ニコチンの 快感高める アルコール      川柳(7)へ戻る

 
酒を飲んだらたばこが吸いたくなるのは、酒飲みや喫煙者の常識だが「少量でもアルコールにたばこのニコチンの快感を高める効果がある」事実が、米国ノースカロライナ州のデューク大学ニコチン研究チームのジェッド・ローズ博士らによって初めて実証され、最近の『ニコチン・たばこ研究』誌上に掲載された。

 博士らは、1週間に4回以上アルコールを飲む48人を二つのグループに分け、一方には本物のアルコール飲料、もう一方にはアルコールを少し垂らしただけのフルーツジュース(ノンアルコール飲料)をアルコール飲料だと偽って飲ませ、その後でたばこを吸ってもらい、たばこの味の評価を尋ねる実験を繰り返した。

 その結果、アルコール飲料を飲んだグループは一貫して「たばこがうまく感じられる」と答え、アルコールがニコチンの快感を高めることが確認された。たばこが及ぼす健康への害は、アルコールと併用することによって一層高まる。研究チームによると、アルコール依存症患者の80〜90%が喫煙者で、アルコール依存症は非喫煙者より喫煙者が10倍もかかりやすいという。

 快感を覚えるのは、たばこをアルコールと併用することで、「気持ちよい」と感じる脳内の神経伝達物質ドーパミン(快感ホルモン)が多く分泌するためだとされている。この研究結果は、お酒の常用者、アルコールやその他の薬物依存症の人のための禁煙プログラム開発の可能性を示唆している。英国の禁煙団体ASH(Action on Smoking and Health)のアマンダ・サンドフォード調査部長は、「この研究から得られる教訓は、たばこをやめようと思ったらアルコールを飲まないことだ」と語っている。