなくて、強制でもなくて、ただ、楽しむべきものなんだ。

楽しむ仕事は笑顔が生まれる。笑顔が生まれたら余裕が出来る。
その余裕と笑顔でお客さんが喜んでくれる。だから自分も喜ぶし
楽しめる。それがまた笑顔を生んで、また、お客さんの笑顔につながって
そしてまた自分につながってくる。わかるだろ?
なんという素敵な笑顔の連鎖なのか!」

そんなふうに熱く語っていたら、二人ともくすくす明るく笑っていた。
まぁ、いいか。その笑顔が、私の目的だったんだから。

それから彼らはいつもより多く、お客さんに挨拶をしてくれていた。
いつもよりたくさんの笑顔をお客さんに、不器用にも見せていた。
売場のほうも、私の指示通りうまく作ってくれていた。

「だいぶ上手になったなぁ」と、肩をたたきながら私が誉めると
にたぁって子供のままの笑顔。まだ、あどけないんだなぁ。
もっと誉めてあげなきゃと思った。私の心が彼らの笑顔で
こんなにも、うれしがっている。

明日はまた、どんな違った笑顔で私を
喜ばせてくれるんだろう・・・。



2005/03/31 0:13:51





2005/03/29(火) 嫌味な自動販売機



 つくづく自動販売機のクレームが多いなぁと思う。

私にしてみれば、自動販売機っていえば、お金を入れて
商品が出てくるのは、実に当たり前のことと思っていた。
でも、今の仕事をするようになって、それが当たり前でないことに
思い知らされたのだった。

まぁ、確かに稀に、違った商品が出てくることは
あるかもしれないけど、でもそれは、本当に稀なことであり
そもそもあの機械が故障など、するわけないとずっと思ってた。
(実際、私自身、生まれてから自動販売機の故障で苦労した覚えがない。)

今日のクレームは、カップのジュースの自動販売機で
「味がおかしい」とのクレームだった。

”もしや、異物混入か・・?”

私の中で、緊張が走る。もし、そうだったら、とんでもないことになる。
呼び出しを受けた私は、すぐにお客様のいる自動販売機に向かった。

私を見るなりお客様は、「味がおかしいのよ」と心配げに言う。
どちらですか?とお客様の手にしたカップを見ると
普通のアイスコーヒーだった。

私はまず、お詫びをしつつ、用意した紙コップに少量入れて
その味を、舌でなめる程度に私は確認した。
うん?と不思議に思いつつ、もう一度なめてみる。
ううんん?と少し長く思いつつ、もう一度なめてみる。

コーヒーだ。

何度なめても、普通のアイスコーヒーの味だった。
どうしよう。何も異常はみられない。どうすりゃいいんだ?
仕方なく、私はお客様に正直に尋ねるしかなかった。

「あのう、別に変な味はしないのですが・・・」

するとお客様は、少々ストレス気味にこうおしゃった。
「変な味じゃない? だって、氷が出ないんだから!」

なんだ。やっと正解がわかった。
ただ単に、アイスコーヒーの氷が出ていないだけの話だった。
(確かに少し温かかったせいか、おいしいとはいえなかった)

確かにアイスコーヒーで、氷が出なきゃおかしい。
一応、これは店の責任と思われるので、いったん、ご返金をする。
金額は100円。それでなんとかお客様にはご納得いただいた。
そしてお客様は帰られた。(別の自動販売機で買われていた。)

さて、それでも事は終らない。
さらに私は自動販売機のメーカーに修理依頼をする。
飲料メーカーはとても丁寧な対応。いつも関心してしまう。
ま、それはともかく、すぐにメーカーが来てくれて、
機械の中を見たその結果は・・・なんと「異常なし」だった。

なんのこっちゃ。

何度テストしてみても、氷は出てくる。
「おかしいなぁ。別に故障は見られないのだけど・・・」
小太りの若いサービスマンが、不思議そうにつぶやいている。

そうは言っても、あのお客さん(中年女性)が、
わざわざ100円を得るために、嘘をついたとは思えない。
実際にそのときは出なかったのは間違いないのだと思う。
(それとも氷なしボタンを誤って押したのか?
でも、誤って押すものでもないし・・・今となってはまったく不明。)

