|
言葉とは、人が惑わぬようにと神があたえた慈悲。
書名:
『火蛾』
著者:古泉迦十
発行所:講談社(講談社ノベルズ)
ジャンル:推理小説
おすすめ度:☆☆
舞台は12世紀の中東。聖者たちの伝記をまとめている作家が、取材のためにアリーという男を
訪ねる。男は修行者たちの生活を語りだすが、過去らしい話しの中で修行者たちがひとりひとりと
殺されてゆく。その結末とは…
「2001本格ミステリ・ベストテン」2位、「2000傑作ミステリーベストテン」10位と
本の帯にあったのですが、私的概念での本格派には分類できないため、星は2つ。というより、推理小説
という分類も私的にはあやしい作品。殺人が行われる修行者が暮らすテントが密室状態にあり、そこらへん
が本格なのかと思いきや、宗教・麻薬などが絡んでいて厳密なトリックのタネあかしを考えている
と肩透かしを食らいます。
しかし宗教が持つ狂気と、文章を残そうとする人間の執念とでもいうのか、共通する思いが根底
に流れていて、ミステリーというより、人間の濃い思いを語った《物語》として読む方が面白い
と思えます。
[おすすめ本 INDEX]
TOP PAGEへ
|