医療費を 増やすは タバコ でぶゴロ寝  川柳(9)へ戻る

生活習慣病のリスク(喫煙、肥満、運動不足)は重なると医療費を増やす
生活習慣病などのリスク要因とされる「喫煙」「肥満」「運動不足」の三つ全部に該当する人は、全く該当しない人に比べ医療費が4割余り高くなることが2006年5月6日、住民約5万人を9年間追跡した厚生労働省研究班(班長・辻一郎東北大大学院教授)の調査で分かった。
 年間30兆円を超える国民医療費の削減に向け、国会で審議中の医療制度改革関連法案でも生活習慣病対策が焦点の一つ。研究班は「リスクに応じて負担と給付を設定することは可能」として、喫煙の有無や肥満度などによる応分の保険料負担の導入を提言した報告書を厚労省に提出した。
 調査は宮城県北部に住む国民健康保険加入者約5万人を対象に1995年1月から実施。2003年12月までの9年間のデータから、1カ月にかかる一人当たりの平均医療費を算出した。
 それによると、(1)喫煙習慣あり(過去の喫煙歴を含む)(2)一定基準以上の肥満(3)一日の歩行が一時間未満の運動不足−の三つ全部に該当するグループの医療費は29272円で、どれにも該当しないグループの20376円の1.44倍だった。
 二つに該当する場合では、喫煙と運動不足の組み合わせが1.31倍と最も高く、肥満と運動不足が1.17倍、喫煙と肥満が1.12倍。
 単独の場合は、喫煙が1.10倍、肥満と運動不足はそれぞれ1.07倍だった。
 辻教授は「調査結果から推計すると、不健康な生活習慣が医療費全体に与える影響は4,5兆円規模になる。予防重視の施策とともに、民間の生命保険や医療保険が導入しているようなリスクに応じた保険料設定も検討すべき時期に来ている」と話している。

<メモ>生活習慣病
 食事、運動、喫煙、飲酒といった日常の生活習慣が発症や進行に影響する病気で、糖尿病や心筋梗塞(こうそく)、脳卒中、がんなどがある。肥満、高血圧、高コレステロール、高血糖は、それぞれの診断値が深刻でなくても、複数の症状があれば「メタボリック症候群」とされ、糖尿病や心筋梗塞に進む危険性が高まる。厚生労働省は病気の早期発見、早期治療(二次予防)だけでなく、生活習慣の改善による病気の予防(一次予防)に重点を置き、患者減少を目指している。