でも、自動販売機のほとんどのクレームは、そんなふうに
私が(もしくはメーカーが)お客様の目の前で、試したときには悪い症状が出ない。
最初にお客さんが試したときには、その悪い症状が出てしまう。
これが一番イヤになる。お客様もその場にいれば、当然、気まずい雰囲気になる。
(実際に過去に、「おかしいですね、別に悪い症状は出ませんが・・・」と私が言うと
お客さんが”私が嘘をいったとでも言うんですか!”とクレームになった覚えがある。)

だから最近、私にとっては、自動販売機は、何か幽霊的な症状を
みせてくれるドラえもんポケットの道具に思えてきた。
ありえないが、ありえてしまう。

それにしても、どうしてお客さんのときは、調子が悪くて
私のときは、すんなりとうまくいってしまうだろう?

それが不思議でたまらない。
それにしても・・・やっぱり嘘だったのかなぁと
心の隅で、小さく思ってしまう私がいる。
なんという後味の悪さ。

つくづく思う。
機械なんて、所詮は人が作ったもの。
完璧なんてあり得ない。
そう思うしかないのだろう・・・。



2005/03/30 0:25:01





2005/03/24(木) クレーマーとの死闘を制した女



 今日のテレビドラマで「社長を出せ!実録・クレーマーとの
死闘を制した女」というのがあった。

これはあのベストセラーをドラマ化したものらしく
著者の川田 茂雄さんとは、同じテーマの本を出版したという縁もあって
何度かメールのやり取りをさせていただいてました。
(川田さんとは、実際にはお会いしていませんが、とても気さくで優しい方なのです。)

それで、とても楽しみにしていて、はじめからドラマを見たのだけど
どうしてもというか、クレームを扱ったドラマというより、恋愛事情の織り込んだ
ドラマというほうが印象強くて、途中で見るのをやめてしまった。
これは恐らく、接客というテーマよりも、中高年層が好むドラマ作りがベースになったのだろう。
そういう意味では、楽しめるドラマだと思うけど、私のように、接客を当てにしたものは
なんだか少し、的が外れてしまった。

そうそう、あのドラマの最初のあたりで、たぶんだけど、著者の川田さんが
ちらっと出演されていたと思うのだけど・・・。

主演の鈴木京香さんが、カメラか何かをペーパーバックに入れて
男性に「ありがとうございます」と笑顔で渡すシーン。
たぶん、あの男性(以前、NHKの番組で見たことがある)が
著者の川田さんだったと思うけど、どうだろう?違うかなぁ?
もし、そうだとしたら、わずか数秒でしたが、とても渋い中年男性を
演じられていて(?)とてもカッコよかった。うん、ちょっとにくい演出だ。

実は私の「それでもお客様は神様ですか?」も、過去に再現ドラマの話があった。
それはワイドショーの中の、わずか10分程度のものだったのだけど
その中でテレビ局側が、私の店の紹介もさせて欲しいとのお願いがあった。
でも、店に迷惑がかかるので、私がそれをお断りしたら、結局のところ
再現ドラマの話も消えてしまった。

その理由として、テレビ局側は、メールで知らせてくれたのだけど
その言葉には、とてもすがすがしいものがあった。
「私どもは視聴者の方に、常に信頼を得られるように努力をしています。
残念ですが、今回、店の紹介なしでは、その信頼を得るのは難しいと思うのです」

今思うと、少し残念な気持ちではあるけれど、それはそれでよかったと思う。
ただ、そのメールの言葉に、テレビ局側の真摯な態度に、私は心、打たれたのだった。
プロ、または職人と呼ばれる人は、こういう人を言うのだろう。
自分の意思がはっきり見えるその言葉は、まるで輝いているように見える。
実際には、なんの仕事の手助けも出来なかったのだけど
この人たちと一瞬でも、同じ仕事を分かち合えて、心からよかったと私は思った。

何でも推し進めることが仕事ではなく
こんなふうに、見えない信念のために
今一度、立ち止まり、たとえそれが白紙になっても
あるべき姿を見直すということも
また、大切な仕事なのだ。

そんなことを、教えてもらったような気がした。

何気なく見ているテレビの中にも、私達からは
見ることの出来ない、いろんなドラマがあるのだろう・・・。


・・・・・・・・・・・
追伸。

あれって、やっぱり著者の川田 茂雄さんでした!
本人からメールが届きました!

