「太るから…」 と言い訳もはや できません  川柳(9)へ戻る

禁煙しても長期的に見れば体重増加がみられないことが、20年間に及ぶ研究で示された
 

Charlene  Laino
WebMD Medical News

Reviewed By Louise Chang, MD

【シカゴ 2006年11月14日】体重増加のおそれがあることを喫煙継続の口実に使っているなら、驚くことになる。

禁煙しても長期的に見れば体重への影響がみられないことを、研究者らが報告している。

「禁煙すれば、体重が4-5ポンド余分に増える可能性はある。逆に、喫煙を始めれば、体重が数ポンド減る可能性もある。しかし、そうした現象は一時的なものでしかない」と、ジェファーソン医科大学(フィラデルフィア)の小児科教授でありA.I.デュポン小児病院(デラウェア州、ウィルミントン)の福祉責任者でもあるSamuel Gidding, MDは述べている。

長期的に見れば、人種や性別に関係なく同程度に体重増加する傾向があると、同博士はWebMDに語っている。

長期的に見れば体重は一定

本研究で研究者らは、成人を対象に心疾患の発現の有無を検討した長期研究のデータを調査した。本研究は米国心臓協会(AHA)年次総会で発表された。

研究には、1986年の研究登録時の年齢が18-30歳であった5,000人を超える黒人男女と白人男女が参加した。

20年間に検査が7回実施され、体重と身長の関係を示す尺度である研究参加者の体格指数(BMI)が医師により測定された。医師は喫煙状況についても回答を求めた。

その後、検査と検査の間の期間について、研究に参加した男女を喫煙継続者、非喫煙者、禁煙者、喫煙開始者の4群に分類した。「次の受診までの間、研究参加者は現在属する群から別の群へ移っても良いものとした」と、Gidding博士は述べている。

「我々が見出したことは、20年間にわたる本研究期間中、喫煙開始者の群と禁煙者の群が、実際には両群を行ったり来たり揺れ動いている同じ研究参加者で多数占められていることであった」とGidding博士は述べている。

「両群の研究参加者は、ピンポンのように行ったり来たりしていたため、結局は、喫煙状況が体重に影響を及ぼすことはほとんどなかった」と、同博士は述べている。

もはや言い逃れ不可能

重要な点は、喫煙状況の変化とBMIの増加には相関がみられるものの、喫煙継続者と非喫煙者の体重が同じ割合で増えたことであると、Gidding博士は述べている。

AHAの広報担当でありハーバード大学医学部の心疾患専門医であるElliott M. Antman, MDは、本研究で得られた情報は患者のカウンセリングに役立つだろうと述べている。

「女性や、体重を管理しようと喫煙を開始する人、ならびに余分な体重が増えると考えて禁煙することを恐れている人にとって、体重は特に関心のある事項である」と、同博士はWebMDに語っている。

「しかし、今では患者さんに『ほら、これが禁煙による体重増加が事実無根であることを示す長期的データです。喫煙状況が体重に及ぼす影響は少ないため、体重増加についての懸念を禁煙を始めない言い訳にはできませんよ』ということができる」と、Antman博士は述べている。



American Heart Association's Scientific Sessions 2006, Chicago, Nov. 12-15, 2006. Samuel Gidding, MD, professor of pediatrics, Jefferson Medical College, Philadelphia; outreach director, A.I. DuPont Hospital for Children, Wilmington, Del. Elliott M. Antman, MD, professor of medicine, Harvard Medical School, Boston.