釣り道具の選び方


概要
 私は、子供の頃から毎日のように釣りに親しんできました。
 西暦2000年の時点で、釣り暦は25年を超えていますので、下手なりにも「ベテランの域」に到達している
と自負しております。
 私と同等、もしくはそれ以上の知識をお持ちの方ならば、釣り道具選びは、実に簡単です。釣り具店に行け
ば、自分の欲しいものが、自由自在に手に入ります。
 でも、「今から釣りを始めよう」としている方が、目的意識を持たずに漠然と釣り具店に行ったら......。
 余りにも多い釣り道具の種類に、ただ驚くばかりで、「一体何を買ったら良いか?全然わからない」と思いま
す。ショップのスタッフも、親切丁寧にアドバイスをしてくれますが、お客様側に明確な目的意識が無いと、ピ
ントのズレたアドバイスになってしまいます。
 例えば釣り竿。釣り竿といっても、投げ竿、磯竿、ルアー竿、船竿等、数多くの種類がありますし、ルアー竿
一つにしても、バスロッド、シーバスロッド、ジギングロッド等に更に細分化されるので、ビギナーの方にとって
は、本当に釣り道具選びは大変だと思います。

 釣り竿は、「ゴルフクラブ」にどことなく似ています。投げ竿は「ドライバー」に相当していて、飛距離は出ます
が、小技は効きません。チヌ竿は「パター」に相当していて、竿先の径が1ミリにも満たない好感度ですが、
大きなオモリは遠投出来ません。
 それぞれの竿が、場面場面で最高の性能を発揮するように設計されているので、出来ればフルセット揃え
たいところですが、恐ろしくお金が掛かってしまいます。でも、季節季節の魚種の豊富な伊予灘を目前にして
「一つの釣りに固執する」のは実に勿体無いと、私は思っております。

 釣り道具は、上手く揃えると魚種が替わっても結構共用性があるものです。
 このページでは、ビギナーの方が「出来るだけ少ない予算で、出来るだけ多くの魚種に対応する」という道具
選びのポイントに重点をおいて解説をしていきたいと思います。
 以下の内容については、「私自身の思い入れ」が強い内容となっております。
 間違っても「絶対的」に強制するものではありません。どうぞ、気楽に読んで下さい。
 

ロッド&リール選び

伊予灘を楽しむ為に、是非とも揃えたいロッド5本&リール3個
ロッド
@硬調投げ竿(4メートル前後で30号のオモリがフルキャスト可能なもの)
A上記に同じ
Bシーバスロッド(9フィート前後で、16ポンドクラスのもの)
Cジギングロッド(6〜7フィートで、120グラムのジグが無理なくしゃくれるもの)
D磯竿1.5〜2号(5メートルクラスの外ガイド仕様がお勧め)

リール
@大型スピニングリール(ドラグ付きで、ナイロン8号で150メートル程度巻き込み可能のもの)
A上記に同じ
B小型スピニングリール(ナイロン3〜4号が150メートル程度巻き込み可能のもの)

解説
 硬調の投げ竿2本は、大型のスピニングリールをセットして、投げ釣りに使用します。
 投げ釣りは、1本竿でも可能ですが、本格的に投げ釣りをされたい方は、是非とも2本揃えたいところです。
 大型スピニングリールは、ドラグの無いいわゆる「投げ専リール」よりも、ドラグ付きのリールが、使用可能
な範囲が広いのでお薦めです。ドラグ付きならば、ジギングにも使用可能です。
 ちなみに、投げ竿は1本2〜3万円程度、大型スピニングリールも1個2〜3万円程度の中級品がお薦め
です。投げ竿は、並継ぎよりも振り出しのものを買っておくと、「ポイント移動」が非常に楽です。