やったー!

「社長を出せ!実録クレーマーとの死闘」 著者 川田茂雄


2005/03/25 0:53:17





2005/03/13(日) あの日の勇気と過ちと

[過去のクレーム話]

 昨日の誰かとの心の衝突の後、随分と眠れずに
いろんなことを考えていた。

不思議と電器売場店員時代のある思い出が蘇っていた。
あの時も確かこんなふうに、眠れなくて思い悩んでいたのだった。

あの頃、家電製品の修理を受け持つSさんというサービスマンの方がいらした。
Sさんは、もう50を過ぎた年配の方で、私と随分と歳は離れていると言うのに
なぜか私のことを「青木ちゃん」と、いつも明るい笑みを浮かべ
親しみをこめて呼んでくれるのだった。
(そういえば、本で書いたパートのおばちゃんも、同じように呼んでくれたっけ。)
もちろん私も、そんなSさんのことが、友達のように好きだった。

家電の修理は、ほとんどの場合、クレームはオプションみたいについてくる。
「早く直せ!交換しろ!修理したばかりなのにまた壊れた!金を返せ!」
そのクレーム自体は、現場の店員である私が対応しなければならないのに
Sさんは自ら売場に出て、お客様に、なぜ故障したのか?どうして時間がかかるのか?を
具体的に説明してくれるのだった。ほとんどのお客様が、それに満足して帰って行かれた。
それは家電の知識だけではなく、Sさんのやさしい人柄によるものが大きかった。
私は何度、それで救われたことだろうか。

「実際に修理する者じゃないと、そういうことはわからないからなぁ・・・
でも、どんなお客さんも、事情がわかれば許してくれるものだ。
いけないことは、わからないことを、いい加減に誤魔化してしまうことだから」

そんなSさんが、私はとてもまぶしく見えた。

ある日のこと、冷蔵庫をお買い求めのお客さんがいらっしゃった。
たまたま、私がほかの接客で手が離せないでいると
売場に顔を出してくれていたSさんが、その接客を受けてくれた。
(Sさんは、修理のサービスマンではあるけれど、人手が足りないときには、
よくこんなふうに接客を手伝ってくれていた。)

私の接客が終ると、Sさんもお客様のお買い求めの冷蔵庫が決まったらしく
私のいる配達カウンターへと、お客様をご案内してくれた。

”助かりました、Sさん”と私が目で合図すると
Sさんは、いつものように微笑みながら、私に配達伝票を渡してくれた。
「この冷蔵庫ですね」と私は伝票を見ながらSさんに確認した。
するとSさんは、でも・・と言う感じで私にこう言った。
「下取りもあるからそれもお願いね、青木ちゃん。
あと、それから、どうしてもお客さんが、朝の10時までしか
いらっしゃらないらしいから、時間指定で受けたよ。大丈夫だよね」

それを聞いて、私はお客様の住所を確認した。
するとそれは、時間指定を受付できない地域だった。

以前もその地域で時間指定を受けてしまい随分とひどいクレームになったことがあった。
あわてて私は、Sさんの横を通り過ぎ、カウンターで座って待ってるお客様に説明をした。

「お客様、申し訳ないのですが、お客様のご住所は
配達時間の指定が出来ない地域でして・・・」

品のいい中年女性だったから、説明すればわかってくれると、私は簡単に思っていた。
でも、そのお客様は、私の説明を聞くと突然に、顔を真っ赤にして怒鳴り始めたのだった。

「何を言ってるのよ!あなた!さっきの店員は時間指定でもいいと言ったのよ!
ちょっと、いい加減なことを言わないで!そうとわかれば、お宅で冷蔵庫なんて買わないわよ!
ちょっと、責任者を呼びなさいよ!いや、店長を呼んで!すぐによ!」

それを見ていたSさんは、驚きながらも、そのお客様に「僕のせいですから」と
お詫びをしつつ「なんとか1件ぐらい、出来ないことはないだろう」と私に言ってきたのだけど
前回のクレームの件で、配達の人にこっぴどく私は叱られた。
なんとかもなにも、とても無理なものだった。

「私がココの責任者です。本当に申し訳ございません・・・」

それから私は、何度も頭を下げた。何度も何度でも。
結局お客様は、何度も愚痴をこぼしつつ、
時間指定なしで許してくれたものの、
とても後味の悪い空気を、売場に残して後にしたのだった。

