イレッサは 元喫煙者を 差別する    川柳(8)へ戻る

抗がん剤イレッサの延命効果は、非喫煙者では喫煙者の3倍あった。

 副作用が問題となっている肺がん治療薬「イレッサ」(一般名ゲフィチニブ)が効くかどうかを決める遺伝子の変異を森口尚史・東大先端科学技術研究センター助教授らがほぼ特定した。
 延命効果を期待できる患者は、この遺伝子変異がある人か、非喫煙者に絞られるという。無駄な投薬の回避につながる可能性がある。英医学誌「ランセット」に発表した。
 同センターとソウル大医学部、東京医科歯科大の共同研究で、対象患者は、韓国人、中国人、台湾人計135人。腺がんなどの非小細胞肺がんの進行期にあって、他の薬物療法で効果が得られずにイレッサを使った患者を抽出し、個々のデータを詳しく分析した。
 注目したのは、細胞の増殖などを制御するL858Rと呼ばれるたんぱく質の遺伝子の変異。この変異がある患者の平均生存期間は22か月で、変異がない患者の9.3か月と比べて1年以上の延命効果が確認された。非喫煙者の場合は平均生存期間は24.3か月で、喫煙者の7.4か月より3倍以上長かった。
 森口助教授によると、L858Rの変異は、喫煙者にはほとんどみられない。喫煙歴のある非小細胞肺がんの患者に過剰に現れるAKR1B10という分子が遺伝子変異を抑え、イレッサの効果を激減させている可能性もあるという。

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