ニコチンが あるから猿も ケムリ吸う   川柳(8)へ戻る

サルとヒト ただニコチンのため ケムリ吸う

サルや動物は、火や煙はとても怖がり極端にきらいます。
しかし、この、おサルさんは、実験でニコチン中毒にされ、2年後には肺がんで死にました。

タバコのケムリとともに肺に達したニコチンは、血液の中に入ると、7秒で心臓を経て脳に達します。
そこで、脳の伝達物質の作用の代行を強力に行ないます。
最初は血管の収縮作用のために、脳の血液の流れが減るためにクラクラっとするだけで、快感を感じることはありません。
しかし、このニコチンの来襲が繰り返されるうちに、ニコチンは脳内の伝達物質の代わりをします。
そうすると、この脳内伝達物質の受容体は、ニコチンの強さに甘えてしまって感じ方が少なくなり、伝達物質の量も少なくなります。
でも、タバコで吸ったニコチンは、30分も経つと減ってきます。
ニコチンが少なくなると、当然脳の働きが悪くなります。
そうすると、イライラ感、不安感、眠気、集中困難などの離脱症状(一般に言う禁断症状)が現れます。
こんなときにタバコを吸うと、ニコチンは瞬間的に脳に高濃度でやって来るので、とてもすばらしい覚醒作用と精神安定作用、抗不安作用をもたらします。
この気持ちは、本人にとっては何物にも換えがたいものに感じられます。
これが、タバコの効用と感じるものなのです。、
また、このニコチンの作用は、大脳辺縁系という本能を支配する領域に働いているので、ニコチンを求める気持ちは、本人にとっては極めて自然な欲求に感じられます。
ですから、タバコを吸うことを阻止されると、非常に腹が立つのです。わかりやすく言えば、キレやすくなります。
ニコチンが入っていなければ、こんなケムリを誰が吸うでしょう。それも、意地になってまでも。
ケムリを吸うことが何らかの儀式となって、ある種の文化となる可能性もあるかもしれません。でも、ケムリを吸うことを、毎日毎日、朝から晩まで、ところかまわず求めるものが、文化としては成り立つはずもありません。
タバコは文化ではありえません。単なるニコチン中毒なのです。
かわいそうなこのおサルさん。
そして人間も同じなのですね。