そのとき私は、「自分のせいじゃないのに!」という気分で最悪で
気持ちを何かにぶつけないと気が済まないほどだった。

「Sさん、接客を手伝ってくれるのは助かるのだけど
そういう約束事は、ちゃんと前もって、僕に知らせ欲しい」と
私はやんわりとお願いしたつもりだったけど、言葉はとがっていたかもしれない。

Sさんの返事はこうだった。

「わかったよ。もう僕は二度と接客しない。
二度と売場には顔を出さないよ」

今まで見たこともないような怖い表情でSさんは
私にそう言うと、その言葉の通りに、売場から出て行ったのだった。

そのときの私の心はたぶん、怒りや憤りでいっぱいだったのだろう。
それが、たぶん、Sさんに伝わってしまった。
こんな私はただ、動けず、そのまま途方に暮れるしかなかった。

それからSさんは、あのときの言葉の通り、売場に出ることはなかった。
ただ、修理室で、黙ってひとり、修理をしている日々が続いた。

「Sさん、どうしちゃったんですか?最近、売場にも来なくなったし
あまり笑わなくなっちゃったし・・・」
何も事情をしらないアルバイトの女の子が、そんなふうにぽつりと言ってた。

私は意を決して、修理室へと向かった。
あのときから思ってたことを、ちゃんと伝えなければと、心は何度も繰り返していた。
ドアを開けると、Sさんは、壊れたラジカセを修理していた。
「何か修理の催促でも?」とSさんは私を見ずに言った。
「いえ、僕はそのう・・・Sさんに言いたいことが・・・」

手を休め、Sさんは、少し真剣なまなざしで私を見た。

久しぶりに向き合ったというのに、なぜか私は泣き出しそうになっていた。
でも、ちゃんと伝えなければと、心に何度も言い聞かせた。
あれからずっとあっためてた、Sさんへの私の言葉を・・・。

夕日が窓から見えていた。
私ははじめてSさんに、クレームのときに
お客様にそうするように、大きく頭を下げたのだった。

「あの時は、本当に申し訳ありませんでした。
僕が間違っていました。お客様の要望に、無理をしてでも配達の人に
お願いすれば、なんとか出来たはずなんです。でも、僕が
つい、それを怠ってしまいました。なのにまるで、Sさんが悪かったように
僕が言ってしまいました。本当は、すべて僕が悪かったんです。
だから、だから・・・」

気付けばそれから、ほとんど言葉にならなかった。
まるで、冷たい態度のままの親の許しを乞う子供のようだった。

そして、Sさんは、窓から差し込む日差しのように
やわらかく私に、こう言ってくれたのだった。

「どうして青木ちゃんが謝るの?君は何も間違ってないよ。
間違っていたのはね、僕のほう。だから、謝るなんて必要ないよ。
ただね、僕は驚いてしまったんだ。
あのとき君が僕の間違いのせいで、お客さんに叱られて
そして、お客さんに一所懸命にお詫びしている君の姿に
ただ、驚いてしまったんだ。

僕は、何も知らないで、余計なことをしてしまった。そう心から反省したんだ。
だから、売場に出ないほうがいいと、僕なりに、そう思ったんだ。
だからね、謝るなんて必要ないよ。だから、もう、顔を上げて・・・」

私はそのとき、たぶん、泣いていたのだと思う。
私はてっきりSさんは、私に対して、怒っているものとばかり思っていた。
だから売場に出ないことで、言葉なく怒りをあらわしているのだと思っていた。

でも、そうじゃなかったんだ。

恐らくはじめはSさんも、随分と不機嫌な思いをしたのだと思う。
でも、Sさんは、ちゃんと自分のことを反省して
私に二度と迷惑をかけないようにと、売場に出ないと決めただけだったのだ。

私は自分の気持ちを恥じた。
どうしてSさんが私のことを、怒っていると決め付けてしまったんだろう。
どうしてもっと、Sさんのことを、信じることが出来なかったのだろう・・・。

人の心は見えないから、時としてそんな小さなすれ違いが
大きな間違いに繋がってしまう。たとえ、どんなに傷つけあった仲でも、
ひとりの夜はお互いに、見えない心は哀しんでいる。
そして、その哀しみは、いつしか互いに相手を思いやっている。
時としてすでに許していることすらある。

