タチウオジギング


 ☆松山沖のタチウオジギング事情
 松山沖のジギングと言えばメインターゲットは「ハマチ」なのですが、ここ最近になって
タチウオジギングも盛んに行なわれるようになり、ハマチに継ぐ第二のターゲットの座を
確率しつつあるようです。
 人気の理由は、「キャストの必要無く簡単に数釣れますし、調理も簡単だし、旨い!」と
三拍子揃ったターゲットだ・・・という事で、特に春先は人気が高い釣りです。
 夏季のハマチ狙いのような高速ジャークも必要ないので、女性や子供でも手軽に
楽しめる釣りと言えます。

 釣期は、年によって差はあると思いますが、10〜5月頃の秋口から春先にかけてが、
数・型共に期待できますし、その中でも特に1〜3月の寒の時期が最も脂が乗っていて
美味ですので狙っている船が多い状況です。
 6〜9月に関しては、瀬戸内のルアー船がハマチをメインに追い求めている関係で、
夏季の時期のジギングでの釣況のデータが少なく、まだまだ不可解・未開な釣りだと
言えます。


 ☆タックル(ロッド・リール・ライン)
 基本的には、「松山沖でのハマチ用タックル」が、そのまま使用できますが、より楽しく
釣りをするなら、最軽量クラスのジギングロッドが面白いと思います。
 上級者の中には、バスロッドで挑んだり、自作で専用ロッドを作ったりしてサーベリングを
楽しまれている方も少なくないようです。
 リールは、スピニング&ベイトのどちらでも好みで選んで問題有りありませんが、松山沖
のハマチゲームが「ハイスピードのスピニングタックル有利」なのに対して、タチウオゲーム
に関しては、フォール中の微妙なアタリを取り易いベイトタックルが若干有利ではあります。
 ラインも、ハマチ用に多用されているPE3号程度の物がタチウオにも使えますが、より
高感度で楽な釣りを目指すなら、PE3号より2号、2号よりも1号・・・という感じで細いライン
の方が有利ではあります。
 ただし、ラインが細くなるにつれて耐久性も低くなり、頻繁にラインを巻き変えなければ
ならない関係で釣行費用も増大してしまうので、PE2号程度ぐらいが無難な線だと思います。
 ショックリーダーは細ければ細い程、タチウオの食いが良いのですが、むやみに細くすると
ジグのロストが激しく、これまた不経済です。
 ある程度の強度と食いのバランスを考慮すると35〜40lb程度のリーダーが無難ですが、
より細いリーダーを使用する事により、更に食いを良くする事は可能ではあります。
リーダーの長さは、タチウオの鋭い歯でのリーダーの損傷が激しいので長め(10〜15m)
にとっておき、5〜6本釣ってリーダーが傷付いたら、徐々にジグを結び替えていき、短く
なったら(3m未満)交換する・・・といった使用法が良いでしょう。


 ☆タックル(ジグ)
 ジグも、ハマチのジギングで使用されているものが使用可能です。
 松山沖のタチウオポイントの水深は、その日によって若干の違いはありますが、大体40m
から60m程度で食いが立つケースが多いので、100g程度で大抵は事足りると思います。
でも稀に80〜100mラインで食いが立つケースもありますので、150g程度のジグも用意して
おくと安心です。
 ジグのカラーのパターンは、これといって決め手になるような法則らしきものは確立されて
いないのが現状ですが、カラーを問わずホログラムシート基調のきらめくジグにヒットが多い
ような気がします。
 強いて言うならば、晴天時はグリーン〜ブルー系統、曇天時はピンク系統といった感じですが、
ハマチのジギング同様にピンク系統は、あらゆる条件でコンスタントなヒットが望めるカラーだと
思います。
 ジグに装着するフックですが、シンプルな釣りを目指すならば、「テールにトレブルフックを装着
して、アシストフックは無し」というパターンが、釣った魚の後の処理の事を考えてもお薦めです。
 釣果優先ならば、「テールにトレブル、アシストも1本ぶらさげて・・・」というパターンにすると、
よりフッキング率は向上します。
 ちなみに、タチウオは約50%の確率でスレ掛かりする魚ですので、テールにシングルフックを
使用すると、大幅にフッキング率がダウンします。


 ☆釣り方
 基本的には、スロージャーク主体の楽な釣りです。
 スローの棒引きで時々止めたり、スローなジャカジャカ巻きで大抵はヒットしてくるはずです。
 リーリングスピードは、ジグの速度を「秒速2m前後」にした時が最もヒット率が高く、
これより早すぎても遅すぎてもヒット率は低下する傾向があるようです。
 秒速2mのリーリング速度は、スピニング/ベイトを問わず、1秒間にハンドル2回転前後の
ゆっくりとした巻き速度で得られるはずです。

 基本的にタチウオは海底付近で群れを成している魚ですが、中層付近までジグを追って
きますので、水深50mのポイントならば底から30m(水面から20m)付近まで誘ってみる価値
はあります(日によっては表層でヒットする事もあり)

 アタリが有れば、瞬間的にフッキングを入れ、後はテンションを抜かないようにリールを巻いて
取り込みます。
 一定の重みでひたすら重い・・・という引きを感じた場合は、腹部にスレ掛かりしていて逆U字の
形でタチウオが上がってきます。
 重くなったり軽くなったり・・・という普通の魚のような引きを感じたら、綺麗に口に掛かっています
ので、軽くなってもテンションを抜かず、やや早めにリールを巻いて魚を浮かせます。
 リーダーが見えてきましたら、周りの釣り人の動向にも注意し、安全な場所に抜き上げます。


 ☆釣ったタチウオの処理
 タチウオは、ハマチのように「血抜きをしないと大幅に食味が落ちる」という魚ではありませんし、
比較的血液の少ない魚ですので、〆の作業に拘る必要はありません。
 氷の入ったクーラーに海水を入れておき、釣ったタチウオを次々に放り込んでいく・・・という方法
で十分に魚の身は締まり、美味しく召し上がる事ができます。
 海水をクーラーに入れる・・・という行為は、クーラー内部をより低温度にするだけでなく「浸透圧の
関係で、魚に水分が染み込むのを防止する」という効果がありますので、魚種を問わず必須です。

 どうしても血抜きに拘る方は、眼部の後方1cm付近の急所をナイフで一突きするか、プライヤー
で頭部を握り潰す・・・等の方法がありますが、船べりや係船装置でタチウオを叩いて急死させる
行為は、魚の血液や内臓が広範囲に飛び散り、周りの釣り人や船頭さんに迷惑を掛ける恐れが
ありますので、なるべくやらない方が無難です。