 シーバスロッドは、タチウオや、餌木でのモイカ、ボートからの軽いオモリを使ってのキスやべラ釣り、防波
堤からのサビキ釣り等、非常に使用範囲が広い竿です。小型のスピニングリールをセットして使用します。
 シーバスロッドは、2万円も出せば、結構良い物が買えます。シーバスロッドは、振り出しよりも並継ぎの
ほうが、バランス、感度等が勝っています。
小型スピニングリールは、1〜2万円の中級品クラスのもので、当面はしのげると思います。小型スピニング
リールは、レバーブレーキのものよりも、普通のフロントドラグの方が、初心者の方には使い易いと思います。

 伊予灘に、ちょくちょく釣行できる地理的条件の方は、ジギングロッドも1本揃えて、是非ジギングにもチャレ
ンジして頂きたいところです。ジギングロッドは、中級品で1本2〜3万円といったところです。

 磯竿は、チヌやグレのフカセ釣りや、防波堤からのウキ釣り全般、サビキ釣り等、極めて使用範囲が広いの
で、1本揃えておくと重宝します。小型スピニングリールをセットして使用します。磯竿も、2万円程度の中級品
で十分です。


目的意識(魚種、釣法等)が有る方は、ショップにいけば、自分の欲しい釣り道具が簡単に手に入ります。
しかし、「広く海釣りに親しんでいきたい」と思われている方は、上記のような感じで、ぼちぼちと道具を揃えて
いくと、季節を問わず伊予灘で遊ぶ事が可能です。


価格別のロッド&リールの性能を考える

 海釣り用ロッド

 5千円以下・・・5千円以下のロッドは、種類を問わず非常に貧弱です。投げ竿では、この価格帯では30号
          のオモリをフルスイング可能なものは、まず存在しません。
          ロッドの種類を問わず、「5釣行以内で、どこかが破損する確率が極めて高い」ので使い捨
          てと割り切れる方以外は、この価格帯のロッドはお薦めできません。
          この価格帯のロッドのガイドは、下手をすると、プラスチックだったり、針金だったりしますの
          で、十分注意が必要です。この価格帯で、「富士工業のハードガイド」が装着されているロ
          ッドがあれば、買ってみる価値があります。ガイドは、釣り竿を選ぶ際には、極めて重要な
          パーツですので、店頭でじっくりと観察してください。

 1〜2万円・・・この価格帯になりますと、ロッドの種類を問わず、かなり良質の物が手に入るはずです。
          この価格帯のロッドのガイドには「富士工業のハードガイド」が採用されているケースが大
         半ですが、一部のロッドには「富士工業のSICガイド」が採用されています。ハードガイドと
         SICガイドでは、磨耗性に大きな差がありますので、SICガイド付きのロッドを買っておく方
         が得策です。
         この価格帯のロッドは、ロッドの種類を問わず「中級品」に相当しますが、すこし前の型式の
         最高級品のロッドが、大幅値引きでこの価格帯で売られているケースもあります。すこし前
         の型式でも、性能的には最新モデルと比較して殆ど遜色がありませんので、私は好んで
         よく買います。

 3万円以上・・・実売価格3万円以上のロッドともなると、各メーカーの最高級品が手に入るはずです。
          SICガイドは勿論、ロッドによっては、ガイドのフレームや、リールシートが「チタン」だったり
          します。このクラスのロッドは、初心者の方が「一足飛びに買う」のは非常に勇気がいりま
          すが、「未熟な腕を高性能なロッドがカバーする」というケースは、決して少なくないので、
          資金に余裕の有る方は、是非使ってみて下さい。
          尚、世の中には、5万円を遥かに超えるロッドも数多く存在しますが、このクラスのロッドは
          ある程度経験を積んでからの方が良さそうです。

 スピニングリール

 3千円以下・・・釣り具店の入口付近で裸で山積みになっている3千円以下のリールは、ロッド同様に「使
          い捨て」の感が強く、耐久性は期待できません。
          やむおえず「予算の都合でこのクラスのリールに手を出さざるを得ない」という方は、2千円
          台後半の「リール1個1個が箱に入っている」ものを買って下さい。大手メーカー製のもので
          ベアリングの使用数が3〜4個で、ラインローラーがスムーズに回転するものであれは、と
          りあえずしのげますが、いずれにしよ耐久性は期待できません。