でも、どうしても、それを知る術はないから、あの怒りの感情のまま
互いの時は止まってしまう。自分にとっては相手はずっと
あのまま冷たい言葉のままなのだと。

あの出来事は私にそんな、思いを抱かせてくれたのだった。

それからのSさんは、また、時々、売場に顔を出してくれるようになった。
積極的に接客はしないにしても、不良などのクレームの時には
穏やかにお客様に説明をして、やがて、使い方の間違いだとわかると
笑顔でお客様は心から、Sさんにお礼を言うのだった。

あの時、Sさんに思い切って謝って、本当によかったと私は思った。
どんなときも、謝ることは、とても勇気の要ることだ。
出来れば避けてそのままにしたほうが、よっぽど楽なのかもしれない。

でも、私の勇気は間違いじゃなかった。こんな私でも間違いじゃなかった。
Sさんの本当の気持ちが、そのおかげでわかったのだから・・・。

あれはもう、10年近く昔の話になる。なんて懐かしいんだろう。
今、こうして思い出してみても、泣き出したいほどやさしい気持ちが蘇る。

今の私はあのときのような、苦しみの中にいるけれども
不思議とあのときのSさんの言葉が、また、心に蘇ってくる。

「君は何も間違ってないよ・・・」

あの頃のままのSさんが、まだ、私を励ましている。
そして、何も変わらない泣き虫のままの
今の私がココにいる。



2005/03/13 22:46:32




2005/03/12(土) 心の衝突

[人間関係]

 ひょんなことから、言葉の端っこをつまむような
不機嫌さで、どうでもいいようなことも、だんだんに
言葉はすべて、悪いほうへと向かっていた。

転げ落ちるようで、もう、止まらなかった。
言い合いになった。心と心が衝突した。
それが随分と痛かったから、こっちもやり返した。
すると、やり返してきた。

驚いた。そして、鼓動は高鳴った。
落ちるところまで、落ちるような気がした。
実際に、私の言葉は随分と幼稚で、しかも声は上ずっていて
うまく言葉にならないほど、時々、裏返って情けないほどだった。

上司が私に対して、私にとって言ってほしくない言葉を言った。
私は愕然とした。ずっと、信じていたから。
でも、今、裏切られた。たぶん、私は裏切られた。
そう思うのは、私だけかもしれない。最初から私の信じていたものは
最初から、信じていたものではなかったのかもしれない。

だったら、裏切ったもなにも、
私はそんな対象すらなかったのかも・・・。

”恨むような気持ちになるなら、相手を許そう。
その憤る気持ちになるくらいなら、あきらめてただ、やさしくいよう”
そんなふうに、日記に書いたばかりなのに、この心は
なんてちっぽけで、汚れてて、たやすく壊れてしまうのか。

相手もひどいことを言ったが、私も随分と、ひどいことを言った。
恐らく一週間くらいは、目も合わさずに、言葉も交わさないのだろう。
なんというツケの大きさなのか・・・。

ずっと、私はあのときの言葉を思い出している。
そして、あのとき、もっと、こう言えばよかったのだと、
心が何度も言い直してる。過去に戻れはしないと言うのに
何度も練習している。こう言えば、もっと、相手を傷つけられた。
もっと、自分を正当化できたと・・・。それは、なんて愚かなこと。

冷静に考えてみた。
何が正しくて、何が間違ってたかを。
あくまで中立的な立場で。

相手の言葉はたぶん、正しい。
根本的に、間違ってたのは私のほう。ただ、その攻撃的な言い方に
私もつい、迎撃してしまった。本当の間違いはたぶん、そこにある。

言い方に、熱くなるなんて、私もまだまだ青いなぁ。なっちゃあいない。
でも、自分の中に、どうしても譲れないものがあって
それが私のラインを超えて、土足で入られると、私は慌ててしまう。
そして怒りが止まらなくなってしまう。

つくづく私は、ばかだなぁ・・・と心から思う。
もっと、後先を考えればいいのに
もう、心は後悔している。心が泣きそうになっている。

こんなにも愚かな私。
明日からどうすればいいというんだ・・・。



2005/03/13 0:56:45



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