電器売場店員のクレーム日誌
つれづれコラム
田口ランディさんのこと。
2月17日の新聞のちょっと大きなこの見出しに
私は息が止まるくらいにビックリしてしまった。
田口ランディさん、小説「モザイク」
他著作を無断使用。謝罪、書き直し。
この私の日記にも何度か書いたけど、私は田口ランディさんの大ファンだ。
メールマガジンなんてあまり興味のない私だけど、
唯一、田口ランディさんのコラムマガジンだけは登録している。
(そういえば、つい昨日もメールマガジンが届いたばかりだ。)
彼女の長編小説の「コンセント」(今度映画化されるそうです。)
「アンテナ」「モザイク」はシリーズ三部作として有名で、私はすべてこれらを読破した。
小説の中の性的描写の多さには、正直ドギマギしたけれど、あの独特な精神世界(?)
は一見破滅的に見えるけど、不思議とそれが生きる勇気につながっている。
言葉と言葉との間に、現実と空想が絶妙なバランスで保たれていて、それでいて
結果として私達に夢を見させてくれる。
ランディさんの小説は、そんな不思議な、何か未知の宗教的なパワーがあるような気がする。
私は田口ランディさんのことを、”彼女はきっと宇宙人だ”と思っていた。
(もちろん、それは冗談だけど半分は本気かも。)
だって、名前にカタカナが入っているし、テレビで見た事ないし・・・(意味ないか。)
私にとってランディさんは、ネットコラムの言葉でしか私の中に存在していなかった。
私の中の”宇宙人:田口ランディさん”がある日を境に”ひとりの女性”に変わった。
それは昨年末に届いたランディさんのネットコラムを読んでからだった。
そこには”鬱”の状態から悩み苦しんでいる彼女の姿が、痛々しく、
それでいて生々しく書かれていた。
彼女は宇宙人なんかじゃなく、ひとりのかよわい女性に過ぎなかったんだ。
そう思うと、余計に彼女の小説すべてが私の中で現実味を帯びてきた。
新聞ではじめてランディさんの素顔を見た。モノクロの荒い画像。本人了解の上の写真かな?
(”あちゃー、こんな写真を使われちゃったか!しまったぁ!”
なんて言うランディさんの声が聞こえてきそう。)
ニコッと笑ったその表情は、哀しいくらいどこにでもいる普通の女性だった。
そうはじめて気が付いた時、それはまるでテレビでしか見ていなかった有名人を
はじめて生で見た時に感じた”あ、なんだ、あの人って思ったより小柄な人なんだ”みたいな・・・
そんなふうに、夢の世界から醒めた現実的な親近感が私の中に沸いてきたのだった。
今回の件で作家活動に影響しなければいいのだけどと私はとても心配している。
彼女の中には、まるで気まぐれに出来たシャボン玉みたいに、
どこかもろい部分があるような気がして・・・。
彼女のコラムはもっともっと私は読みたいし、そこから何かをもっともっと学びたい。
その為には、宇宙人でもなく、ひとりの女性でもなく、”田口ランディ”じゃなきゃだめなんだ。
彼女が今、悩んでいるのか、それとも傷ついているのかさえも私には分からない。
でも、私にとって言える事は、彼女はきっと孤独を愛する人だ。(それは私も同じ。)
だから彼女のその”孤独という原点”を
何かのついででも構わないから、思い起こして欲しいと願う。
そこからあのランディさんの言葉たちは生まれてくるのじゃないだろうか。
それはまるで何もない、宇宙から届く一本の光の矢のように・・・。
2002/02/17 0:39:37
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