 1万円前後・・・ここ近年で、最も進化の著しいのが1万円前後のリールです。
          最高級品で採用された先進の機構等が、このクラスにもどんどん採用されてきています。
          スピニングリールに関しては、基本的にはこの価格帯のもので、かなりの長期間の使用に
          耐えてくれるはずです。
          小型スピニングリールに関しては、かなりのベテランの方でも、このクラスを愛用されている
          方が多いようです。回転フィールや、ドラグ性能に関しても、高級リールに迫る勢いを感じま
          す。
          大型スピニングリールに関しても、「投げ釣り限定」として考えるならば、このクラスでも十分
          です。しかし、リールを酷使する「ジギング兼用」とするならば、3万円クラスのリールの方が
          ドラグの性能や、酷使時の安心感が更に高まります。

 3万円以上・・・3万円以上のリールは、中級〜高級品に属します。
          小型〜大型リール共に、この価格帯のものであれば性能は抜群なので、あとはデザイン等
          の好みで選んで頂いて問題ありません。
          尚、世の中には、5万円を遥かに超えるリールも数多く存在しますが、資金に余裕のある方
          以外は、3万円程度のリールで十分です。


クーラーボックス選び
 せっかく釣った魚だから、自宅まで鮮度の高い状態で持ち帰り、美味しく食べたいものです。
 その折に大活躍するのがクーラーボックスです。
 できれば、大型(50リットル前後)、中型(30リットル前後)、小型(15リットル前後)の3種類を揃えて頂け
ると、伊予灘での使い勝手は最高です。
 最近のクーラーボックスは、「両開き」の物が支流となってきました。フタもワンタッチで脱着できるので、これ
から買う方は、両開きタイプが良いと思います。
 クーラーボックスの価格は、基本的には「保冷能力」と価格が正比例します。ここ近年で、最高級品は、とん
でもなく高価になってしまいました。でも中級品でも十二分に保冷能力は備えていますので、中級品を選んで
もなんら問題はありません。
 下記にて、クーラーの大きさ別の用途&価格帯について解説します。価格帯での私のお薦めは「中級品」で
す。

 小型クーラー・・・砂浜を広範囲に歩き回る「キスの投げ釣り」には15リットル前後の小型クーラーが最適で
           す。松山近郊のメバル釣りや、防波堤からの小アジのサビキ釣りにも、小型クーラーは、
           重宝します。また、「エアーポンプ用の穴」があいているタイプのものは、活き餌の運搬に
           も使えます。2人程度の海や山のレジャーにも最適です。
           価格は、廉価品で2000円以下、中級品で5000円前後、高級品では1万円を超えます。
           5000円前後の中級品が、お薦めです。

 中型クーラー・・・伊予灘釣行で最も使用頻度が高いのが30リットル前後の中型クーラーです。
           投げ釣りでのカレイ、アイナメ狙いや、船釣り全般(ハマチは除く)、島しょ部でのメバル釣り
           や、チヌ、グレ釣り、タチウオ釣りにと、中型クーラーは季節を問わず大活躍します。
           四国南西部でのグレのフカセ釣りにも最適です。
           3〜4人程度の海や山のレジャーにも最適です。
           価格は、廉価品で3000円以下、中級品で1万円前後、高級品では2万円を越えます。
           1万円前後の中級品がお薦めです。

 大型クーラー・・・大型クーラーは、伊予灘では「ハマチのジギング専用」の感が強いので、ジギングをされな
           い方は、基本的には不用です。
           四国南西部に2日以上の遠征をされる際にも、大型クーラーは重宝します。
           大人数での海や山のレジャーにも大型クーラーは大活躍しますので、各家庭に1個ぐらい
           持っておいても良いとは思いますが......。
           容量は、45〜50リットル程度のものがお薦めです。それより大きなものは、車に積める積
           めないの問題がありますので、注意が必要です。
           価格は、廉価品で1万円以下、中級品で2万円前後、高級品では3万円を越えます。



