『木曜組曲』 2002.05読破



皆様の罪を忘れないために、今日この場所に死者のための花を捧げます。
                          −フジシマチヒロ−


書名: 『木曜組曲』
著者:恩田陸
発行所:徳間書店
ジャンル:推理小説
おすすめ度:☆☆☆☆


 女流作家、重松時子が薬物死を遂げてから4年−。毎年『うぐいす館』と呼ばれる時子の家へ、 彼女と縁の深い5人の女たちは集まっていた。彼女を偲ぶために…。
 しかし、4年目の今年、ごく内輪のであるはずの集いに、メッセージ付きのカサブランカが 届けられた。そこに書かれていたメッセージは…。
 そこから5人の会話は4年前をたどりながら交錯していく。時子の死は自殺だったのか、 それとも他殺だったのか? だとしたら5人のうちの誰が殺したのか。

 恩田さんの読ませる力にはあらためてしみじみ。

 謎、告発、疑問、告白…、登場人物の会話はひとつの答えを見つけたかと思えば ひるがえる。最後の着陸地点はどこなのか。

 5人の登場人物が1人は編集、残りも物書き(ノン・フィクション、推理小説、評論、純文学) という顔ぶれで、作家という存在の業のようなものを浮かび上がらせます。

 読後感がさわやかな点もおすすめ。


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