参考資料  磯竿の号数表示について

 磯竿の号数表示については、初心者の方は非常に戸惑うと思います。
 磯竿は、ここ近年で号数表示が非常に細かくなっています。
 号数表示に関しては、昔は各メーカーともバラバラでしたが、ここ近年になって、やっと足並みが揃ってきた
という感じですので、ロッド選びの参考にして下さい。

 1号未満・・・磯竿の1号未満の竿は、細仕掛けのチヌ狙い向けに設計されている竿です。
         適合ハリスも、最高で1.5号程度と非常に細く、先径も0.7ミリ程度と針のような穂先です。
         主に上級者の方を対象にした竿なので、初心者クラスの方は、手を出さない方が無難です。
 
   1号・・・・磯竿の1号は、標準的な仕掛けでのチヌ釣りを想定して設計されている竿です。
         適合ハリスは、2号程度が使用可能なので、初心者の方にも、なんとか使えると思います。
         メバル狙いにも最適です。

 1.25号・・・磯竿の1.25号は、ここ近年の高級な磯竿に設定されたクラスで、廉価品には設定されてい
        ません。主に、上級者向けの「細仕掛けでの口太グレ用」に設計されていて、2.5号程度の
        ハリスを許容しています。

  1.5号・・・磯竿の1.5号は、ごく標準的な仕掛けでの口太グレを想定した竿です。
        初心者クラスの方が、松山近郊でチヌやグレ、メバル等を狙う時に最適な竿が1.5号です。
        3号程度のハリスを許容しているので、四国南西部のグレ釣りにも使用できます。

 1.75号・・・磯竿の1.75号クラスも、1.25同様に、ここ近年の高級品に設定されたクラスで、廉価品に
        は設定されていません。主に上級者向けの「細仕掛けでの尾長グレ用」に設計されていて、
        3.5号程度のハリスを許容しています。

   2号・・・磯竿の2号は、標準的な仕掛けでの尾長グレを想定した竿です。ここ近年の磯竿は、2号で
        も非常に軽量で、たよりない感じですが、60センチ級の尾長グレを浮かせるパワーを2号竿
        は持っています。4号程度のハリスを許容していますが、初心者の方が「最初に買う磯竿」
        としては、2号竿は最適であると私は思います。あくまでも「大型尾長グレ用」に設計された
        竿ですが、松山近郊のチヌやグレ釣り、メバルやサビキ釣り等にも問題無く使用できます。

  2.5号・・・磯竿の2,5号は、60センチ越級の超大型尾長グレを想定した竿です。竿の名前にも「離島
        遠征スペシャル」等がはいるケースが多くなります。持ち重り感も、ズッシリと重くなります。
        ハリスは、5号程度を許容していますが、このクラスの竿は、伊予灘では余り出番がありま
        せん。

   3号・・・磯竿の3号以上は、基本的には「磯からのカゴ釣り竿」の用途が主ですので、伊予灘では、
        あまり出番がありません。
        3号は、「磯からのイサキのカゴ釣り」にジャストフィットします。
        中型マダイ(60センチ程度まで)のカゴ釣りにも最適です。
        ハリスは、6号程度を許容しています。

   4号・・・磯竿の4号は、磯からの大型マダイのカゴ釣りを想定して設計されています。
        イサキ釣りにも使えますが、竿が勝ちすぎて、あまり面白くありません。
        ヒラマサなどの中型青物にも最適です。
        ハリスは、8号程度を許容しています。

5号以上・・・磯竿の5号以上は、メーター級の青物やマダイ等を想定して設計されています。
        「大は小を兼ねる」という考え方で、磯からカゴ釣りをされる方は、5号竿を多用しています。
        ハリスは、10号程度を許容しています。


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